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アメリカ生活大事典

現地情報誌「ライトハウス」が提供するアメリカ生活大事典。アメリカへの移住や、現地生活に必要な自動車の購入・運転、出産・育児・子育て、教育・就職、住まい・住居、引っ越し、安全・安心な暮らし方などを徹底解説。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

スーパーヒーローと同じ手

 どんなテクノロジーでもそうですが、ネガティブに利用される場合もあれば、ポジティブに利用される場合もあります。今回紹介するのは、もちろんポジティブな例。3Dプリント技術が医療の現場で利用され、悩める人たちに貢献しているという話です。
 ハワイのマウイ島に住むレイデン・カハエ君は、「進行性骨化性線維異形成症」という難病のせいで、生まれつき右手の指がありません。まだ3歳ですが、自分の手が妹や近所の友達とは少し違うことに気付いており、いつも羨ましく思っていました。
 通常、義手を製作するのには40万ドルほどかかりますが、最近は3Dプリント技術のおかげで、たった50ドル程度でできるそうです。レイデン君の祖母は数カ月前に、3Dプリンターで作成した義手や義足を無償で提供してくれる非営利団体「E-Nable」を見つけ、製作を依頼しました。

自信が持てるようになってほしい

 今年の8月、レイデン君の家に義手が到着。それは従来の義手のような肌色ではなく、レイデン君の憧れのスーパーヒーロー、アイアンマンと同じ赤と黄色に塗られたもの。母親に義手をはめてもらったレイデン君は、手を広げたり閉じたりして、「自分の手(左手)がつかめるよ!」と目をきらきらさせて喜びました。
 レイデン君の祖母は、「こうやって新しい技術と親切な人たちの力を借りて、体の一部がない子どもや大人が周囲の人と違うからといじめられたりせず、自信を持てるようになれればいいですね」とハワイの地元テレビKHON(2014年9月5日)に語りました。
 ヒーローの手を手にしたレイデン君は、今やクラスの憧れの的。義手にも慣れ、両手で自転車のハンドルを握ったり、キャッチボールしたりできるようになったそうです。


(2014年11月1日号)