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アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

日本の大学進学について教えてください。

現地校の12年生です。昨年の秋、アメリカの大学に出願し、最近、日本の大学に進学も考え始めました。今からでも、受験・入学は可能でしょうか?

松本輝彦(INFOE代表)

十分可能です。来年4月入学の入試について説明しましょう。

大学入学までの流れ

(1) 統一試験受験

 出願が夏以降になるので統一試験がまだ受けられます。SATは6月第1土曜日の試験、TOEFLは7月上旬の試験までの結果が提出できます。統一試験結果の提出については、「必ず提出」「提出が望ましい」「受験していれば提出」「提出は任意」「不要」など、大学で大きく異なります。受験希望の大学が提出を要求しない場合、受験の必要はありません。

(2)入試要項配布開始
 5月上旬から、帰国子女入試(大学により入試の名称は異なります)の入試要項・募集要項が発表され、配布が始まります。配布開始時期は大学によって大きく異なりますので、ホームページなどで調べてみてください。推薦書のある大学、特に大学所定の推薦書用紙がある大学の場合は、夏休みに入る前に現地高校の先生に記入・署名をお願いしなければならないので、急いで入手しましょう。入試は、この要項の内容に従って実施されます。日程や出願書類だけではなく、提出書類や出願条件などの詳細は、要項を読んで確認しましょう。

(3)出願
 出願は、8月中旬から始まります。入学願書の記入だけではなく、高校の最終成績証明書(Final transcript)・推薦書・保護者の海外在留証明書などの入手や受験料の送付など、早めに準備を始めましょう。特に現地校からの書類は、夏休み前に入手するよう、しっかりした予定を立てましょう。ほとんどの大学の願書に「志望の動機」の記入が必要です。複数の学部に出願する場合、それぞれ理由が必要です。面接試験では、試験官が「動機」について、よく質問します。この部分の記入に、受験生は大変苦労します。願書の入手を待つのではなく、今日から800字の「志望の動機」を書き始めてください。

(4) 受験
 筆記試験は9月上旬から始まり、受験会場はその大学のキャンパスが一般的です。出願書類の審査があり、合格者のみが筆記試験を受けられる大学の場合、その結果を見ての筆記・面接試験の受験となります。受験科目は、大学・学部・専攻で大きく違います。しかし、帰国子女入試では、小論文と面接試験が90%と思ってください。入試科目の詳細や受験準備については、別の機会に。

(5)発表・入学手続き
 すべての試験が終了し、約1週間後が合格発表です。大学キャンパスに掲示、発表結果の郵送、さらに最近では大学のホームページ上での掲示やEメールでの連絡などの方法で、合格者が発表されます。発表時に入学手続きの書類が渡されます。書類等の提出は入学までの間が多いようですが、入学金や授業料の一部の支払いが早い時期に必要な大学があります。必要な金額は、学部や大学によって大きく異なりますが、大雑把に言って、私立大学文系学部で100万円、国立大学で50万円くらい。複数の大学に合格したり、他の大学をそれ以後も受験する場合、入学金等の支払いの予定を考える必要もあるので、受験する大学を選ぶ際に頭に入れておきましょう。

(6) 入学準備講座・補習プログラム
 帰国子女入試の合格者を対象に、入学後の勉学の準備をする講座・クラスを開講する大学があります。日本語だけではなく、数学や理科などの専門科目の基礎、現代社会や日本史などの基礎知識の予習などが目的です。参加が任意の大学もありますが、入学試験結果などを元に「必修」とする大学も。期間は、1〜2週間から2〜3カ月と差があります。

(7)入学・授業開始
 4月上旬に入学式があり、履修登録などを経て、授業が始まります。大学生としての新しい生活の始まりです。

最後にひと言
 帰国子女大学入試では、早稲田大学・慶應大学が話題になります。これらの大学が、帰国生入試を実施する400大学のトップを切って入試を行うからです。帰国子女入試は来年3月まで続きます。現在、日本の大学は大改革の時代を迎えています。世間の評判だけでなく、自分の将来、本当に希望する大学を考えて、大学選びをしてください。もちろん、日本の大学か、アメリカの大学かも含めて。