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ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

Blades of Glory

4回転サルコウも顔負け?
男性ペアフィギュアの爆笑技

ジャンル:コメディー

オススメ度:★★★★

Rating : PG-13
◎主演 | ウィル・ファレル、ジョン・ヘダー、ウェル・アーネット、他
◎監督 | ウェル・スペック、ジョシュ・ゴードン

©2007 DreamWorks Pictures

(2007年4月16日号掲載)

ジャンル: 笑いのツボは、人それぞれ。「コメディー」と言われれば、大いに笑わせてくれることを期待するから、ジャッジも厳しくなる。「笑わせよう」と狙いすぎれば、逆に冷めてしまうし、シニカルなユーモアを駆使しすぎれば、特定の人の優越感を喚起して終わる。そんな数々の条件を乗り越えて、「コメディー映画」として成功する作品は、必ず何かを持っているもの。

 最近ヒットしたコメディーを振り返れば、部下をいびる鬼上司が主役の『The Devil Wears Prada』は、女性の共感を集め、カザフスタンから渡米した記者の珍道中を描いた『Borat』は、サシャ・バロン・コーエンのハイセンスな演技力と突飛なアイデアが全米を魅了。ちょっぴりできそこないの家族の『Little Miss Sunshine』は、愛らしいメッセージを運んでくれました。

 「…で、どうなの、これは?」という不安と期待の入り混じった前評判のなか届けられた「男同士のペアフィギュア」の物語。フタを開けてみれば、ベテランであるファレルと、『Napoleon Dynamite』の一発屋では終わらなかったヘダーの、4回転サルコウも顔負けの連続技に、笑いすぎて涙が出るほどのコメディーに仕上がってしまいました。

後から思い出しても笑える
手に汗握るドキドキ感

 主役は、正反対のキャラの男性スケーター2人。「氷上のロックスター」として知られるマッチョなチャズ・マイケル(ファレル)は、セックスアピール満点の熱い演技で女性ファンの心を鷲づかみ。厳しい父親の養子に入り、スケーターとして英才教育をされたジミー・マックエロイ(ヘダー)は、ユニセックスな白鳥の舞いで、男性コアファンに愛される。

 ある日、世界選手権で同点となった2人は、表彰台で醜いケンカを始め、金メダルばかりか、シングルスケート選手としての権利を剥奪されてしまう。それから3年半後、落ちぶれた生活を続けていた2人はばったり再会し、「ペアスケーター」としての挑戦を始めることに。初めは手をつなぐことすら嫌がる2人だが、やがて、リフトにジャンプ、ルーティンと、数々の技をマスターしていく。私生活でも絆を深める2人は、フィギュアスケート史上、誰も成功したことのない「魔の必殺技」に挑み、世界の頂点に立つことができるのか?

 男子生徒がシンクロナイズド・スイミングに青春をかける邦画『ウォーター・ボーイズ』を観た時と同じ「やられた感」。そして、2人を取り巻く環境や小物、台詞など、後から思い出しても笑えるディテールを散りばめているあたりは、さすが5人のライターに練り上げられた脚本だけあります。2人の滑りを見守りながら、手に汗握るドキドキ感は、オリンピック並み。ただ1つ違うのは、技が決まった後に、拍手ではなく爆笑してしまうこと。コメディーとして「5.8点」ぐらい、あげちゃいましょう!