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アメリカ50州基礎知識

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ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

サウスダコタ(19)

中西部


血塗られた歴史を刻んだ
先住民と政府軍の激戦地

人口密度が全米平均の8分の1で、「行けども、行けども、人に出会わないのが魅力」と言われるサウスダコタ州。現在も一大先住民勢力のスー族など、6万2000人の先住民が暮らしている。


『ラスト・サムライ』に登場
カスター将軍と無差別攻撃

 1743年、ヨーロッパ人としてはフランス人が初めてこの地に足を踏み入れた。1760年、ミネソタ州からチパワ族に追いやられて来たスー族が、先住民を追い出して当地に定住するが、以降、政府軍や他の民族との抗争が続く。

 1855年、政府軍が現在の州都・ピーアを買収して軍の駐屯所を設置。州の中央を南北に流れるミズーリ川以西が、スー族居留地と定められた。しかし1874年、スー族居留地内で金鉱が発見されると、政府軍はスー族追放に乗り出した。

 この戦いで政府軍の指揮にあたったのが、ジョージ・カスター将軍。カスター将軍の名前は、映画『ラスト・サムライ』にも登場する。将軍は合衆国第7騎兵連隊を率いて戦うが、1876年、スー族の反撃に遭い、将軍を含む265人の隊員全員が死亡した。

 1890年12月29日、ウンデッド・ニーで、政府軍は野営中のスー族に対して機関銃による無差別攻撃を行い、女性・子供を含む約150人が犠牲となった。『ラスト・サムライ』の中で、クルーズの悪夢にしばしば登場する無差別攻撃は、この攻撃のことを指している。


「民主主義の総本山」マウント・ラッシュモア

 同州が合衆国に加盟したのは1889年。金鉱が発見された後、政府はブラックヒルズを没収したが、100年以上を経た1980年、最高裁は政府に対し1億ドルの補償支払いを命じた。だが、アメリカン・インディアン運動(AIM)は、「金は要らないから土地を返せ」と反発。この問題は今も同州に暗い影を落としている。

 サウスダコタと言えば思い出すのが、ジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソン、セオドア・ルーズベルト、アブラハム・リンカーンの4大統領の顔が彫られたマウント・ラッシュモアだ。1827年に始まった彫刻作業は、5752フィートの山に、14年の歳月と100万ドルを費やして完成した。