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ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

Poseidon

これぞまさに背水の陣
沈没船から抜け出すことはできるのか?

ジャンル:アクション

オススメ度:☆☆☆

○出演 |ジョシュ・ルーカス、カート・ラッセル、ジャシンダ・バレット、他
○監督 |ウォルフガング・ペーターゼン

©2006 Warner Bros.

(2006年6月1日号掲載)

ジャンル: 舞台は北大西洋の真ん中。新年のカウントダウンを終えたばかりの豪華客船が、突如現れた巨大な荒波に呑み込まれ、沈没し始める。悲惨的な出来事に呆然とする乗客たちに、「船上のフロアで救助隊を待つように」と指示する船長。だが、そんな船長の言葉を無視した数人の生存者たちは、自ら脱出の道を探すべく瓦礫の山を登り始める。もはや機能停止となった船の迷路の中、出口を目指す生存者たち。折れ曲がったパイプ、火のように熱くなったドア、瓦礫と犠牲者たちの山…と立ちはだかる難所の数々。下からは浸入した海水が押し迫ってくる。果たして、この船から生きて抜け出すことはできるのか?

 こういった設定の場合、登場人物のキャラクターが重要になってくるのはお決まりのルール。その期待に沿うように集められた、バラエティー豊かなチームメイト(?)たちはこんな感じです。元海軍兵士でギャンブラーのディラン(ルーカス)に、美しきシングルマザーのマギー(バレット)と賢く勇敢な息子。人生に絶望して自殺を図ろうとした瞬間に大波に襲われ、「少なくとも命は落としたくない」ことに気がついた建築家・リチャード(リチャード・ドレイファス)。元消防士、現市長であるロバート(ラッセル)と、厳格な父のロバートに婚約したことを伝えられずにいる娘のジェニファー(エミー・ロッサム)と婚約者のクリス(マイク・ボゲル)。誠実な給仕のバレンタイン(フレディ・ロドリゲス)と、家族に会いたいが運賃が捻出できなかった密航者のエレナ(ミア・マエストロ)。それぞれの特技と要求される役割、お互いの関係性などが絡み合い、困難を乗り越えていきます。

34 年の時を超えて甦る
手に汗握るドキドキの脱出劇


 監督は『Air Force One』(1997)や『ThePerfect Storm』(2000)、『Troy』(2004)など、戦闘系、自然災害系、歴史上の大戦系と、その内容に関わらず、テンポのよいアクションと、次の展開に息を飲むスリルを演出するのが得意なペーターゼン監督。本作でも、どうしたって読めてしまう筋書きながら、飽きることなく観客の注意を持続させることに、見事成功しています。

 本作のオリジナル版は、1972 年に災害映画として異例の大ヒットを記録したジーン・ハックマン主演の『The Poseidon Adventure』。同年に映画界を騒がせたフランシス・フォード・コッポラ監督の『The Godfather』に次ぐ興行収入で、アカデミー賞8部門にノミネートされました。それから34 年。特殊効果の技術進歩は目覚しく、まるでローラーコースターに乗っているような気分でドキドキの脱出劇が楽しめるリメイク版の本作ですが、個人的にはハックマンのオリジナル版の方がリアルで好きかな。子供の頃、テレビ放送を繰り返し観ては、いつも同じシーンで歯をかみ締め、手に汗握っていたことを思い出します。