上原ひろみ / ジャズピアニスト

「音楽を作ることに毎日わくわくドキドキ」

日本を代表するジャズピアニストで、世界中に幅広い層のファンを持つ上原ひろみさん。毎年、世界を舞台に約100日150公演のツアーを続けています。9月のLA公演を前に、今回の公演に対する思いや見どころなどについてお話をうかがいました。

上原ひろみ◎1979年静岡県浜松市生まれ。6歳よりピアノを始め、同時に作曲も学ぶ。17歳の時にチック・コリアと共演。1999年にボストンのバークリー音楽院に入学。在学中にジャズの名門テラークと契約し、2003年にアルバム『Another Mind』で世界デビー。2011年、『スタンリー・クラーク・トリオ feat.上原ひろみ』で第53回グラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバム」を受賞。2014年、オリジナルアルバム『ALIVE』をリリース。

―今回のツアーのみどころを教えてください。

上原ひろみさん(以下上原):最新のアルバムリリースから1年経ち、進化した姿を見ていただけると思います。1年ずっと曲を料理してきたので、味付けが変わったり、いろんなアングルから捉えられるようになったり、曲が成長した所も見どころです。

―ライブのセットリストは当日作るそうですが、どのようなことを考慮して作るのですか?

上原:その日のフィーリングや会場の雰囲気に曲が合うかですね。会場の音響環境も気にしてます。1日2回公演のときは、1回目と2回目で曲を全て変え、全く違うコンサートにします。

―馴染みのライブハウスで演奏することと、初めての会場や土地で演奏することは違いますか?

上原:やっぱり馴染みの会場は、自分たちも慣れているので演奏しやすいです。同じ会場が続くときは、毎日同じ音の環境で演奏できるので集中できますね。初めての会場では、音の環境に慣れるように、サウンドチェック中にいろんな曲を試して弾きます。

―お客さんの反応は国によって違いますか?

上原:国というより、会場によって違いますね。例えば日本でもブルーノート東京とフジロックフェスティバルとサントリーホールでは反応が違います。お客さんのリラックス度が一番高いのは、ご飯を食べ、飲みながら聴くクラブ。コンサートホールは音に対する集中力が高いので、最初の1音からお客さんの研ぎすまされた集中力を感じますし、それぞれの良さがあります。

―さまざまな方とコラボする中で、今のトリオが長続きしている理由は何ですか?年が離れた2人(ベースのアンソニー・ジャクソンはアフリカ系アメリカ人で63歳、ドラムのサイモン・フィリップスはイギリス人で58歳)と、なぜうまくいってるのでしょう?

上原:今のトリオを始めてもうすぐ5年ですが、やればやるほど3人の化学反応が面白いです。ステージに上がると年齢、国籍は全く関係無くなり、いちミュージシャンとして音で会話するので、一緒に演奏していて歳の差を意識したことはないです。彼らと一緒に音楽を作ることに毎日わくわくドキドキしています。自分たちが自分たちの音を一番聞いているので、自分たちの好奇心をかき立て続けられるかどうかは重要で、それができる刺激的な仲間です。

―上原さんはよくラーメンの写真をブログにアップされますね。

上原:そうなんです(笑)。ツアーで海外に行くと和食を食べられる機会は少ないので、LAのように和食が食べられる街に行くのは楽しみです。特にしょう油ラーメンととんこつラーメンが好きで、去年LAで公演した際も、ミツワでラーメンを食べました。

―ライトハウス読者に向けてメッセージをお願いします。

上原:今回、LA公演を行うブロードステージは、とても好きな会場の1つです。毎日、一期一会でその日その場所でしかできない音楽を追い求めています。即興演奏は、その日どんな冒険が待っているのか自分たちでも分かりません。その冒険をお客さんたちと一緒に楽しめたらいいなと思っています。

『Hiromi The Trio Project』

■公演日: 9月28日(月)
■時間: 7:30pm
■会場: The Broad Stage
(1310 11th St., Santa Monica)
■料金: $65〜
■チケット&詳細: www.thebroadstage.com
■上原ひろみ公式サイト: www.hiromiuehara.com
■上原ひろみ公式ブログ: http://blog.hiromiuehara.com
 
(2015年9月1日号掲載)

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