働く
JOB

アメリカでのビジネス・仕事

現地情報誌「ライトハウス」が人気コラム「アメリカ人と共に働く技術」をはじめ、起業・独立、マーケティングに関する情報など、アメリカでのビジネスに役立つ情報をご紹介。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

208)Little Golden Books

マーケティング講座

こんにちは!阪本啓一です。
絵本は英語の勉強に最適です


英語勉強法

私の手元に、Little Golden Books(以下LGB)がおよそ100冊あります。背表紙に金の紙が貼られ、しっかりした段ボールの表紙で綴じられ、独特の雰囲気を持った絵本たち(下写真)。私は、LGBで英語を勉強しました。子供向けの24ページでできた絵本が、英語の勉強にとても役立ったのです。80年代からアメリカに行くたび、スーパーマーケットでまとめ買いしてきました。1991年、初めてロサンゼルスに行った時も、何をおいてもすぐ、スーパーマーケットに飛び込み、買った覚えがあります。本の裏表紙にいつ、どこで買ったのかをメモする習慣があるので、今見ると、ホノルル、ロサンゼルス、ニューヨーク、日本のヒルトンホテル、丸善…といった書店が並んでいます。子供向けですから、長い文章はありません。しかし、適切な単語で、適切なセンテンスが書かれているので、丸暗記すれば、非常に役立ちます。私の翻訳力は、実のところわずか24ページの絵本によって培われたと言っても過言ではありません。






覚えてナンボ

「彼は庭に水をまいている」を英語で言うと…?英語圏に住んでいないと、ちょっと考えてしまいます。正解は、「He is watering the garden.」。waterというと名詞的なイメージが強いのですが、動詞として現在進行形でも使えるんですね。「傘をさす」 そういえば「さす」って、どう言うんだっけ…?「carry an umbrella」。あと、theとaの使い分けなども英語を学んでいると迷うポイントですね。これも絵本で覚えてしまうしかない!(笑)

そうです、覚えてナンボです。ただ全部を丸暗記してもいいのですが、たくさんの英文に触れているうちに「ニュアンス」がつかめてきます。「この流れなら、こうだな」といった、いわく言い難いニュアンス。例えば、「材木は木でできている=Wood comes from trees.」のような。これなど、英語的ニュアンスとでも呼ぶべきもので、空気感をつかむしかありません。


バンドエイドとのコラボ

『DOCTOR DAN THE BANDAGE MAN』。DAN という主人公の少年が、バンドエイドを友達、妹、 お父さん、果ては妹の人形、ペットにまで貼りまくって大活躍するお話なのですが、表紙を開くとそこに実物のバンドエイドが貼ってあります(!)。昔は6枚貼ってあったそうですが、私の持っている1997年改訂版には2枚だけです。1950年に発売され、LGBで最大のベストセラーになったそうで、175万部売れました。1冊に6枚計算として、合計1050万枚のバンドエイドが各家庭に届いたことになります(2002年の数字)。Johnson & Johnsonの登録商標であるバンドエイド、発売は1920年なので、この本が発売された時点で既に30年経っています。

本の編集者ノートによると、編集者が出した企画らしいのですが、もしこれがJohnson & Johnsonの「仕掛け」だとすれば、マーケティングとして非常に秀逸です。以下、推測。バンドエイドは発売以来30年、一定の市場は形成できた。しかし、もっと市場拡大したい。どこへ?

子供にもどんどん使ってもらいたい。子供から「買ってほしい!」と親にせがむくらいに。では、どこにその「(バンドエイドという)ウイルス」を投下すれば最小のエネルギーで最大の成果が得られるだろう?…ということで、子供の絵本、LGBとコラボレーションしてみたらどうだろう? 

狙いは見事に当たり、本はベストセラー、おかげで子供たちにも「バンドエイドな生活」が浸透した。こういう妄想をしながら読むのも、私にとってLGBの楽しみ方の一つです。


阪本さんの新著書が発売中!
『「たった1人」を確実に振り向
かせると、100万人に届く。』

(日本実業出版社)
定価:1470円(税込)


(2013年3月16日号掲載)