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シネマドンナ
【バックナンバー】
アドベンチャー好きなら比べてしまう
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基本的に、この手の映画は、とにかく大好き。小さい頃、何十回と繰り返し読んだ冒険小説『少年ケニヤ』のように、原始人的な少年や男の人が野獣や自然と共存し、部族同士の結束を固く築きながら、命をかけて愛する家族を守る。決して裕福な生活ではないけれど、平和に笑顔で生きているところへ、必ず現れる「汚い敵」。
それは、危険な野獣や厳しい自然ではなく、人や動物の命を何とも思わず、自分の欲望だけに溺れる醜い人間の姿。愛する仲間や家族、そして自然を守るため、沸々と湧き上がる正義感と情熱は、誰にも止めることができない。そして、正義は必ず勝つ−。 そんなお好み要素がたっぷり揃った本作だが、観終わった後は意外にも「三ツ星」気分だった。テーマ&ストーリー展開がほとんど一緒なので、終始、一昨年末に公開されたメル・ギブソン監督の『Apocalypto』と比べてしまうのだが、あちらが心の底から「五ツ星」だったので、比べて残念な部分ばかりが目立ってしまった。 決定的な違いは、なぜか感情移入できない、という点。『Apocalypto』では、主人公と完全に一体化し、彼が森林の中を駆け抜けていくシーンでは、自分の身体に枝がチクチクささる感覚まで味わってしまった私。愛する家族を守りたい気持ちも痛いほどにわかって、心の底から生還を祈って…、観終わった後は、ぐったり疲れていた記憶がある。 その反面、本作では、どこかで客観的に観ている自分がいるし、映画館の中では、真剣な場面なのに、ちょっぴり滑稽でクスクス笑いをしている観客がいる。それはルール違反かなと思ったけれど、それだけ皆が現実からスクリーンの中へと入っていけていない証拠だろう。 【 文:Yuki Machida】 |
【文:Yuki Machida】
基本的に、この手の映画は、とにかく大好き。小さい頃、何十回と繰り返し読んだ冒険小説『少年ケニヤ』のように、原始人的な少年や男の人が野獣や自然と共存し、部族同士の結束を固く築きながら、命をかけて愛する家族を守る。決して裕福な生活ではないけれど、平和に笑顔で生きているところへ、必ず現れる「汚い敵」。


