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アメリカTVガイド

現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカのテレビ番組情報など。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

Aliens in America

CW Mon 20:30-21:00(10/1放送開始)

 ウィスコンシン州メドーラ(架空の町)に住むトルチャック一家。長男ジャスティン(ダン・バード)は人気者の妹クレア(リンジー・ショー)と正反対、頭は良いがダサイので苛めっ子に小突き回される。

 見るに見かねた母親フラニー(エイミー・ピーツ)は、連鎖反応でジャスティンも勝ち組に入れると校長にそそのかされ、北欧からハンサムな留学生を「輸入」したつもりが…飛行機から降り立ったのは、パキスタンの田舎から来た回教徒ラジャ・ムシャラフ(アシーア・カルヤン)。最初は抵抗があったものの、ジャスティンはラジャと打ち解け、「異邦人」として高校時代を乗り切る。ラジャの留学動機が不明、好きで来たのに環境に溶け込もうとしない点が気になる。

 「高校時代、自分の居場所がないと悩んだ体験をもとに創作した」と語るのは、ペンシルベニア大学で深夜ラジオ番組から始め、『Mad About You』でテレビ界にデビューしたモーゼス・ポートとデビッド・ジュラシオのコンビ。中西部に住んだことも留学体験もないが、「卒業して20年経ったから、笑えることもある」と、高校時代の苦い体験をこの作品で公開する。

 スタッフライターに回教徒でパキスタン系アメリカ人がいること、このご時世に回教徒をコメディーに起用する勇気を買われて、LAの回教徒社会から協力を得ている点を指摘。いったん焼き付いた異邦人のイメージを変えることは至難の業なので、コメディーだからと手を抜かず、回教徒やパキスタン人を正確に描いてほしいものだ。

 中西部留学や日本絡みの映画制作体験から、戦前はおろか下手をすると「蝶々夫人」から一歩も前進していない日本人像に開口する。どんなに指摘しても、アメリカ人の固定観念を映像化して「これが日本!」と断言すると、鵜呑みにする単純な人がいるから怖い。回教徒やパキスタン人も固定観念の映像化で終わらせないでほしい。パイロットと第1話を観たが、期待と不安が渦巻く作品だ。

Photo: Kharen Hill ©2007 The CW Network, LLC.
(前列左から時計回りに)ピーツ、ショー、スコット・パターソン、カルヤン、バード