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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

帰国子女を対象にした、LAで受験できる「海外入試」とは?

中学3年生の子供を持つ母親です。帰国子女受け入れ校の「海外入試」というのが実施され、ロサンゼルスでも受験できると聞きました。どんな試験ですか?

松本輝彦(INFOE代表)

小学校から中学・高校まで
今年は11月に6校が実施

 帰国子女の受け入れを積極的に行っている学校の中に、国内での募集だけではなく、海外でも入試を実施する学校があります。海外入試は東南アジアでの実施が中心ですが、アメリカでもニューヨーク、ロサンゼルスなどで海外入試を実施する学校があります。今年、ロサンゼルスで海外入試を実施するのは、右下に示した関東3校、関西3校です。

入学・編入を募集
試験や面接・作文で合否


 ロサンゼルスでの海外入試は、11月に実施されます。出願は入試日のほぼ1カ月前。また、海外入試出願の前にTOEFLの受験が必要な学校(啓明学園)もありますので、早めに募集要項などで確認してください。最近は、各学校のウェブサイトが充実しており、願書も直接入手できる学校もあります。

 海外入試では、中学1年や高校1年が始まる時期から学習を始める「入学」や、途中から通学を始める「編入(学)」する児童生徒を募集します。募集学年は、中学・高校が中心です。中学や高校1年生の募集だけではなく、途中編入生を募集している学校もあります。また、海外の子供の低年齢化に対応して、啓明学園(小学校全学年)や玉川学園(2年生以上)のように、小学校での編入のチャンスを与えている学校もあります。

 入試は学科試験と面接・作文の2つのタイプに分けられます。前者は日本人学校で学んでいる子供、後者は現地校在籍者を対象としています。原則的には、受験者がどちらのタイプにするか、選ぶことができます。

 合格した後の入学・編入時期については、その時期がはっきり決まっている学校や子供の帰国時期に合わせてフレキシブルに対応してくれる学校があります。

ありがたい
1年有効の入学資格


 海外入試でありがたいのが、「合格は1年間有効」ということです。入学・編入時期で今年秋の海外入試で合格した場合、今後1年間、いつでもその学校に入れる、それまで授業料を払う必要はないというシステムです。帰国時期を自分で決められない駐在員家庭の実情を理解してくれています。

 子供の学校が決まらないと、帰国後の住居も決められない、にもかかわらず、ほとんどの帰国子女受け入れ校は、定員に空きがある場合だけ編入試験を実施するというのが実情です。入試の時期に合わせて子供を帰国させるために、お父さんが単身で海外に残る家庭も多くあります。「もうすぐ帰国になりそうだ」という状況になったら、とにかく「1年有効」の海外入試を受験・合格しておいて、帰れるところを確保しておくことです。実際に帰国時期が決まったら、他の学校を受験することもできます。また、1年以内に帰国にならなかったら、再度「1年間有効」の入試を受けることも可能です。

 お子さんに、帰国後の受験勉強を必要以上に強いる代わりに、「合格が1年間有効」な入試を、ロサンゼルスで受けさせませんか。

 海外入試は、海外で子供たちが身につけた様々な体験や能力を積極的に評価して、日本の学校が海外まで出向いて入試をしてくれるものです。しかし、入学後の教育は、それぞれの学校によって大きく異なります。例えば、帰国した子供が海外で得たものをさらに伸ばそうとする学校、他の子供への刺激剤として利用しながら、帰国生を日本へ適応させていこうとする学校、などが代表的なタイプです。

 お子さんにどちらがふさわしいのか、よく調べ、考えることが大切です。もちろん、受験に当たっては、それぞれの学校の募集要項を熟読することも必要です。