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今週のオススメシネマ

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

Pride and Prejudice

高慢と偏見のトンネルを抜けたら
1番大切なものは、すぐそこに

ジャンル:ロマンス

オススメ度:☆☆☆☆

Rating:PG
○出演:キーラ・ナイトレイ、マシュー・マクファデン、ロザムンド・パイク、他
○監督:ジョー・ライト

©2005 Focus Features

(2005年12月1日号掲載)

ジャンル: 『ブリジット・ジョーンズの日記』や『ラブ・アクチュアリー』など英国製作のラブストーリーのベテラン製作者たちが、『エマ』『いつか晴れた日に』などで知られるジェイン・オースティンの英国古典を映画化。

 38年以来5回にわたりドラマ化され、40年には映画化されたこともあるこの名作は、世界中のオースティンファンが注目する大きなプレッシャーの中、待望のスクリーン再登場を迎えることに。果たしてファンが心に描くエリザベスとダーシーの「プライドと偏見と恋愛」はしっかり引き継がれているのでしょうか?

 舞台は18世紀後半の英国。ベネット家の5姉妹は、娘たちの花婿探しだけが生きがいの母(ブレンダ・ブレシン)と、そんな母に頭の上がらない子煩悩な父(ドナルド・サザーランド)に育てられる。ある日、リッチな独身のビングリー(サイモン・ウッズ)とその親友のダーシー(マクファデン)が、聡明で思慮深い次女・エリザベス(ナイトレイ)、優しく穏やかな長女・ジェーン(パイク)と3人の妹たちの前に現れたことからストーリーは展開する。

 ビングリーとジェーンが魅かれあう中、ともに頑固なエリザベスとダーシーは始めからすさまじい偏見でお互いを判断し、反発しあう。すべての男性になりふり構わずときめく妹たち、不動産相続のために姉妹の誰とでもいいから結婚したい遠縁の従兄弟、自分の将来を確約するためだけに結婚する友人。そんな中で自分を見失わないエリザベスは、やがてダーシーに対する自分の誤解と本当の気持ちに気づき・・・。

レトロ色が優しい18世紀後半の英文学の世界

 「女性なら誰もが感情移入するであろうエリザベスを演じることは、とても幸せながら怖かった」とプレッシャーを語るナイトレイは、その陽気な魅力で、頑固でお転婆ながら愛に満ちたエリザベスを好演。それにも増してハマったのが、007シリーズの『ダイ・アナザーデイ』で長編映画デビューを果たしたものの、あまり目立った露出のないパイク。人懐っこい笑顔の中に、恥じらいと戸惑い、我慢強さと気品高さをぜ〜んぶ込めて、魅力的な最年長の姉・ジェーンを演じています。現代風な美女役より、古典的な役の方がぴったり!

 すべて英国で撮影されたという風景はレトロな色が優しく、古典的なモードをしっかり運んでくれています。18世紀後半の英国文学の世界に連れ出してくれる衣装や建物、装飾は観る価値あり。2時間の中にあらゆるエピソードを詰め込みまくりで、ひとつの事件発生から解決が早すぎる、と思う気持ちもありますが、そこは視覚的に十分楽しませていただいたことで相殺。

 そして、「思い立ったら即アプローチ!」的な現代、「心に芽生えた愛情をゆっくり確かめながら、本当に大切なものを見つけていく」この時代の恋愛に、学ぶことは多いのかもしれませんね。