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ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

300

諦めず、退かず、屈さず
戦士たちに見る「スパルタ」の原点

ジャンル:アクション

オススメ度:★★★★

Rating : R
◎主演 | ジェラルド・パトラー、レナ・ヘディ
    マイケル・ファスペンダー、他
◎監督 | ザック・シュナイダー

©2007 Warner Bros. Pictures

(2007年4月1日号掲載)

ジャンル: 舞台は紀元前480年、100万人ものペルシャ軍のギリシア進攻に対し、戦闘国家・スパルタの300人の精鋭たちが挑んだテルモピュライの戦い。カリスマ性と自国を守るプライドに溢れるレオニダス王(バトラー)のもと、選ばれた300人のスパルタ戦士たちは、あらゆる手を使って攻撃を仕掛けるクセルクセス(ロドリゴ・サントロ)とペルシャ大軍に屈することなく、槍と剣、盾とカブトで戦い抜く。矢の嵐、野蛮象の猛撃、巨人の狂乱、爆弾の飛来。最後の1人が倒れるまで前進を続けた、その勇戦はギリシア全土を震わせ、結果的にペルシャ軍を敗戦へと導いた。

 「なぜ、女が口を利くことができるのか?」とあざ笑う男尊女卑のペルシャの使いに、「スパルタの女性だけが、真の男児を生むことができるから」と挑戦するゴルゴ女王(ヘディ)。「そなたたちの生業は何か?」とレオニダス王に問われ、「陶芸家」や「鍛冶屋」「パン屋」と答えるバラバラのギリシア連合軍に対し、300本の槍を掲げて「他ならぬ戦士」であることを主張するスパルタ兵士。文字通り「スパルタ教育」が生み出した遺伝子には、民族へのプライドと何事にも屈しない闘争心が宿っていたのだ−。

さまざまなジャンルの
クリエイターの力が結集

 原作は、2005年にロバート・ロドリゲス監督によって映画化された『Sin City』と同様、コミック界の巨匠フランク・ミラーのグラフィク・ノベル。幼い頃に観た映画『The 300 Spartans』に震え、スパルタの謎を研究し始めたと言うミラーは、このコミックで数々の賞を受賞しています。今回の映画化を担当するのは、コマーシャル&ミュージックビデオ出身の監督・シュナイダー。迫力&包容力満点のレオニダス王を演じるのは、舞台出身のバトラー。コミック、コマーシャル、舞台と、さまざまな経験を積んできたクリエイターが集結した本作は、今までに観たことのない印象的な映像を見せてくれます。本気でスパルタ体験したい方には、IMAXシアターでの鑑賞がおすすめ。

 それにしても強すぎるレオニダス王と300人のスパルタ戦士たち。その超人パワーは、一体どこから来るのでしょう? 理不尽な植民地化や奴隷制、大量殺戮などで奪われた自由を取り戻すため? 「歴史に国名を残す」ことへの執着心?「スパルタ戦士たちの心の内は永遠に謎」と原作のミラーが言えば、「彼らは戦うために生まれてきた」と監督のシュナイダー。どこか戦国時代の武士たちを彷彿とさせるのは、映画自体が、日本の劇漫画風だから?
 日本でも久しく聞くことがなくなった「スパルタ教育」。意味もなく体罰や我慢を強いることには反対だけれど、「諦めず、退かず、屈せず」の精神は、昨今、見習いたいものですね。映画史上に残るであろう名言、“This is Sparta!!”の迫力を、ぜひ、体感してください。