本田直之◎セミナー直前特別インタビュー

ライトハウス創刊20周年記念イベント 第5弾
セミナー直前特別インタビュー 本田直之

セミナー直前特別インタビュー
2009年2月20日金曜日に、ビジネス書ベストセラー「レバレッジ」 シリーズ著者の本田直之氏を招きビジネスセミナーを行う。それに先がけ、当日の講演テーマやその内容について、少しだけ披露していただいた。

練習不足で試合に臨むビジネスパーソン

2月20日のセミナーでお話ししたいのは、「レバレッジ・シンキング」という僕の本の1番のベースになっている考え方です。皆さん努力は色々していると思うんですね。でも、努力しているのに成果が上がる人と上がらない人がいます。それはなぜか? 
 
レバレッジ・シンキングのベースになっているのは、4つのパーソナル・キャピタルを作ろうということです。これは、労力と時間を減らして効率化し、知識と人脈を増やして「自分資産」をドンドン作っていく。
 
僕の話のベースになっているのは、「スポーツ」「経営」「投資」「脳科学」の4つです。長年かけて色んな人が作り上げてきた原理原則をベースに、レバレッジ・シンキングはでき上がっています。だから、決して難しいものではないし、勝手に作り上げたものでもありません。僕はしっかりした裏付けがないものを信じて頑張ることはできません。信じて行動する力はとても重要だと思います。
 
例えばスポーツ選手。彼らは、ほとんどの時間を練習に費やします。9割が練習で、試合の時間なんてせいぜい1割くらい。
 
一方、我々ビジネスパーソンはどうでしょう? ビジネスパーソンで練習にあたるのは、勉強ではないでしょうか。そして試合が何かというと、実際の仕事です。ほとんどの人が日々の仕事に追われ、練習をしないで毎日試合に臨んでしまっています。日本の統計ですが、ビジネスパーソンの平日1日あたりの平均勉強時間は、たったの10分。1日平均10時間くらい働きますから、10分の練習で10時間の試合をしている。これでは、どんどんレベルが落ちて行くだけです。

誰を知っているかより誰に知られているか

よく「忙しくて勉強できません」と言う人がいますが、例えばお金を貯める時、余った分を貯めようと思っていると貯まりません。ですが、最初から天引きすれば、確実に貯まりますよね。時間も同じです。余ったら勉強しよう思っていると、絶対に余らない。時間も天引きで、この時間は勉強するんだ、と決めるのが絶対に必要。要するに子供の夏休みの生活のように時間割を決めちゃうんですね。そんなのばかばかしいと思うかもしれません。ですが、時間割によって行動をパターン化するというのは、時間を天引きするということです。
 
時間割なんて堅苦しいと言う人もいますが、誰かに決められるのではなく、自分で決めれば、堅苦しくないんです。逆に決めていないと、「じゃあ、今日8時からミーティングね」と、自分で時間をコントロールできなくなって、もっと堅苦しい状態になってしまいます。
 
レバレッジ・シンキングとは、少ない労力で成果を上げるということなんですが、勘違いされがちなのが、「努力しないで成果を上げる」という意味ではなくて、同じ努力でも力の向け方、入れ所を間違えないようにして、1の力で10の成果が上げられるようにするわけです。1の努力で1の成果しか上がらないやり方をしているから、なかなか上手くいかない。
 
効果が上がるものに集中できるよう、仕組みややり方を考えたり、そのために時間を投資することは必要です。例えばタッチタイピング。「時間がないから、そんな勉強している時間ない」という人が多いですが、たった2、3日でタイピングを覚えてタイプのスピードが早くなれば、一生に渡って時間のリターンが違ってきます。いわば生涯に渡ってリターンが得られるストック型のスキルです。こういう時間の投資とかを考えないと上手くいかない。
 
人脈作りは、もっと時間の投資が必要です。人脈は、関わった人たちみんなが成長できるという「コントリビューション」が大切。短期的に、ネットワークから誰か紹介してもらおう、というようではダメ。よく会合に出席するけど人脈が広がらないという人もいますが、僕は目的が明確でない会合には一切出ません。結局、どういう人が集まるか分からないし、自分もどういう情報を持って行けばいいかわからないので、コントリビューションできないから。
 
