学ぶ・育てる
Study

アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

サマースクールって何ですか?

昨年渡米して、現地校に通う小学校1年生と3年生の息子たちは、初めての夏休みを迎えます。長い夏休みをどう過ごさせようかと考えておりますが、サマースクールがあると聞きました。どのような種類があるのでしょうか?

松本輝彦(INFOE代表)

アメリカの文化に触れるためにも
目的に合わせて積極的に参加を

長い夏休みは
新しい体験のチャンス


 本当に長い夏休みです。3カ月近くあります。宿題もなく、本当に自由に過ごすことができます。この間に保護者は、学期中にはできないさまざまな体験を子供にさせようとします。その代表がサマースクールでの活動です。

 夏休みの活動の形式や内容は千差万別で、サマースクール、サマーキャンプ、デーキャンプ(Day Camp)などの名前で呼ばれます。ここではそれらをまとめて「サマースクール」と呼びます。

さまざまな選択肢
事前に十分な情報収集を


◎形式
 自宅から通うタイプ、泊まり込みで参加するタイプがあります。活動時間・期間は、数時間のものから夏休み中を通して実施されるものまであります。また、活動する場所も、自宅近くの小さな教室や学校から、シビックセンターやレクリエーションセンターなどのコミュニティーの施設、さらには活動により、キャンプ地は船上、大学のキャンパスなど、これもまちまちです。

◎内容
 大きく分けると、アカデミックなものと、レクリエーションのタイプのものがあります。アカデミックなものでも、選抜された子供を対象に数学の英才教育を行う真剣なものから、理科の観察や実験を通して科学に興味を持たせるものまであります。教科は算数・数学・理科・作文・読書などがあります。

 その一方、夏のスポーツなど自然の中でおもいっきり運動させようとするキャンプもあります。水泳など夏のスポーツ、野球などの球技、体操、ダンスなど盛り沢山です。

◎どこで情報を?
 サマースクールの情報は、どこでも手に入ります。身近なところでは、電話帳、図書館、雑誌、パンフレットなどがあります。それとインターネットで「Summer School」で検索すれば、驚くほどの情報が入手できます。もちろん、ほとんどの情報は英語ですが、日本語で書かれた案内やパンフレットも多く見られます。

 しかし、最初にすることは、近所の親や友人に聞いてみることです。その場合、紹介された活動が本当にご自分のお子さんに向いているのかどうかの判断が必要です。

日本人の子供にとっての
サマースクールの重要性


 次に、渡米間もない日本人の小学生にとってのサマースクールの大切さを考えてみます。

 「前の学年で学習した内容を忘れている子供が多い。9月に新学期が始まった時に、復習をするのに2カ月ほどかかる」と、現地の小学校の先生が嘆いているのを聞いたことがあります。夏休み前に学年が修了するので、宿題もなく、勉強から遠ざかってしまうことが原因です。そのため、公立でも夏の休暇を1年間に分散した通年制の学校が人気を集めています。

 このブランクは、渡米間もない子供にとっては英語力の保持に非常に重要です。学期中にせっかく覚えた英語を、長い夏休み中に失ってしまうのは、ただ残念では済まず、9月からの新学年の勉強にも大きく影響します。

 会話力の低下を防ぐためにも、ネイティブの子供たちが参加し、団体やグループでするアクティビティーに参加させることを考えてください。理想的には、学校が提供する日ごろの学校生活に近いものがいいと思います。しかし、そのような機会がない場合は、アクティビティー中心のものでも、その目的に沿うのならばOKです。

 ご相談のお子さんはまだ小学校低学年ですが、5年生以上くらいになると泊まり込みのサマーキャンプなどに参加できます。ただし、参加してみたら日本人の子供だけだったというようなことのないように、よく調べてください。

 サマースクールは、英語力の総合的な向上のため、同年齢の子供たちと一緒の時間を過ごすため、身体を鍛えるためなどのさまざまな目的があります。しかし、最も重要なのは、サマースクールというアメリカの文化自体に触れるという体験です。帰国後も、子供たちのすばらしい思い出になります。