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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

日本の大学を帰国生として受験、受験生に人気の高い大学は?

帰国子女大学入試合格は広き門 しかし、首都圏の私立に人気集中

松本輝彦(INFOE代表)

来年4月入学の「帰国子女大学入試」の願書の発表が始まり、8月からの出願も近付いてきました。

志願者の多い大学

帰国子女大学入試を実施する大学の中から、2011年度の入試で志願者が30名以上いた大学(一部、学部・キャンパス)を表にまとめました。それによると、31大学を約5800名の帰国生が受験しています。

その内訳を見ると、首都圏以外の7大学(関西4、中部2、北海道1)に対して、26大学が首都圏にあり、首都圏の大学への集中がはっきりと表れています。さらに首都圏の大学は、国立5大学で413名、私立19大学で4215名、計4628名で、私立大学の志願者が圧倒的に多くなっています。

この表には掲載できませんでしたが、10名から30名の志願者のあった大学は、私立で13大学(志願者276名)、国公立17大学(志願者255名)でした。

この表で見る限り、実に日本全国の帰国子女受験者の72%(6400人中4628人)が首都圏の大学、さらに66%が首都圏の私立大学に出願しています。帰国した大学受験者の「首都圏の私立大学への集中」がはっきりと示されています。

国内入試に比べ広き門

帰国子女大学入試では、国公立大学の志願者の実質的に全員が私立大学にも出願し、私立出願者は少なく見積もっても平均4大学・学部を併願する実態を考慮すると、世界中から帰国して帰国子女大学入試を受験する高校卒業生の数は、およそ1400人程度と考えられます。

一方、帰国子女大学入試は、日本の約700大学のうち、400大学で実施されています。早稲田、慶應は実数で200名以上の合格者を出していますので、仮に1大学が平均10名を合格させるとすると、4千人の希望者が入学できることになります。

日本の国内生向けの入試では、募集人数と志願者実数がほぼ同じで「大学入試の全入時代」と呼ばれ、「大学入試が楽になった」と言われています。しかし、帰国子女入試は、上で計算したように、募集(入学可能者)数4千人に対して、実数約1400人が受験することになり、国内入試に比べて、さらに「広き門」の入試ということがわかります。

帰国生は大学にとって「宝」

帰国子女入試を実施する大学にとって、欧米、特に英語圏で学んだ受験生は「宝」です。それはただ単に英語ができるというだけではなく、現地の学校の教育が、日本の学校や日本人学校の教育では得られない、これからのグローバル社会を生き抜いていくのに必要なスキルを帰国生に与えているからです。

ですから、帰国子女大学入試を目指す現地高校生諸君は、「現地校での学習が最高の受験勉強」としっかりと認識して、頑張ってください。

(2012年6月1日号掲載)