結局、誰を知っているかより、誰に知られているかが重要。よくあるのが、「○○さん知ってるよ」と言われて、相手に聞いてみたら、「それ誰?」みたいな。それは、何もコントリビューションしていないからそう思われてしまう。

不況の時こそ燃える 今年は 年に1度のチャンス

僕は、日本国外でビジネスをする、生活する、その時点でもうサバイバルだと思うんです。生まれ育った日本で、知っている道を通るわけではなく、皆さん前人未踏のジャングルの中を、自分の力で開拓して行っているわけです。やはり、そういう方たちと話していると、ものすごく僕も刺激になります。ですから当日のセミナーで、僕が期待しているのは、そういう色々な方と話をして、参加者みんなで考えること。
 
今年は特に厳しい時代になると思うのですが、僕はサバイバルが好きなので、不況の時の方が燃えます。こういう時期が、チャンスだと思うんですね。だから、今年は100年に1度、僕らが生きている間で最後のチャンスかな。
 
やはり行動を起こしていかないといけない。ここで萎縮してはダメで、悪い時期にやったことは、良い時期には絶対上手くいきますから。ここで、「今は動くのを止めよう」というのはなく、このセミナーを行動を起こす良いきっかけにしてもらえればいいですね。
 
本田直之◎明治大学商学部産業経営学科卒、サンダーバード国際経営大学院経営学修士(MBA)。外資系企業を経て、営業支援アウトソーシング業のバックスグループ経営に参画し、2001年にJASDAQへの上場に導く。日米のベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、“レバレッジマネジメント”のアドバイスを行う。また、ベストセラー著者兼ベンチャー経営者仲間の5人とJBN(在留邦人ビジネスネットワーク)を設立、2008年1月にトーランスでセミナーを行った。東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活する。www.leverageconsulting.jp

《ビジネスセミナー》
日時:2009年2月20日(金)1:00pm 開場
会場:Holiday Inn Torrance 19800 Vermont Ave., Torrance
 
《懇親パーティー》
セミナー終了後、講師や参加者同士が交流を深める懇親会です。
時間:7:00pm-9:00pm
会場:Lighthouse本社 2958 Columbia St., Torrance
料金:セミナー 40ドル/懇親パーティー 40ドル/セミナー&懇親会パッケージ 65ドル
 
■チケット購入:Lighthouse(担当:明子)
☎310-782-1269
Email:esker@us-lighthouse.com
 
 
本田直之氏が提案する 「レバレッジ・シンキング」とは?
一生懸命努力しているのに、また、長時間働いているのに、成果が上がらないのはなぜなのか? その原因は「考え方」にあります。パーソナルキャピタル(自分資産)を構築し、レバレッジ(てこの原理)をかけることによって成果を無限大にすることができます。
●「努力するのに成果が上がらない人」と「余裕を持ちながら大きな成果を上げる人」の違いは?
●怠け者、面倒くさがりのためのセルフマネジメントとは?
●少ない労力と時間で多くの成果を上げる仕組みとは?
●個人サバイバルの時代で成果を上げる秘訣とは?
●継続的にリターンが得られる「BS型・ストック型」の自己投資とは?
●労力・時間・知識・人脈への効果的投資方法とは?
●日々流されないで、自分の人生をコントロールするには?
●スポーツ・経営・投資・脳科学の方法論をベースに、自己啓発を応用した仕事術とは?
 
 
主な著書
レバレッジシリーズは、73万部を越えるベストセラー。著者のプロデュースも行っており、合計30万部を突破。
『レバレッジ・リーディング』『レバレッジ・シンキング』(東洋経済新報社)
『レバレッジ勉強法』(大和書房)
『レバレッジ時間術』(幻冬舎新書)
『レバレッジ人脈術』(ダイヤモンド社)
『レバレッジ英語勉強法』(朝日新聞社)
『レバレッジ思考を20代でマスターせよ!』(主婦の友社)
(2009年2月1日号掲載)

 

