学ぶ・育てる
Study

アメリカでの育児・子育て

ライトハウスに連載中の人気教育コラム、ハワイ在住の専門家がバイリンガル教育のノウハウを提案する「船津徹のアメリカで実践 バイリンガル子育ての秘訣」のほか、英語学習や学校教育、受験などについての疑問に答える「教育カウンセリング」をご紹介。アメリカでの育児・子育て・教育・子供の学校選び・進学に役立つ情報を提供しています。

船津 徹
船津 徹

バイリンガル教育カウンセラー。福岡県生まれ。

キンダーに入るのに、歯の検査が必要だと言われました。どうすれば良いですか?なぜ必要なのですか?

キンダーに入るのに、歯の検査が必要だと言われました。
どうすれば良いですか?なぜ必要なのですか?

松本輝彦(INFOE代表)

加州の法律で、キンダー入学前に歯の検診が必要です

2007年1月施行の州法で、キンダーか1年生入学前か在学中に、歯の検診(Dental Checkup)を受けることが義務付けられています。

《検診の時期》
歯の検診は、次のどちらかの期間に受けてください。
.ンダーか1年生に入学前の1年以内
▲ンダーか1年生に入学している子供は、その学年が終わる前の5月31日まで


《フォーム》
現地校で「Oral Health Assessment/Waver Request Form」をもらい、検診した歯医者さんに必要事項を記入してもらいます。

このフォームは、通常、入学案内のセットの中に入っています。見あたらない場合は、学校の事務室にお聞きください。


《検査内容》
フォームの歯医者さんの記入欄を見ると、「目に見える虫歯はありますか?」「歯に詰め物はありますか?」「治療の必要性は?」といった質問だけで、虫歯の有無を目で見るだけの簡単な検診で済むと思われます。


《提出》
歯医者さんに記入してもらったフォームは、学校へ提出してください。


《検診費用》
検診の費用は、自己負担です。必要なら、カリフォルニア州などからサポートが受けられますので、学校からの案内をご覧ください。


詳細については、次のホームページを参照してください。
California Department of Education:
www.cde.ca.gov/ls/he/hn/oralhealth.asp
California Dental Association:
www.cda.org
 ↓「Kindergarten Oral Health Requirement」

☆☆☆

《なぜ、歯の検診?》
「ギャングや非行少年・少女の中に、虫歯が多かったり歯のケアが不十分な子供が多い」「歯のケアの不十分な子供は、学校を欠席することが多い」。

実は、近年の調査や研究で、このような「歯やあごの健康」と「子供の生活・健康・学業」との関係が明らかになってきました。また、最近は、脳の働きの研究からも「かむ回数が多いと、脳の活動が活発になる」などの見解も出てきています。
 
そんな事情に詳しい歯医者さんたちの運動が実って、「キンダー入学前の歯の検診を義務付ける」法律の条項が、カリフォルニア州の教育関連法の中に入れられました。このような法律はアメリカでは初めてでしょう。しかし、ヨーロッパのいくつかの国では、子供の健康・教育向上のために、「子供の歯の無料定期検診」を行っている国もあります。


《日本では》
日本では、「歯医者に行くのは、虫歯の治療」だけと考えている人が多いようです。歯列矯正中の子供の数も、アメリカの方がずっと多いことに、皆さんも気付いておられるでしょう。アメリカ人の矯正の多さは、「歯並びの美しさ」だけではなく、健康を大切にしているからなのです。

歯のケアに熱心でない日本人の口の中を見た、欧米の人たち(特に歯医者さん)の間では、「日本人は、歯の手入れが悪い」と言われているそうです。しかし「食育」がブームですので、健康や教育という観点からも「歯のケア」を考えてみることが、大切ではないでしょうか。歯がないと食べられませんから(笑)!


《乳歯を大切に!》
私は、日本の歯医者さんと協力して、「歯育−歯のケアを通して、知的発達を促す」という、若いお母さんたちが対象のプロジェクト(www.nobukids.com)で活動をしています。

その活動を通して、「乳歯とそのケアの大切さ」を痛感しています。例えば、「お母さんの口の中でかみ砕いたり柔らかくしたりした食べ物を、赤ちゃんや乳児に与えると、大人の虫歯菌を口の中に移してしまう」「歯のかみ合わせの悪い子供は、学業成績が悪いという統計結果がある」などです。

お子さんの歯を大切にしてあげてください。



(2009年2月16日号掲載)