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今週のオススメシネマ

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

Disturbia

You Tube世代に蘇った
ヒッチコックの『裏窓』

ジャンル:スリラー

オススメ度:★★★

Rating : PG-13
◎主演 | シア・ラブーフ、キャリー=アン、デビット・モース、他
◎監督 | D・J・カルーソ

©2007 Paramount Pictures

(2007年5月1日号掲載)

ジャンル: 衝撃的な交通事故により、目の前で父親を亡くしたケイル(ラブーフ)は、学校教師を殴るなどの問題行為を繰り返し、数カ月の自宅軟禁を命じられる。足首に取り付けられたセンサーにより、家の敷地外に出ることもできないケイルは、気が狂いそうな暇をつぶすため、望遠鏡で近所の家々をのぞき見し始めるように。

 セクシーなジュリー(アン・モス)の私生活を覗いては、夢見心地になり、いたずらっ子たちの悪行を母親に密告しては、優越感に浸る。軽い気持ちの盗撮は、徐々にエスカレートしていき、近所に住むターナー(モース)の不可解な行動に気づいたケイルは、彼こそが国中を騒がせている“シリアル・キラー”だと確信する。韓国系アメリカ人のロニー(アーロン・ヨー)、ジュリーとともに、ターナーの私生活を盗撮し始めるケイルだが…。

ドキドキさせてくれる
今どきのポップホラー

 ドジで純粋な2人の男の子と、冷静でおませな女の子のトリオが近所の家を観察し…という構成が、最近観たばかりのアニメ映画『Monster House』を思わせる本作。「Must See!」の1本ではありませんが、ティーン向けホラーとしては、なかなか上出来です。
 3人の登場人物たちは、ありがちながら、いたって好印象。主役のラブーフは、その昔『風の谷のナウシカ』の英語版で声優を担当していたり、日本のおもちゃから派生した人気玩具&アニメの実写映画版『Transformers』(スピルバーグ製作&マイケル・ベイ監督で7月公開)で主役を張っていたりと、日本人的には親近感を抱かせるキャラ。ハリウッドの俳優らしからぬ黒髪&坊主頭ないでたちが、何ともフレッシュです。
 ケイルの唯一の理解者&良きバディであるロニー役を演じるヨーは、アジア人のステレオタイプを体現しつつも、その明朗軽快な演技で、本作のコメディーパートを担っています。気になるヨーの次作は、まもなく米国にて公開予定の『American Pastime』(中村雅俊&ジュディ・オング出演)。1940年代に強制収容所で野球に入魂し、尊厳と信念を貫いた日系アメリカ人たちのドラマで、どのような役の幅を見せてくれるのか注目したいところ。
 それにしても、優しそうな笑顔の裏で、恐るべきマインドゲームを繰り広げる男性役と言ったら、モースの右に出る俳優はいないでしょう。ブラピと狂った『12 Monkeys』やビョークをおとしめた『Dancer in the Dark』など、その経歴たるや凄まじいもの。実際に会ったら逃げ出したくなってしまいそうだけれど、それだけ素晴らしい俳優ということですね。
 携帯電話にウェブカム、You Tubeなどが多用される、今どきの盗撮&盗聴劇。やる方もやられる方もバラエティーが広がって楽しい、いや、真剣に怖いなぁと思わされるポップなホラーとして、「2時間ドキドキしたーい!」方にはオススメです。