ライトハウス創刊20周年記念イベント 第5弾報告
本田直之講演

ライトハウス創刊20周年記念イベント第5弾
大盛況!和田裕美さん&本田直之氏ビジネスセミナー
 
 
2009年2月20日、ホリデーイン・トーランスにて、ライトハウス創刊20周年記念イベント第5弾となるビジネスセミナーを開催。
 
約250人の参加者で会場は熱気に包まれた。今回の講師には、プレゼンした顧客の95%から契約を得たという圧倒的な営業力を誇る和田裕美さんと、ビジネス書ベストセラー「レバレッジ」シリーズ著者の本田直之氏を招いた。和田さんから顧客と心を通じ合わせるコミュニケーション術、本田氏から少ない労力で最大限の成果を得る「レバレッジ・シンキング」についてお話しいただいた。

上手く行くという根拠がなければやらない

僕は超現実主義者です。何をやるにしても必ず根拠や理論を求めて、それをベースにやっています。知識労働には100年ほどしか歴史がないので、明確かつ科学的なやり方がありません。自己投資も同様です。だから理論をベースにせずに仕事をしたり、自己投資をしても上手く行かないのは、そこに根拠がない可能性があるのです。上手く行くという根拠や理論があるのであれば、それを応用するべきです。スポーツや経営、投資、脳科学はどれも理論を根拠にしています。僕はこの4つを応用して「レバレッジ・シンキング」を構築し、今に至っています。
 
「レバレッジ・シンキング」で第一にやらなければならないのが、ゴールの明確化です。目標がなかなか見出せないという人は、やりたくないことを100個書いてみること。そうすると自ずと方向性が決まってきます。
 
次にPL(Profit and Loss)型ではなくBS (Balance Sheet)型のスキルを身に付ける。今、必要とされるのはBS型、ストック型のスキルです。1回身に付ければ、一生涯にわたって効果を得られるスキルのことです。
 
例えば、小学校で徹底的に覚え込まされる九九。これを僕はパーソナルキャピタルと呼んでいるんですが、こうした自分資産をどんどん増やせば、仕事の効率や人生の効率が上がってきます。
 
上手く行っている人と行っていない人を比較してみると、次の方程式が出てきます。「R(結果)=PC(パーソナルキャピタル)×M(モチベーション)×P(心理・考え方)」。モチベーションばかり上げても空回りしてしまうだけで、個人のスキルや能力を上げないと成果は伴いません。ただ、モチベーションも同時に高めなければダメですし、思考方法も大事。景気が悪い時も、景気のせいにする外部要因思考ではなく、どうやったら無理矢理にでも上げられるかを追求する、内部要因思考でなければなりません。
 
思考方法はクセなので、今すぐ変えられます。パーソナルキャピタルは今持っているものに加え、どんどん投資していく。最後にモチベーションをコントロールできるようになればいい。モチベーションはパーソナルキャピタルと思考方法が良くなってくれば、実は外から注入しなくても、自分で上げられるようになります。

4つの自分資産にレバレッジをかける

このパーソナルキャピタルには労力と時間と知識、人脈の4つがあります。労力、時間は下げるもの、知識と人脈は上げるものです。まず、どうやって労力にレバレッジをかけるかというと、まずは仕組化です。身近な例で言うと、出張の多い人が毎回パッキングをする際にチェックリストを作っておくといったことです。
 
2つ目に無意識化。無意識化するために意識的にやる。自分が良いと思っていることや、続けたいと思っていることを無意識にできるようになるまで意識的にやる。3週間ほど続けると、結構無意識にできるようになります。
 
3つ目にキー・サクセス・ファクター。何か物事をやる時に、何が重要な成果なのかを考えた上で始める。そうすれば後悔しなくて済みます。
 
そして二毛作。今自分がやっていることと同時にできることはないか探す。車で通勤している時に語学のCDを聴いてみるといったことです。
 
次に時間のレバレッジ。まず時間の家計簿を付けます。この仕事に何時間かけたということを全部書き出していきます。分析してみると、忙しいと思っていたのに無駄な時間や、何をやっているかわからない時間が見つかります。
 
