ブラックミュージックや
カントリー発祥の地
テネシーは1540年にデソト探検隊が通過し、17世紀にはフランスやイギリスの領地になった。その後もバージニアやノースカロライナなどに吸収され、1796年にテネシー州として正式に合衆国に加盟した。
州都のナッシュビルにあるザ・ジュビリー・シンガーズ・オブ・フィスク大学は、後のブラックミュージックの基礎となる黒人霊歌を世界に紹介し、音楽都市として一躍ナッシュビルの名を世に広めた。その伝統は今日も受け継がれ、同州出身のミュージシャンには「ブルースの女王」のベシー・スミス、「ブルースの父」のW・C・ハンディ、「ブルーグラスの父」のビル・モンローと、「〜の父」「〜の母」が目白押し。
だが、「王様」とくればただ1人。「ロックンロールの王様」、エルビス・プレスリーだ。プレスリーの豪邸「グレースランド」は一般公開されており、世界中から多くのファンが訪れる。
同州で生まれたのはブラックミュージックだけではない。ブリストルの街はカントリーミュージック発祥の地。今やナッシュビルはカントリーの震源地と言われている。
広島原爆開発を担った原子力研究所も
1968年、ナッシュビルでマーチン・ルーサー・キング牧師が暗殺された。キング師が凶弾に倒れたロレインモーテルは、現在は全米公民権博物館として保存されている。
テネシー州ではこれまで第7代大統領アンドリュー・ジャクソン、第11代ジェームズ・ポーク、第17代アンドリュー・ジョンソンと3人の大統領を輩出している。2000年の大統領選で史上最少の僅差に涙を飲んだアル・ゴアも同州出身。
東部のオークリッジに原子力研究所が設立されたのは1940年代。この研究所は広島に投下された原爆開発にも関与した。現在はアメリカ科学エネルギー博物館が建てられ、「エネルギーの世界首都」の別名を持つ。