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アメリカTVガイド

現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカのテレビ番組情報など。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

『We Shall Remain: American Experience』

PBS Mon 21:00-22:30(4/13放送開始)

5年の歳月を費やして制作した90分、5話から成る「We Shall Remain」が、PBSの米国史特集『American Experience』として放送される。オバマ政権下、米国に住む多種多様な人種が「真の市民権」を得た今、時を得た作品と言っても過言ではない。従来、建国の歴史から省かれていた、ネイティブ・アメリカンの視点や体験を綴る本作は、写真や映像が残っていない時代は、ドラマ仕立てで歴史家の発言を挟みながら描かれる。近年の事件には、関係者や当事者の末裔などの証言が入り、ネイティブ・アメリカンの反応や思考が明かされ、目からウロコが落ちる。

3話まで監督を務めたクリス・エイヤーはプレスツアーで「遂に、ネイティブ・アメリカンの独断と偏見で米国史を語れる!」と嬉々として語った。ドキュメンタリー制作専門家と「監督コンビ」に起用されたエイヤー監督(シャイアン/アラパホ族)は、多数の部族を代表して、「苦難の時代に出た『我々の英雄』を描きたかった」と述べた。

第1回は『After the Mayflower』と題して、1620年代のニューイングランド地方に居住していたワンパノアグ族のマサソイト部族長の歴史的決断を描く。病気や飢餓で死んで行く清教徒に手を差し伸べた部族長だが、周辺の部族より優位に立つための外交同盟の代価は何だったのか? 清教徒の真の目的は?

第2回『Tecumseh’s Vision』、第3回『Trail of Tears』、第4回『Geronimo』と続き、最終回は『Wounded Knee』と題して、300年にわたる先住民族の歴史の中から五大事件を紹介する。

真珠湾攻撃以降、何をどう説明しても日本人への固定観念が消えないことに不平不満を感じる日本人の目で観ると、さらに面白い。「日本人の、日本人による、日本人のため」のドキュメンタリーを制作しなければと肝に銘じた。


(2009年4月1日号掲載)