魚介類の宝庫・アメリカ東部のバケーションランド「メイン州」
アメリカ東北端に位置し、日の出を米国内で1番早く迎えるメイン州には、氷河期に作られた大小6,000の湖沼が点在する。巨大な氷によって作られたフィヨルド式の海岸線は3,500マイルにも及ぶ。
メイン(Maine)州の基本情報 | |
人口(2022) | 1,372,247人 |
面積 | 30,845.10mile2 |
人口密度 (2020) | 44.2人/mile |
州都 | オーガスタ(Augusta) |
州知事(2023) | Janet Mills(民主党) |
州のニックネーム | Pine Tree State |
人種の割合 | 白人93.9% / 黒人2.0% / アジア系1.4% / ヒスパニック2.1% / ネイティブ・アメリカン0.7% |
1世帯当たりの平均収入 (2021) | $63,182 |
貧困家庭の割合 (2021) | 10.80% |
住宅平均価格 (2017-2021) | $212,100 |
平均家賃 (2017-2021) | $927 |
観光情報サイト | Maine Office of Tourism |
オフィシャルサイト | Maine.gov |
(出典元:U.S. Census Bureau)
ウニやロブスターブルーベリーの産地
現在のメイン州にあたる一帯は、16世紀前半にフランス系、イギリス系の人々が入植し、相次いで自国の領土と主張したが、1652年にイギリスの植民地としてマサチューセッツ州の一部に加わり、フランスの攻撃を第一線で守る防御線となった。その後、フランス植民地軍とネイティブアメリカン、そして独立前のイギリス軍の三つ巴の戦いが100年以上にわたって続いたが、1770年代に沈静した。
最終的に、同地域一帯はマサチューセッツとして6番目に合衆国に加盟。さらに、南部のミズーリ州が奴隷州として合衆国に加盟したため、合衆国は南部の奴隷州と北部の自由州の数を同じくしてバランスを取るため、1820年マサチューセッツ州の一部をメイン州として独立させ、自由州の1つに加えた。この出来事は「ミズーリの妥協」と呼ばれている。
“避暑用のフロリダ”ブッシュ一家の別荘地も
メイン州の湾岸、フィヨルド式海岸は、魚介類の宝庫である。この海岸環境はウニや海苔などの海産物の養殖にも適し、全米各地の日本食レストランはもちろん、日本の市場にも輸出されている。また、氷河土壌と極寒の気候はワイルドブルーベリーの生育に最適で、全米の90パーセントのブルーベリーはメイン州産。
夏のさわやかな気候に恵まれたメイン州は「避暑用のフロリダ」と呼ばれるアメリカ初のサマーリゾートだ。アカディア国立公園では、氷河期にできた海岸や島、山、湖などが合体したダイナミックな景観が楽しめる。
メイン州はブッシュ前、現大統領親子のゆかりの地でもある。ブッシュ前大統領はキネバンクポート海岸に別荘を持ち、公務の合間をぬってはここを訪れ、国際的危機が発生しても何くわぬ顔でこの地に滞在し、器の大きいところをアピールした。また、息子のジョージ・W・ブッシュ現大統領は1976年、父親の別荘近くのバーでビールを飲んだ直後に運転し、逮捕されたことがある。