そして、その次に必要なのが時間割、バジェッティングです。小学生は1日のうちに色々なことをやっています。モチベーション自体は高くないのになぜやれるのかと言うと、時間割があるから。パターンがあるから考えずに行動できる。大人は自分で時間割を決めて、時間をコントロールできます。だけど、これをやらないと他人に時間をコントロールされてしまいます。
 
そして俯瞰逆算思考。この反対が順行思考ですが、この思考方法では最後になってほかの仕事が入ってきたりして、締め切りに間に合わないといったことが起こってきます。ですが、締め切りを決め、そこから逆算してスケジュールを立てると、時間の使い方に無駄がありません。また劣後順位を決める。先に「やらないこと」を決めるんです。すると、不思議と仕事ができるようになります。
 

これからの時代は個人でサバイバルする

それから、知識のレバレッジについて。どうやって自分の知識を上げていくかということですが、何かをやろうと思った時に、上手く行っている人は必ず前例を探します。そして仕事のスピードや効率が良い人は、必ず1を見つけてきて、それを100にしています。
 
またレバレッジビジネス・リーディング、ビジネス書から学ぶことも大切。ビジネス書は読書ではない。投資なんですよ。自分にとって何が使えるのかを見つけるためのものなので、読み飛ばして自分に必要ありそうな部分だけピックアップして、それを使ってみてください。
 
最後に人脈とレバレッジについてお話しします。今のような時代は、個人でサバイバルしていかなければなりません。今すぐではなくても、未来に何か新しくやろうといった時には人脈が必要になってきます。必要なのは現在の人脈じゃなくて、未来の人脈なんです。
よくあるのは、独立した途端に色んな人に電話をして、「仕事をください」と言う人。それでは遅いんです。それ以前にスタートをして、人間関係を作っておき、どうやったら相手に貢献できるかを考えて成果を出していけば、自然と紹介で仕事が入ってくる。大事なのはコントリビューションです。
2つ目はパーソナルブランド、つまり自分のブランドを作ること。重要なのは誰に知られているかということです。3つ目はスパイラルタイプ。自分がインプットしたことを、誰かと話してアウトプットする。すると、スパイラル的に自分にインプットも上がって行くし、アウトプットも増える。
 
最後にパワフルコネクション。今、ビジネス書の著者兼経営者の会をやっており、計80名、ほとんどの日本のベストセラー著者が参加しています。これにより、新しいプロジェクトが生まれたりするんです。皆が成長できる会ですが、常に目的を設定していくことが必要です。
 
本田 直之(ほんだ・なおゆき)
レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役兼CEO
明治大学商学部産業経営学科卒、サンダーバード国際経営大学院経営学修士(MBA)。外資系企業を経て、営業支援アウトソーシング業のバックスグループ経営に参画し、2001年にJASDAQへの上場に導く。日米のベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、“レバレッジマネジメント”のアドバイスを行う。www.leverageconsulting.jp

《パネルディスカッション》

●この不況の中、生き残っていくための人材とは
本田:最近では、例えば長谷川理恵さん。彼女は元々モデルで、今はマラソンをされているモデル兼アスリート。マルチキャリアと言うか、モデルにランニングを加えたことで、彼女は非常に成功しました。こういった人が増えています。
この時期、シングルキャリアだけでは、なかなか生き残っていけない。そこにもう1つ何かを加えることによって、ものすごくオリジナリティーが出る。1つ1つは普通のことですが、2つ重なったことでアドバンテージが出てくるんです。
和田:逆に生き残っていけない人は、仲間を作っていない人だと思います。仲間、つまり協力者、新しく柔軟な発想力、「何が何でもやってやるぞ」という気概、この3つを持っている人が成功しているんですね。
どの時代も1人じゃ生きていけないというのが私の考えです。困った時に、いい人だったらお金も借りられるし、誰かの家に泊めてもらえるし、「食べさせてやるよ」って言ってくれる人が出てきたり。「今は返せないけれど、未来に返すね」って言った時に、信用してもらえるんです。
 
