学ぶ・育てる
Study

アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

帰国時に、学校関係の書類で必要なものを教えてください。

小学校5年生と中学校2年生の子供がいます。夏の帰国に向けて、学校関係の書類で日本に持ち帰った方がいいものを教えてください。

松本輝彦(INFOE代表)

編入後の子供の指導に役立つ書類を持ち帰りましょう。

成績証明書(transcript)
 子供が学校で勉強した科目と、その成績の「正式な成績証明書(Official Transcript)」です。
 アメリカの小学校や中学校では、日本の学校のように法律で定められらた「卒業資格」が与えられませんので、正式な記録の作成・保管の必要がありません。児童・生徒の学習記録は、家庭に送られてきた成績書類(Progress report, Report card)のみになります。これらの書類のコピーが、児童生徒1人1人のファイルに入れられて、学校にて大切に保管されています。
 ご家庭で、これらの書類を大切に保管していることと思います。しかし、見つからない場合や入試出願の予定のある場合は、学校のオフィスに出向き、これらの書類のコピーを発行してもらうようにお願いしてみてください。多くの場合は、「正式な成績証明書はない」と言われるようですが、運が良ければ、きちんと発行してもらえます。
 中学校や高校の入試出願では、通常、過去3年分の成績が必要です。現在の学校で3年間学んでいない場合は、前の学校の成績も証明してもらうことになりますが、「前の学校のことはわからない」との答えが返って来ると思います。その場合は、現在の学校分だけを発行してもらい、足りない学年の分はご家庭で保管している成績のコピーを受験校に提出します。
 高校(High School)の場合は「高校卒業証書(High School Diploma)」を発行するため、履修クラスや成績の記録・管理が法律で決められています。そのため、正式な成績証明書を学校のオフィスで発行してもらうことが可能です。

在学証明書
 子供がアメリカの学校に通っていた全期間を証明する書類です。
 日本のように形式の決まった証明書ではなく、手紙形式で発行される場合がほとんどです。子供の名前・生年月日とその学校に通っていた期間(入学日と退学日)を記入してもらってください。複数の学校に通った場合は、成績証明書と同じように処理するようにしてください。

推薦書(Recommendation)
 子供の学校での勉強・生活態度を、子供を個人的に知っている人に書いてもらう手紙形式のものです。子供が親しい学校の先生3名くらいに、個人的に推薦書の依頼をお願いしてみましょう。ただし、先生は学年末は超多忙な時期となりますので、夏休み休暇中は連絡すら取れなくなることが多くなります。なるべく早めにお願いしてください。
 適当な先生が見つからない場合は、スポーツのコーチや習い事の先生など、子供の様子を身近な視点で詳しく書ける現地の人たちにもお願いしてみてください。

書類の数
 ここで述べた書類は、出願する学校数がはっきりしない場合を考えて、少なくとも5通は発行してもらってください。そのうち1通は、保護者が開封してその内容を確認してください。不適当なものがあった場合、当然、再発行をお願いするようにしてください。特に、推薦書の内容には気を付けてください。
 出願に使う場合は、学校発行の書類は、学校の名前の入った便箋(Letterhead)に記入したものを学校の封筒に入れ、厳封(Seal)したものが、原則として正式な書類となります。個人的に発行してもらう書類も、この形式に準じるようご注意ください。


【参考:現地校の記録保管】
 アメリカの学校では、児童・生徒の学業や活動の記録はファイル(Accum File)に記録・保管されています。
 小学校や中学校ではこのファイルは単なる学校での記録として扱われ、時として見つからない場合もあります。同ファイルは、同じ学校区の学校に移った場合は、子供の移転先の学校に自動的に送られる仕組みになっています。転校した場合は、保護者の承認を得て、このファイルを前の学校から新しい学校へと学校間で移すのが原則です。