ライフコーチ/ロンダ・ブリッテン

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修羅場を踏んだからこそ痛みがわかる

Rhonda Britten
大学卒業後、マーケティング、俳優、PR会社経営などを経て、2001年Fearless Living Instituteを設立。14歳から体験した数々の修羅場をもとに書いた『Fearless Living』で、恐怖を退治して勇猛果敢に生きようと提唱する、ライフコーチに転職。03年からNBCのリアリティー番組『Starting Over』で、ライフコーチの効能を全米に披露し、05年に同番組でエミー賞を受賞。スピーカー、キャリアコーチとしても、世界をまたにかけるスーパーウーマン。
 
Photo;NBC Universal Photo©Paul Drinkwater

父親が母親を射殺し、跡追い自殺する一部始終を14歳で目撃したロンダ・ブリッテン。以来20年間酒浸り、自殺未遂3回、バツイチ、俳優に失望して廃業など、凄まじい体験から不死鳥のごとく蘇り、辿り着いた天職はライフコーチだった。

『Starting Over』シーズン3は好調ですが、苦労した点は?

ブリッテン(以下B):参加者の選定と演習作りですね。過去の番組を観て参加する人が多いので、例えば「高い壁によじ登れ」と言っても、以前のように抵抗しなくなりました。衝撃度が高く、視覚に訴え、しかも裏を読まれない演習作りに骨を折りました。

今シーズンは夫婦の特訓3週間というおまけ付きで、盛りだくさんの内容ですね?

B:最初から、男性をどう参加させるか考えていたのですが、ちょっと冒険してみようかと…。人間は最大の挑戦をつきつける相手と結婚するので、毎日「挑戦」と暮らしています。自分探しの経過を確認し合いながら、支え合って夫婦の目標を達成する特訓は、毎日成果が見えるだけにやり甲斐がありました。

自分探しをした後、卒業生は冷たい世界に戻る訳ですが…。

B:巣立った日から苦労が始まると、常に言い聞かせていますが、頭で理解するのと、実際は違います。支えてくれる人がいないから厳しいですよ!

今シーズンは成果がなかなか出ないので、観ていていらいらします。

B:根の深い問題に挑戦しているせいでしょう。母親に捨てられ、父親に虐待されたキムは、感情に蓋をして鍵までかけています。何も感じない人に、幸せを感じろと言うのは無理でしょ? 本当に変わろうという意志があるかどうかが第一で、例えあっても重症だと時間がかります。

同居する6人の性格を考えて、神経を逆撫でする参加者を送り込んでいるのですか?

B:もちろん! この家は社会の縮図。参加者は皆、生い立ちも、目標も違う訳ですから、ここで対立や感情のもつれを処理できるようになったら、卒業後も大丈夫。

2年前はロンドンとシカゴで番組録画、執筆で、私生活はおあずけとのことでしたが?

B:彼ができました!! 仕事は絶好調で、LAマラソンにも出る予定だし、バランスの取れた生活をしています。

『Modern Men』の主人公がライフコーチって、ご存じですか?

B:噂は聞いています。私みたいな金髪の美女なら、文句は言いません(笑)。

3月に4冊目の著書が出るそうですね?

B:『Do I Look Fat in This? Get Over Your Body and On With Your Life』です。毎日画面で全米に曝されている私の体験を書きました。ダイエットの本ではありませんが、考え方を変えると、減量につながります。

何もかも失っても、ロンダさんのように生きられると思うと、勇気が湧いてきます。

B:そう言ってもらえると、励みになります。偉そうに言えた義理か! と思うこともしょっちゅうなので(笑)。

[業界コボレ話]
今春、お目見えする新番組『Modern Men』は、ライフコーチから交際の指南を受ける男友達3人のコメディー。ライフコーチという耳慣れぬ職業、ブリッテンがお茶の間に広めたと言っても過言ではない。「ライフコーチって何?」と好奇心をくすぐられたのが『Starting Over』だった。
時間と費用を注ぎ込んでも、成果が見えないカウンセリングを疑い始めた矢先、演習や儀式など体験を通して、短時間で目標を達成する積極的アプローチが新鮮だった。ライフコーチは演習やライフスタイルを指導すると同時に、一喜一憂を共にする応援団長でもある。
03年以来、『Starting Over』を毎日観て、自分探しと人生設計に励むようになった私。たかがテレビと馬鹿にするなかれ!

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