ビジネスを立ち上げ念願のPBへ!「パシフィックビーチ・ピーナツバター」

ライトハウス電子版アプリ、始めました

ライトハウス・サンディエゴ版編集長、吉田聡子が、サンディエゴ生まれのブランドを訪問。世界に羽ばたいた物から、ローカルにこだわる物まで、名品の背景にある物語を探ります。

Pacific Beach Peanut Butter / パシフィックビーチ・ピーナツバター

販売スタッフと

ヒルクレストのファーマーズマーケットの販売スタッフと吉田(右)。彼は以前PBのファーマーズマーケットで会ったことを覚えていてくれた

ある日、ピーナツバターとジャムのサンドイッチを無性に食べたくなった男性がいた。しかし、あいにく家のピーナツバターは切れていた。どこか近くでサンドイッチを売っていないか?ネットで検索してみたが、なかった。そこでふとひらめいた。自分で作れるんじゃないか?
 
その男性が、Pacific Beach Peanut Butterの創業者、マシューである。彼はまず基本的なピーナツバターのレシピを探して作ってみた。味はまあまあだったが、自分で作るという行為に魅せられた。手作りすれば自然で新鮮なピーナツバターが食べられるとこれまで考えもしなかったのだ。
 
マシューはすっかりピーナツバター作りにのめりこんだ。もっとおいしくするにはどうしたらいいか?チョコレートを加えてみた。イケる。フレーバーをつけるのはなかなかいいアイデアだった。
 
そうして、すっかり夢中になったマシューは、これをビジネスにしようと、それまで勤めていた会社を辞め、東海岸の実家に戻り、製品開発に勤しんだ。それがPacific Beach Peanut Butterの始まりである。

看板製品のピーナツバター

看板製品のピーナツバターの他に、シナモンやホワイトチョコなどのフレーバーが入ったものがもある(各$6.99)

ピーナツバターのビジネスを思い付いた時、マシューはサンディエゴには住んでいない。かつてパシフィックビーチに暮らしていたことがあったが、さまざまな理由で出て行かざるを得なかったと言う。だけど、いつか必ず戻りたいと思っていた。ピーナツバターをビジネスにしてパシフィックビーチで売ることで、彼は念願のPBにまた来ることができるようになった。

ピーナツ

オーガニックのピーナツを使った製品もあり

創業は2010年。以来、家族経営の規模を維持し、ひとつひとつ手作業で製品化している。マシュー本人の健康意識が高いので、素材のクオリティーにもこだわる。使うピーナツの鮮度も大事にしているそうだ。

オリジナルのエコバック

ピーナツバターを買うともらえるオリジナルのエコバック
ファーマーズマーケットの様子

ファーマーズマーケットの様子。試食もできるので気軽に声をかけてみて

現在の主な販売場所はオンラインショップとサンディエゴ各地のファーマーズマーケット。原稿を書くにあたっていくつか追加のお願いがあってマシューに電話したら、サンフランシスコのファーマーズマーケットに来ているとのことだった。かつて、あまりうれしくないと思われる理由で泣く泣くパシフィックビーチを後にしたその人が、今は自らのビジネスで縦横無尽にカリフォルニアを行き来している。その事実に力をもらった。

 

Pacific Beach Peanut Butter

◎ Pacific Beach Peanut Butter/パシフィックビーチ・ピーナツバター
6355 B Marindustry Dr San Diego
☎ 858-522-9297
▶ Webサイト:www.pacificbeachpeanutbutter.com

 
(ライトハウス・サンディエゴ版 2017年2月号掲載)
 
※このページは「ライトハウス・サンディエゴ版 2017年2月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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