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ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

The Exorcism of Emily Rose

ドイツ人の少女の身に起きた
本当の話

ジャンル:ホラー

オススメ度:☆☆☆☆☆

Rating:PG-13
○出演:ジェニファー・カーペンター、ローラ・リニー、トム・ウィルキンソン、キャンベル・スコット、他
○監督:スコット・デリクソン

©2005 Sony Pictures Classics

(2005年10月1日号掲載)

ジャンル: 怖い。でもそれだけじゃない。法廷ドラマの要素や問いかけのメッセージもミックスされた、久々にウェルダン! なサスペンスホラーと言い切ってしまいましょう。

 信心深く、愛らしい19歳のエミリー・ローズ(ジェニファー・カーペンター)は大学に入学した直後のある出来事を境に、おぞましい幻想を見て、激しい痙攣を繰り返すようになる。大学の医師たちは彼女を「極度のてんかん性」と診断して薬を処方し続けるが、エミリーの症状は悪化していくばかり。この異常な症状に、エミリーの両親とムーア神父(ウィルキンソン)は、彼女が悪魔に魅入られたと考え、悪魔払いをする・・・。

 ストーリーは、エミリーを死に導いたとされる被告のムーア神父と、彼の弁護士・エリン(リニー)の会話、法廷での裁判を通して展開されます。エミリーは、病気であったのか、それとも悪魔に取り憑かれていたのか? 裁判の勝敗より、真実を語ることに固執するムーア神父の口から、エミリーに一体何が起きたのかが明かされていくのです。

 これは1976年に21歳でこの世を去ったドイツ人少女、アンネリーゼ・ミシェルの実話をもとにした作品。彼女が亡くなる2年ほど前に公開されたウィリアム・フリードキン監督の『エクソシスト』によって、当時のヨーロッパは大変なヒステリー状況に陥ったとか。そこに届いたアンネリーゼのニュースが、どれほどショッキングなものであったかは、想像を超えるものですよね。

悪魔に取り憑かれたカーペンターの演技に注目

 映画自体はサスペンスホラーながら、考えさせられるメッセージもあり。キャリア志向の弁護士・エリンは不可知論者で、エミリーが悪魔に取り憑かれていたと心底信じているわけではありません。そんな彼女が裁判で戦った理由は、「誰も彼女を病気だとは断定できないということ」。誰もが100%の自信を持って「事実」だと言えることが、この世にはどれほどあるというのでしょう? 科学や数式、はたまた医学でも説明できないことが起こりえるとしたら?

 それにしても圧巻なのは、エミリーを演じる、ほぼ新人に近いカーペンターの演技。普通にしていれば、とてもプリティーな女性なのに、1度、悪魔に取り憑かれ始めると、その痙攣や恐怖の表情はとても同一人物とは思えません。メークやCG処理はあれど、体を張った演技には脱帽。怖い要素のほとんどは、彼女の演技力が担っていたと言っても過言ではないでしょう。これからが楽しみ。だけれど、彼女のラブコメを見ても、エミリーが当分は離れないかなぁ。

 この映画のキーワードは「午前3時」。時計がこの時間を指したら気をつけてね。と言いつつ、本作を観た夜に時計を見たら「3:33」。微妙に怖いです・・・。