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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

12年生で米国の志望大学に入れず。日本の大学への出願は可能ですか?

日本の大学の出願は夏から開始。英語で学べる大学など、多様化

松本輝彦(INFOE代表)

帰国子女大学入試

来年4月に日本の大学に入学したいと考えている海外の高校卒業生対象の「帰国子女入学試験」の受験は、これから準備しても十分可能です。入学までの流れを簡単に説明しましょう。

‘試スケジュール:帰国子女大学入試は、日本の大学の半数以上にあたる約400大学で実施。出願・入試は夏から来年春にかけて、おおまかに私立大学から国公立大学の順で、出願は8月中旬から来年1月頃まで。出願の約1カ月後から入試が始まり、来年3月まで続きます。

⊆験資格の確認:在米年数の確認が重要です。3年以上なら問題ありません。

出願:入学願書の記入だけでなく、高校の最終成績証明書、推薦書、保護者の海外在留証明書などの入手や受験料の送付など、早めに準備を始めましょう。夏休みに入ると学校の事務も休暇に入ります。出願に不可欠な現地校からの卒業証明書や成績証明書が入手困難になる可能性があるため、早めの発行依頼が必要です。所定の推薦用紙がある大学の場合は、現地高校の教師による記入・署名が必要なので、こちらも急いで準備を。統一試験結果の提出については、「必ず提出」「提出が望ましい」「不要」など、大学によって異なります。受験希望の大学から提出の要求がなければ受験の必要はありません。SATは6月、TOEFLは7月上旬の試験までの結果が提出できます。

て学試験:出願書類の審査の合格者に9月上旬からの筆記・面接試験を課す大学がほとんどです。筆記試験科目は大学、学部、専攻により大きく異なります。しかし、帰国子女入試では、小論文と面接試験は必ずあると思ってください。

ト表:試験後およそ1週間で合格発表。掲示、郵送、大学のウェブサイト上での表示やEメールで連絡があります。発表時に入学手続きの書類が渡され、入学金や授業料の一部の支払いが早い時期に必要な大学があります。必要な金額は、学部や大学によって大きく異なりますが、私立大学文系学部で100万円、国立大学で50万円くらいだと思ってください。

入試は、大学・学部により、内容・時期も大きく異なるので、急な受験の場合は専門家のアドバイスを受けることを強くおすすめします。

英語で学べる大学

英語で行われる授業だけを受けて卒業できるプログラム(学部・学科)を設ける日本の大学が増えています。英語でリベラル・アーツ(国際教養)の教育を行う大学が中心ですが、最近は、国・公・私立を問わず、英語で学べる大学のチョイスが広がりました。受験資格が外国人だけの大学もありますが、英語力の十分な受験生確保のために、帰国生が受験できる大学も多くあります。

そのプログラムで身に付けた英語力とコミュニケーション能力は、国際化を進める企業の強い期待を受けて、卒業後の就職に大きな成果を上げています。海外で身に付けた国際性、言語力を将来の武器に、帰国後も大きく伸ばすことができるでしょう。特に在米が長くなり英語で勉学を望む海外生の進学の選択肢として理想的です。

背景:米大学進学事情

米国の大学、特に州立大学への進学にあたり、‘学が難しい、入学後、4年での卒業は難しい、授業料の高騰、ぢ感噺紊僚⊃Δ大変、などの現状が報告されています。 銑は、財政難で州からの補助金が減り、入学定員や教職員が削減されたことが理由です。また、最近の急激なドル高・円安を反映して、日米の生活費も含めた大学費用を比較した場合、日米で大きな差がなくなってきました。そのため、卒業後の就職事情を考慮して、日本の大学進学を真剣に検討する家庭が増えてきています。

大学選びは慎重に

大学教育のグローバル化によって、日本の大学(就職状況も)は大きく変化しています。世間の評判だけではなく、お子さんの将来のために本当に必要な大学教育は何か、そのための大学は日本かアメリカか、慎重に選んでください。

(2013年6月1日号掲載)