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病気の処方Q&A

かかりやすい病気や怪我の症状と、治療のポイントを解説。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

外反母趾(がいはんぼし)

原因はバランスの崩れた歩き方

 外反母趾とは、足の親指の付け根の関節が「く」の字型に曲がり、出っ張ってしまうことです。ひどくなると人差し指の下に親指がもぐりこんだり、親指の付け根が赤く腫れて痛くなったり、出っ張りが靴に当たって歩くのが困難になったりします。
 外反母趾の原因は、ほとんどの場合は、足の筋肉とじん帯のバランスの崩れから起こる歩き方にあります。たとえば偏平足など足の裏のアーチが平らだったりすると、足の筋肉とじん帯のバランスが崩れやすく、その状態で長年歩いていると外反母趾になる可能性があります。歩き方が原因なので、外反母趾の症状が出てくるのは、人によって10年後、20年後、30年後とまちまちです。


矯正用の靴の中敷(オーソティクス)で治療

 歩くのが苦痛なほどひどい症状の場合、治療法は手術しかありませんが、そうでなければオーソティクス(orthotics)という靴の中敷を使用して治療します。この中敷はフットドクターが足のレントゲンを撮り、足型を取って個々人の足にフィットしたカスタムメイドのものを作ります。

 オーソティクスを使用しても外反母趾が小さくなるわけではありませんが、症状の悪化を防ぐと同時に、歩く際の苦痛を和らげます。オーソティクスを使用すると、筋肉や腱をサポートし、かかとなど足の構造に負担をかけないので無理なく正しく歩けるようになります。

 市販のものに比べ、カスタムメイドのものは個々人の足にぴったりフィットするので、効果もまったく違います。耐久性にも優れていますので1ペア作ると、3年後でも使用できます。またオーソティクスは外反母趾だけでなく、足の疲れ、偏平足、ハンマートゥ、かかとの痛み、アーチの痛み、たこ・うおのめ等の症状改善にも効果的です。

 オーソティクスを使用すると外反母趾の進行が止まり、症状も緩和されるため手術を必要としなくなりますが、オーソティクスを使っても痛みがひどいほど外反母趾が進行している場合は、手術をして矯正します。

 1度手術すると、たいていの場合、外反母趾が再度大きくなるということはありません。また、外反母趾の手術は入院の必要はありません。手術をしたその日のうちに帰宅でき、手術後、完治するまでにかかる期間は6週間ほどです。

 オーソティクスの費用や外反母趾の手術費は、ほとんどの保険でカバーされます。歩く時に痛みのある方は治療法や保険等も含め、1度フットドクターに相談されると良いでしょう。



ロバート・アナヴィアン医師
米国足部整形外科公認専門医
Pennsylvania College of Podiatric Medicine卒