教育カウンセリング
幼児期からの日本語習得に重要な「読み聞かせ」の方法は?
アメリカ生まれの2歳と5歳の女の子の母親です。今のところ帰国の予定はありません。子供たちに日本語をしっかり身につけさせるため、日本語での「読み聞かせ」が大切だと友人に聞きました。方法も含めて、アドバイスしてください。
まず最初は子供が好きな本を
親が楽しみ、続けること
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海外で生活している日本人の幼児に、日本語で「読み聞かせ」をすることは非常に大切です。このご質問の方のように、アメリカでの滞在が長くなるお子さんの場合は、現地校での教育を通して、読み・書きのレベルまで英語力がつきます。その反面、日本語は会話程度、というケースが非常に多くなります。長期滞在や永住予定のお子さんに、将来英語と同等のレベルまでの日本語を身につけさせたいと望むなら、幼児期の日本語での読み聞かせは不可欠です。
日本語習得
定着のために
生活に必要な、「生活言語」としての日本語の習得は、親から正しい日本語を聞くことからスタートし、家庭での日本語環境をしっかり作ることで達成できます。
しかし、読み・書きができる「学習言語」のレベルの言葉は、「聞く・話す」だけでは身につきません。日本に住んでいる子供たちは、家庭内だけではなく、家の外で毎日日本語に接して、日本語の語彙や表現を蓄積しています。それが、学校での学習時に出てきて、言葉の理解が定着するのです。
海外在住の子供にとって、学習言語レベルの日本語環境に代わるものとして、「読み聞かせ」が第一歩となります。その次のステップで、自分で読書する「読み」の力をつけさせることが理想です。
英語での読解力
向上のために
「第1言語(日本語)で本を読める子供は、第2言語(英語)でも読めるようになるのが早い」。現地校で教員をしているアメリカ人の友人の言葉です。言語の研究者も同じような見解を持っているとのこと。
現地校では日本の学校以上に「読解力」を重視し、「読むこと」が、基礎学習の最重要点だと位置づけられています。これは教科書の厚さを見ればよくわかります。
読書習慣を身につける
子供の時に身につける読書習慣は一生の宝です。「習慣」として身につけるには「繰り返し」が必要です。また、「習うより慣れろ」も言語学習の常識です。毎日30分程度のしっかりとした日本語、特に書かれた日本語に接することが、習慣獲得の第一歩となります。
そのためには、家庭での読書環境づくりも大切です。親が日本語のビデオばかり見ていては、読書好きの子供は育ちません。
まずは子供の好きな本を
選書の第1のルールは、「子供の好きな本」です。
親の理想は、子供のレベルか、少し上の教育的な内容の本、典型的には教科書です。ところが、子供が最も嫌がる本は教科書です。最初のうちは、子供の読んでほしい本でOKです。たとえそれが、ひらがなばかりの本だとしてもです。もし、子供に読んでやりたい本があるなら、子供が手の届くところに置いておきましょう。毎日の読み聞かせなので、子供がその本を読んでほしいと持ってくる機会が広がります。レベルの高い本を無理に読み聞かせようとして、子供が嫌がるようになっては、元も子もありません。
親自身も楽しんで
お子さんと一緒に、座り心地の良いソファーにでも座り、本を読む親自身がリラックスして、楽しみましょう。家事や仕事の片手間にせず、読み聞かせに集中してください。そうでないと子供も集中しません。物語ならば、感情を込めて、芝居気たっぷりに、身振り手振りもまじえてください。
読み聞かせは、家にいる時間が長いお母さんが中心になりますが、ぜひお父さんも読んでやってください。その時の心構えは、「毎日読んでいるお母さんが引き立つように」です。でも、お父さんなりの読み方を演出してください。
ここでも継続は力
読み聞かせの秘訣、それは「継続は力なり」です。ご存知のように、子供の気分や感情は山あり谷ありです。1度や2度の失敗やトラブルにめげることなく、頑張り続けることが大切です。
我が家でもお母さんが頑張って、アメリカ生まれの娘たちに読み聞かせを10年以上続けました。20歳を越えた自分の子供たちの姿を見て、大成功だったと確信しています。