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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

現地校での「オープンハウス」 目的は何でしょうか?

 新学期から、2人の息子が現地校に通っています。友人からオープンハウスをすすめられましたが、どんな目的で実施されているのでしょうか?

松本輝彦(INFOE代表)

保護者が子供たちの学校生活を
体験し、理解することです。

子供の学校生活を体験

 オープンハウスは、子供の学校生活の1日を、1〜2時間ほど保護者が体験するというものです。その体験の中で、新しい学年で、子供たちは何を学び、先生はどんなルールで、どのように教えているのかを、保護者に理解してもらうのが、具体的な目的です。

小学校:担任の先生
 
 小学校は、担任の先生が1日のほとんどの科目、時間を教える、学級担任制を採用しています。オープンハウスでは、子供の教室の、子供が座る椅子に腰掛けて、担任の先生の説明を聞きます。クラスの指導方針や指導内容の大まかな説明から始まります。時にはプリントを渡されて、クラスのルール、教科の説明、評価の基準などの具体的な話が続きます。
 説明がひと通り終わると、今度は保護者からの質問の時間です。子供が困ったこと、保護者が疑問に思ったことなど、これも具体的な内容が行き交います。クラス全体の説明が終わると、保護者は「私は、○○○の母親です」などと自己紹介し、子供の様子を聞いたりします。確かに、新学期が始まって限られた日数しか経っていませんが、毎日数時間、30人足らずの子供たちと接してきた担任の先生です。保護者の個別の質問に答えるだけではなく、先生から見た1人1人の子供の様子をも語ってくれます。小学校では、兄弟、姉妹が通っている可能性も高いので、このようなセッションが、2〜3回繰り返されます。

中学・高校:教科の先生

 教科ごとに先生が異なるのが教科担任制で、中学や高校が小学校と異なるところです。違うのは先生だけではなく、教科ごとに教室も変わります。保護者は子供の時間割を手にして、1コマ10分程度の授業を受けるため、広くて薄暗いキャンパスを移動することになります。短い休み時間に、教室からロッカーへ、また教室へと走り回る子供の学校生活の大変さが、身をもって体験できます。
 各クラス・教科の担任の説明は小学校に比べてより具体的で、特に成績のつけ方については、宿題・課題・レポート・小テスト・試験などの配点や評価基準の詳細な説明があります。中高生になると、学校生活の中で成績の占める部分が非常に大きくなってきます。学期中の子供の勉強を理解するには、先生によって異なるそのルールを、保護者としてもはっきり理解することが有効になります。
 教科にもよりますが、1人の先生が1日に100人以上の生徒を指導しているのは普通です。そのため、2〜3週間の期間では、よほど優秀かまたはトラブルの多い生徒しか先生の記憶には残っておらず、「うちの子供は?」と聞いても、期待するような答えは得られません。

クラスのルールは?

 オープンハウスで、保護者として押さえておかなければならないポイントは、子供が受けている授業・クラスのルールです。現地校は、アメリカ社会と同じように、学校や先生の決めたルールに従って運営されています。日本からやってきた子供たちと保護者は、日本の学校とは異なった文化で動いているアメリカの学校のルールに対する理解が必要です。
 現地校で子供が抱えるほとんどの問題は、それらのルールを、子供なりに理解して判断してしまうことから始まります。「この程度は大丈夫だろう」「宿題提出がちょっとくらい遅れても、先生が何とかしてくれるだろう」という姿勢と判断だと、成績表を見て慌てることになります。子供たちのサポートは、保護者自身が「日本と違う、どんなルールがあるの?」と理解することから始まります。

必ず夫婦そろって出席を

 日本の学校教育は、ご夫婦とも経験されているので、お母さん1人に任せられるかもしれません。しかし、お2人とも経験したことのない現地校の教育を受ける子供のサポートのためには、夫婦そろって関わることが絶対に必要です。日本のように「教育は母親」という考え方は通用しません。
 お父さんも、ぜひ参加してください。仕事を持つ保護者も参加できるよう、オープンハウスは、夜7時頃から始まります。