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息を飲むほどの存在感
Beyonce Knowles
いつも、なぜ自分はこんな機会を
与えられたのだろうって不思議に思うわ
初めて会ったのは、5年前、アルバム『サバイバー』が発売される直前だった。眩しいばかりの美貌もさることながら、目を見張るほど頭の回転が速いのが印象的で、彼女の成功は決して運だけではないと感じたことを思い出す。
幼馴染み4人組で結成したグループ、デスティニーズ・チャイルドで11歳の時、レコード会社と契約。15歳の時に鮮烈なデビューを飾る。以来10年間、トップシンガーの地位を不動のものにしている。
「よく、『アメリカン・アイドル』をどう思うか? 自分だったら応募するか?って、聞かれるの。自分の父親が私と友達のためにスタジオを借りてくれたり、飛行機であちこちへ連れて行って歌わせたり、という余裕がある人だったことは幸運だわ。いつも、なぜ自分はこんな機会を与えられたのだろうって不思議に思うの」。
父親がマネージャー、母親が衣装デザイナーとして彼女を子供の頃からサポートしている。ビヨンセはそんな両親の才能を十分に受け継ぎ、自らも歌手としてだけでなく、音楽プロデューサー、服飾プロデューサーとしても活動している。
「19歳の時、父のやり方に反発して、自分で何をやるか決めたいと思い始めたの。父と衝突して難しい時期が1年くらい続いたわ。今はまた一緒に仕事ができることを幸せに思っているし、愛してくれる人が側にいることがうれしい」。
デスティニーズ・チャイルドは1年前、惜しまれながら突然解散。現在はそれぞれのメンバーがソロで活躍中だ。
そんななか、すでに公開前からアカデミー賞数部門へのノミネートが確実と目されている映画『Dreamgirls』で、ビヨンセは、黒人女性シンガーの草分けであるシュプリームスの中の、ダイアナ・ロス役を演じている。
「(60年代に比べると)今は時代がまったく変わってしまっているから、この役の立場に共感することはできない。私は自分の魂の叫びを表現することを恐れたことはないし、世界へ出て国際的に活動することを我慢しなければならないと感じたこともないわ。今のポップス界はヒップホップやR&Bが主流で素晴らしいと思うけど、私たちの成功は、先駆者たちが道を作ってくれたおかげね」。
この役のために演技のコーチに付き、微妙な感情しか表現しないキャラクターをいかに興味深く演じるかを学んだという。
「瞳の奥にいつも痛みを秘めているように演じたの。半年間、とにかく一生懸命勉強して、頭の中で考えていることとすべての歌詞が自然に感情をもたらすようにしたわ。歌っている時に足元のこととかを考えないようにって」。
撮影中、彼女の専用トレーラーの中は、あらゆるところにダイアナ・ロスの写真が貼られていたという。
「カツラは40個くらいあって、毎日、この時の彼女ならどんなカツラを被るだろうかって考えるの。メークには毎日3時間くらいかかったわ」。
「衣装は全部で45種類くらい。左右の長さが違うドレスを着て、ブーツを履いている衣装はとてもかっこ良くて刺激的な気分にしてくれた。衣装に関してはこの映画は今の流行にぴったりね」。
エンターテインメント界に生きるべくして生まれてきたと確信させるような、息を飲むような存在感を持つビヨンセである。
©2006 Sony BMG Music Entertainment
【主なフィルモグラフィー】
Dreamgirls(2006)
The Pink Panther(2006)
The Fighting Temptations(2003)
Austin Powers in Goldmember(2002)
[ 文:いしばし ともこ ]
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Dreamgirls
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PG-13・131分 公開中
©2006 Paramount Pictures,
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