●未来に協力者を作るための人脈作りとは
本田:何かを始めようとする時にお願いするのではなく、日頃から人脈作りを心がけることが大切だと思うんですよね。お願いされてやってくれる人もいますが、長続きはしない。コントリビューションし合いながら作れる仲間を持っていることが重要だと思います。
和田:人脈作りは計算しない方がいいと思います。この人と付き合ったら得だとか、この人は金持ちだからとか、相手のバックにある何かをアテにしていることを感じたら、私だったらそれを察して引いてしまいますね。この人の役に立ちたいという思いや、役に立つことをハッピーに感じる心があったら、何かが広がっていくと思います。また、誰かに紹介したいと思わせるのも、その人の魅力。自分の魅力や計算しない優しさ、思いやりがあると、誰かがいつか引き合わせてくれると思います。
 
●早速実践すべきことがあれば教えてください
本田:人は、仕事の成績や成果が上がらない時に、景気が悪いからと考える外部要因思考の人と、景気が悪い時にどうやったらお客さんの役に立てるかを考える内部要因思考の人に分かれます。外部の要因にしてしまうと、何も変わらないし、変えられない。逆に、どうしたら上手くいくかが考えられれば、変えられる。どちらの考え方かによって、10年20年先にはとんでもない差が付きます。これは、すべてのベースになりますから、今日、これから変えてみてください。
和田:ゴールはスタートです。例えば、営業は売った瞬間がゴールになってしまいますが、お客さんにとっては買った瞬間がスタート。皆さんが、今日の話を聞いた瞬間がスタートだと思っていただけたのであれば、ここに来た甲斐があると思っています。
 
(2009年3月16日号掲載)

 

ライトハウス創刊20周年 記念イベント第16弾
セミナー直前インタビュー 本田直之

2009年10月16日金曜日に、大ヒットビジネス書「レバレッジ」シリーズ著者、本田直之氏と、経済評論家・公認会計士で、外資系金融企業勤務を経て、現在、株式会社「監査と分析」代表取締役、内閣府男女共同参画会議議員、中央大学ビジネススクール客員教授として活躍中の勝間和代さんを招いてビジネスセミナーを開催する。
 
今回から2号にわたり、講師の2人に当日の講演テーマやその内容について、少しだけ披露していただく。
 
レバレッジコンサルティング株式会社 代表取締役兼CEO
 
なまけものでありながら、前に進むための方法。都合が良さそうに思えるけど、できるんです。  

ほんだ・なおゆき◎明治大学商学部産業経営学科卒。サンダーバード国際経営大学院経営学修士(MBA)。外資系企業を経て、営業支援アウトソーシング業のバックスグループ経営に参画し、JASDAQへの上場に導く。現在は、日米のベンチャー企業の取締役やアドバイザーとして、少ない労力で多くの成果を上げる“レバレッジマネジメント”のアドバイスを行う。また、海外で活躍する日本人起業家・ビジネスパーソンを応援する目的で07年7月にJBN(在留邦人ビジネスネットワーク)を設立。東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活する。今年2月にトーランスで「レバレッジ」セミナーを開催した。http://www.leverageconsulting.jp

面倒くさがりやとなまけものの違い

10月のセミナーでは、今年7月に出版した僕の14冊目の最新刊『なまけもののあなたがうまくいく57の法則』から、ダイジェストでお話ししたいと思っています。これは僕が今まで出してきた「レバレッジ」シリーズとは全然別物です。今年の1月に『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則』という本を出しまして、これが25万部を越えました。『なまけもの…』は、これの第2弾という位置付けです。
 
「面倒くさがりや」と「なまけもの」って、一見同じようですよね? 僕の講演で「自分が面倒くさがりやだと思う人は?」と尋ねると、ほとんどの人が手を挙げます。ですが、「なまけものだと思う人は?」で、手を挙げる人はパラパラいるくらい。 
 
面倒くさがりやは、短期間のうちにしっぺ返しが来るので、自覚症状があるんですね。面倒くさいからって、仕事とかを先送りすると、雪だるま式にいっぱいたまってしまって大変なことになるとか、良くない結果がすぐに出るんです。
 
