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ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

Monster House

怖いおじいちゃんと人食い屋敷
その奥底に潜むドラマとは?

ジャンル:アニメ

オススメ度:★★★★

Rating: PG
○声演 | スティーブ・プシェミ、マギー・ギレンホール、ジェイソン・リー、他
○監督 | ギル・ケナン

©2006 Sony Pictures Entertainment

(2006年8月1日号掲載)

ジャンル: 「大人たちは誰も信じてくれないけれど、あのお家は人を食べるんだよ」。意地悪で頑固なMr.ネバークラッカー(ブシェミ)が住む不気味な屋敷は、芝生に足を踏み入れたものを次から次へと食べてしまう。その様子を望遠鏡で観察し続ける少年DJ(ミッチェル・ミュッソ)と、ハロウィーンの「トリックorトリート」でキャンディーをゲットすることだけを考えている甘党のチャウダー(サム・ラーナー)、2人のような男の子とは無縁のお嬢様学校に通う、おませなジェニー(スペンサー・ロッキー=ボニー)の3人組は、近所を危機から救うために、勇気を振り絞って闘うことに。この恐るべき屋敷に隠された意外なヒミツとは?

 あのロバート・ゼメキス(『Back to the Future』『Forrest Gump』)とスティーブン・スピルバーグ(『E.T.』『Indiana Jones』『Jurassic Park』)、ジェイソン・クラーク(『Stuart Little』)が、揃い踏みでエグゼクティブ・プロデューサーに名前を連ねているだけあり、ファンタジーながらSF要素あり、冒険物語ながら教育的と、いろんな角度から楽しめる作品。なんといっても、CGアニメの人間たちは、どこか不気味で空恐ろしく、可愛いだけではないところが魅力的です。

普通じゃないキャラたちの
チャーミングな個性が魅力的


 子供はもちろん、大人が見ても楽しめるポイントは、登場人物がみんな普通じゃないこと。と言いつつ、「普通じゃない」という言葉って、いかにも日本的ですよね。文化も民族も生活習慣もバラエティー豊かなアメリカでは、何をとっても「普通」というスタンダードは存在しません。普通の子供って? 親って? 普通の警察官って? ベビーシッターって? 普通の体型って? 恋愛って? SMAPの歌『世界にひとつだけの花』ではないけれど、誰もがオンリーワン。だから、面白い。本作では、そんなユニークな登場人物たちが、なんともチャーミングな個性を発揮しています。映画の中でも何度か「loser」という表現が出てくるけれど、世の体裁的に「loser」とされる人こそ、何かを持っているのですよね。

 『Napoleon Dynamite』のジョン・ヘダーが声を演じるゲームオタクのピザ配達員・スカルや、サーカスの見世物になるほど大きな体の女性を愛する、超痩せ型のMr.ネバークラッカー、子供部屋にこもって、近所の家を観察し続けるDJなど、一般的には「loser」とされていても、自分の信じた道を突き進む人にだけ、真実が見えるのでしょう。

 なーんて、心理的な分析はさておき、基本に戻れば、お化け屋敷の謎を解く子供たちのハラハラ&ドキドキの物語です。まるで、テーマパークのお化け屋敷ライドに乗っているような気分で、涼しく楽しんで! ハロウィーンに向けて長い公開が期待できそうなので、お見逃しなく。