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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

日本で短期に学べる学校を教えてください

アメリカ永住予定の高校生です。短期で学べる日本の学校は?

松本輝彦(INFOE代表)

高知の明徳義塾は、1年間の留学が可能な、寮のある学校です。

長期滞在・永住の子供の日本語・日本文化の習得


「日本人に育てたい」「日本語・国語の力を伸ばしたい」「日本の習慣・文化をしっかり身に付けさせたい」。

アメリカでの滞在が長くなってきた、または永住予定の保護者の皆さんから、最近よく出る質問です。アメリカでの教育に加えて、日本語や日本の習慣・文化を、子供に身に付けさせたい保護者の希望を反映した言葉です。

日米のバイリンガル、さらには両方の習慣・文化を身に付けることは、ただ単に親の希望だけではなく、子供本人にとって将来の大きな宝になることは、間違いありません。

このような、長期滞在・永住の子供を短期・長期的に受け入れて、「日本人」に育てたいという保護者のニーズに応えてくれるプログラムを持つ、日本の学校を訪問する機会がありましたので紹介しましょう。

明徳義塾の特徴


四国・高知県にある、地元の通学生・日本全国から寮生・外国人留学生・外国からの日本人生徒などの多様なバックグラウンドを持った約900名の生徒が学ぶ中学・高校。数多くのプロ選手を輩出するスポーツ活動で有名です。

この学校は、海外から子供を送り込む保護者にとって大きなメリットとなる、2つの特徴を持っています。

1 安全な寮生活
第1の特徴は、広大な学校の敷地内で、数多くの寮に住む約800名の中学・高校生と、およそ150名の教職員とその家族が共同で生活し、教育のためのコミュニティーを作り上げていることです。

先生方が生徒を監督するのではなく、朝から夜まで「師弟同行」として生徒と共に生活し、指導しています。

海外から子供を日本に送り込む時に、学業以外の日常生活や環境が心配になります。しかし、この学校は、留学生だけではなく、日本国内から生徒が多く来て寮生活をしていることからわかるように、安心して送り込める寮・指導体制などの環境が整っています。

2 初歩の日本語から国語まで
第2は、全生徒数のおよそ3割を占めている外国人留学生の存在と、30年間にわたる留学生受入れプログラムです。

「あいうえお」を学んだ経験もない留学生向けの日本語の基礎クラスから、日本の大学入試向けのレベルの高い国語のクラスまで、多くの日本語・国語習得のための授業が提供されており、長年の経験を経て充実した指導が行われています。

海外の子供たちの日本語力には開きがあります。高校生でも、日本の小学校程度の読み書きができるとは限りません。

ところが、帰国生受入校でも、あまりにも低い日本語力を指導できるプログラムを持っている学校はほとんどありません。留学生への指導実績の豊富なこの学校の、幅広いレベルに対応した日本語教育が受けられるのは、海外滞在が長い日本人の子供にとっても大変メリットです。

多様な学習プログラム


明徳義塾は、これらの特長を活かして、海外・帰国生にとってメリットのあるいくつかのプログラムを持っています。

1 サマースクール
(体験入学)

サマースクールでは、レベルの異なる日本語・国語クラスと日本文化学習の活動があり、海外から一時帰国した生徒とすでに帰国した生徒が一緒に学んでいました。

公立の小学校・中学では夏の体験入学を受け入れてくれますが、高校生になるとその機会は限られます。寮生活も含めて、日本の高校生活を体験させる良い機会になります。

2 留学
海外生活が長くなった子供たちが日本語・日本文化を習得するために1年から3年間の留学をする。たとえば、9〜12年生の間の1年間であれば、アメリカに帰ってきた後、現地高校の卒業も遅れることなく、大学に進学することも可能です。

子供をアメリカの高校からアメリカの大学に進学させる場合でも、1年間の留学は、日本での生活体験をさせる良い機会となります。

また、高校3年間の留学の後、日本・アメリカを含む海外の大学へ進学することも可能です。



(2009年8月16日号掲載)