学ぶ・育てる
Study

アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

国際バカロレアとは?

国際バカロレアは英語で授業を受けられる?
日本の学校の実情は?

松本輝彦(INFOE代表)

導入を目指す学校が増加中。
立命館宇治中・高がDP認定校に。

国際バカロレア(IB)

国際バカロレア機構(IBO)により開発された国際教育のためのプログラムで、世界約140ヵ国の2700以上の学校で約75万人の児童生徒が学んでいます。3つの異なったレベルのプログラムの簡単な内容を下の表にまとめました。

候補校と認定校

IBプログラムの実施を希望する学校はその希望をIBOに申し出て「候補校」となります。その後、カリキュラムを開発してIBOの審査を受け、その基準に合格した場合は「認定校」となり「IB World School」の1つとなります。

日本では、MYPとDPの候補校になっている学校が数校あり、増えつつあります。また、表に示した学校が既に認定校となっています。

日本の認定校

日本の正規の学校(中学・高校の卒業資格が取得可。インターナショナルスクールは含まない)で、IBに認定されている学校は次の3校です。

●加藤学園暁秀中学・高校
日本の学校として初めて2000年にMYP、その後02年にDP の認定を受けました。DPで学んで卒業資格(Diploma)を取得した生徒が、日本を含めた世界中の大学に進学しています。

●玉川学園
今年3月、MYPが認定されました。現在、7〜9年生が7割程度の授業を英語、ほかを日本語で学んでいます。DP認定を目指してカリキュラムの開発に取り組んでいます。

●立命館宇治中学・高校
今年9月に日本で2校目のDP校として認定され、来年4月からDPの授業が始まります。MYPはありませんが、この学校のSELプログラムで主要科目を英語で学んだ生徒や帰国生が対象となります。

バイリンガル教育の一種

日本でのIBプログラムは、英語だけではなく日本語での授業もある、レベルの高いバイリンガル教育の1つと考えることもできます。

IBは、もともと世界中のインターナショナルスクールのカリキュラムとして開発されたので、すべての授業を英語で受講するものと思われています。しかし、PYPとMYPでは指導言語の指定はなく、DPでも主要な言語が決められているだけです(表参照)。世界各地域の教育方針や学校独自のカリキュラムを大切にするというIBOの考え方を示しています。具体的な例として加藤学園では、7〜9年生で約50%、10〜12年生で75%の授業を英語、残りは日本語で開講しています。

これらの状況は、現地校で学び帰国した子供にとって、単に英語力の維持・伸長ではなく、英語による主要教科の学習が継続できるという大きなメリットを持っています。さらに、国語などの授業を日本語で受けることも可能なので、バイリンガル教育ともみなせます。

世界の大学へ

IBへの注目、特にDP候補校・認定校の増加傾向は、日本国内での「海外の大学進学」の動きを反映しています。

インターではなく、正規の学校でのDPを修了することにより、日本の大学も含めた世界の大学への進学のチャンスが大きく高まります。

IB World School は、「バイリンガル教育の継続」と「世界の大学への進学」を目指す児童生徒・保護者のための、学校選びのチョイスになりますが、いかがですか?


(2009年10月16日号掲載)