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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

英語で学び、日本の大学を卒業?現地校から進学可能でしょうか?

大学が増加中で、進学が可能。学科も増えて、就職にも有利。

松本輝彦(INFOE代表)

英語で学べる日本の大学

英語だけの授業を受けて卒業できる日本の大学が増えてきており、学部・専攻は文系・理系の幅広い分野に広がっています。

下に一部の大学のリストを示しました。ここで紹介した大学以外にも、文部科学省が推進する「グローバル30」プログラム(国・私立17大学)などでも英語による授業が開講されています。

国際化と留学生

大学が英語で授業を行うのは、「大学の国際化」と「留学生の確保」が大きな目的です。大学の国際化推進は、日本経済の国際化と、日本の大学の国際競争力の低下への危機感が、大きな原動力となっています。

留学生の確保は、少子化で厳しくなった経営を安定させるため、サバイバルを賭けた、大学の作戦です。また、近い将来訪れる日本の労働力不足を、留学生で補おうとする日本政府の政策もあります。これらを背景に、留学生を増やすため、大学・文部科学省は、英語だけでの特別プログラムを設置しているのです。

しかし、優秀な留学生の確保は多難です。昨年10月入学の東京大学PEAKプログラムは、全世界から238人が応募し、38人が合格。しかし、入学者は、11人減って27人にとどまりました。シンガポール・韓国・中国などからの入学が中心で、アメリカからは2人合格し、内1人は西海岸の有名大学に進学しました。世界の高等教育のリーダーを目指した東大PEAKでしたが、入学辞退者が約3割も出るなど、国際的な学生獲得競争にさらされています。

英語と教養

紹介した大学リストの半数以上が、「教養(リベラルアーツ)教育」を行う学部・専攻であることに注目です。

英語での教育は、「グローバル言語」としての英語の運用能力を高めるだけでなく、英語での学習内容を通して、学生に国際性も身に着けさせる目的があります。さらに教養教育では、急速に変化する社会を生き抜くために必要な、専門分野に偏らない、幅広い分野の知識なども含めた、高レベルのコミュニケーション・スキルなどを、学生に学ばせるものです。

就職に有利?

「大学での人材育成について」のアンケート調査が実施され、主要企業136社から回答がありました(日本経済新聞、2012年7月)。この調査で、「人材育成の取り組みで注目する大学」が「ある」と回答した60社の内、35社が国際教養大学を、13社が東京大学、10社が立命館アジア太平洋大学(APU)を挙げました。また、「大学教育に求めるもの」への回答で、「教養教育」(73社)、「コミュニケーションを高める教育」(67社)、「在学中の留学支援」(34社)などへの期待が高い結果となりました。

東大の3倍近い支持を集めた国際教養大学は、英語での授業、1年間の海外留学を学生に課しています。APUでは、外国人留学生が約半数を占め、講義の8割が日・英両語で行われています。

社会・企業のニーズを満たす、教養と国際性に注目した教育を提供する大学が高い評価を得て、大きな就職実績を上げています。

英語で学べる大学は、レベルの高い英語力・英語での学力を求めています。受験・進学を希望する高校生は、「現地校での学習が最も大切だ」と、よく認識してください。

英語で学べる日本の大学(一部)
















































大学名学部・学科・コース・プログラム所在地
国際教養大学国際教養学部秋田県秋田市
会津大学コンピュータ理工学部福島県会津若松市
立教大学国際経営学科「BBL]東京都豊島区
早稲田大学国際教養学部東京都新宿区
明治大学国際日本学部東京都杉並区
上智大学国際教養学部国際教養学科東京都千代田区
法政大学グローバル教養学部東京都千代田区
東京大学 教養学部「PEAK」東京都目黒区
国際基督教大学教養学部アーツ・サイエンス学科東京都三鷹市
中央大学総合政策学部東京都八王子市
多摩大学グローバルスタディーズ学部神奈川県藤沢市
京都大学工学部地球工学科国際コース京都府京都市
同志社大学国際専修コース京都府京都市
立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部大分県別府市
宮崎国際大学国際教養学部比較文化学科宮崎県宮崎市

注:上記掲載以外の大学もあることをご承知おきください。
それぞれの大学・学部へのリンクは、www.infoe.jp からどうぞ。



(2013年3月1日号掲載)