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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

宿題が大変で毎晩遅くまで勉強。転校も真剣に考えています

 ミドルスクール7年生の娘がいます。ホームワークが本当に多くて、毎日何時間も夜遅くまで勉強してやっと終わらせられるくらい。楽しみにしているアクティビティーを欠席することもしばしばです。娘は心身共に疲れてしまっており、我が家では転校も真剣に考え始めました。

松本輝彦(INFOE代表)

子供の現状を把握し、学校から具体的なアドバイスをもらうのが先

 ホームワークや家庭学習の量が多くて、お子さんがトラブルを抱えているご相談です。解決案を、手順を追って紹介しましょう。

 具体的な解決案

1、お子さんの現状は?
 
 まず、お子さんが家庭学習に長時間かけている勉強の内容について、お子さんに次の質問をして、回答を表にまとめてください。

,匹硫別椶? 内容が難しいのか、苦手科目なのか
△匹鵑奮惱内容か? 数学なら計算問題か、図形の学習か
どんなタイプの課題か? 教科書やプリントか、エッセイやレポートか
げ浸間くらいかかるか? 科目ごとの週平均と最大時間数

2、担任の先生に会う
 
 ミドルスクールでは、教科ごとに先生と教室が異なるのが一般的です。ホームワークが多すぎる教科の先生1人1人に、「何時間くらいの家庭学習を想定してホームワークを出しているのか」を聞いてみてください。そして、お子さんの回答表を見せて、先生の意見を聞いてください。
 
 もし、先生が「そんなに時間がかかるはずがない」と言うのであれば、お子さんの学習方法に問題があるのか、その理由は何か、解決法はあるのか、などの具体的なアドバイスを聞いてみましょう。

3、カウンセラーと会う
 
 それぞれの先生の想定している時間数の合計が予想通り大きなもので、到底お子さんがこなせないような学習量ならば、次にカウンセラーに会います。学校としての家庭学習の想定時間数を確認してください。お子さんの回答表と最も時間のかかる教科の宿題や課題の資料を持参して、実情を訴え、アドバイスをもらいましょう。

4、クラスの変更を考える
 
 教科担任とカウンセラーから納得のいく説明がなければ、クラス変更が可能かどうか調べます。学校や学校区によって異なりますが、習熟度別クラスを組んでいるミドルスクールが多くあります。習熟度の高いほうからオナーズ、レギュラー、シェルター(ESL)などが典型です。
 
 もしお子さんがオナーズのクラスにいるならば、レギュラーに変更するのも1つのチョイスです。どのクラスでも学習内容は同じが原則ですが、学習進度や宿題の質・量、指導方法などに差がありますので、クラスを変更することで、家庭学習も楽になるはずです。
 
 クラス変更は、教科担当の先生とカウンセラーのOKが必要でしょう。納得がいかない理由でクラスの変更が認められない場合は、校長への直談判となります。

5、転校する
 
 最後は学校区(School District)に相談に行くこともできます。転校は、通学区域のある学校では、転校先の学校の許可などが必要です。また、転校先の学校ではどんな指導をしているのか、よく調べる必要もあります。

学習のサポート
 
 教科担任の先生から具体的なアドバイスがあった場合は、お子さんの学習をご両親がサポートすることも考えてください。
 
 現地校では、4〜6年生で徹底してエッセイの書き方の基礎を指導し、7年生以降ではその指導を前提にエッセイを書かせます。この基礎練習が充分にできていないために、エッセイに苦しんでいる日本人の子供が多くいます。このタイプの子供には、ご両親や家庭教師などによる、日本語での書き方説明が効果的です。
 
 時間がかかる理由として、これまで学習したことのない内容の宿題を1人でがんばってやっているケースを多く見てきました。

米国の学校教育の特徴
 
 アメリカの学校では、スタディースキルのトレーニングも大きな目標にしています。そのトレーニングの中には、与えられた課題について調べてレポートを書く、ブックレポートを書くなど、時間のかかるものが多くあります。トレーニングですので、生徒のレベルが上がると、より内容の豊富な宿題や家庭学習を与えて、練習量を増やしていきます。宿題が多いのは、現地校での学習が進んでいる証拠です。
 
 アメリカの教育は上がるにつれて、日本にはないトレーニングが受けられます。こうして身に付けたスタディースキルは、日本の帰国子女受け入れ校から「宝物」と評価され、期待されています。