なまけものはちょっと違って、例えばダイエットなんかで言うと、なまけものだとなかなかエクササイズが実践できなかったりします。でも、エクササイズをなまけたからと言って、1日でメチャクチャ太るということはないでしょ? ただし、なまけた状態をずっと続けていると、気付いた時には何キロか太っちゃって、なかなか痩せられなかったり、病気になったりします。面倒くさがりやの場合は、短期間で自覚症状がすぐ出るけれど、なまけもののネガティブな面は、長期的に膨らんでいくので、なかなかわからないんです。
 

なまけものは「工夫」の資質を持っている

僕は、面倒くさがりやも、なまけものも、否定的に捉える必要はないと思うんです。「なまけものだからダメだ」とか、「面倒くさがりやだから、なかなか実行できない」というように思わないで、これを良い方向に持って行けばいい。ちょっとした工夫をすれば、これらがものすごくプラスに転換できるんですよ。
 
セミナーでは、このちょっとした工夫、コツについてお話ししようと思います。特に勉強とかダイエットとか、家の整理整頓とか、実際に何かやろうとした時、多くの人が始められない。僕もまさにそうなんです。なかなか始められない人間だと自分でわかっているんで、「じゃあどうすればいいか」と、工夫をするんです。
 
だから、なまけものは「工夫する」という素質を持つことにつながっている。なまけものだからダメだとか、やればできるとか、変なポジティブ思考になることは、正解じゃないと僕は思います。「始められない」「続けられない」「だらだらしちゃう」っていう人はなまけものの素質を持ってるわけで、実はほとんどの人がそうだと思うんですよね。
 
まず、自分がなまけものであることを認める。そこからすべてがスタートするんです。

「前進型」のなまけものになる

なまけものには3種類あります。そのうちのどれに自分が当てはまっているか知ることが大事。この3種類とは、「前進型」「堕落型」「幸福型」です。『なまけもの…』に書いていますが、「有能ななまけもの」「有能な働き者」「無能ななまけもの」「無能な働き者」など、さらに細かく分類できますが、これはセミナー当日まで、取っておきましょう。
 
この前進型というのが1番良くて、皆、前進型のなまけものを目指しましょう、っていう話なんですね。なるべくなまけたいっていう思いをスタート地点にして、工夫しながら前に進む。
 
堕落型が1番マズくて、これはいつまでもダラダラして、一向に前に進もうとしない人です。こういう風になるのは避けたい。
 
幸福型は、運動不足とか偏った食生活で、太ってしまっても、太ってしまった自分にストレスを感じないような人です。あまり努力もしないで、10年後に自分のやっている仕事内容、ポジション、収入が変わらなくても、もしくはちょっと低くなっても、「これはこれでいいんじゃないか」と、構わない人です。まさしく幸福ななまけものなので、だったら変える必要はないのかも知れません。
 
そもそも『なまけもの…』は、無理して何かやろうって話じゃないんですね。一生懸命頑張って変われる人もいれば、そうじゃない人もやっぱりいるんです。そのために、なまけものタイプの人がどうすれば良いのか? 僕が前進型のなまけものになるために、どんなことをしてきたかを披露したい。
 
僕は意思も弱いし、コツコツ努力を重ねていくことも全然できない。ただ、「前進したい」っていう欲求はあります。なまけものでありながら、前に進むための方法。随分都合が良さそうに思えるけど、実はできるんです。ただ、そういうことを
考えないでいると、単なる堕落型のなまけもののまま。転換にはコツが要るんです。発想を変えてみたり、毎日の生活をちょっと変えてみたり、仕事のやり方を変えてみたりとか。そうすることによって前進型に変わっていけます。誰にでもできるんです。科学的に理屈で考えるんじゃなくて、シンプルに考えてください。

ちょっとしたコツで誰でも修正できる

なまけものの自分を、自己否定しちゃう人が結構いると思うんですね。だらだらしてる自分があるのをわかっていながら、「何とかしなきゃ!」「やればできる!」「頑張ろう!」ってなると、ストレスがたまるじゃないですか。
 
こんな風に思う必要はないんです。実は、前進型のなまけものになる工夫を知らないだけなんだと思うんですね。このまま放っておいたらダメになっちゃうから、ちょっと工夫しなきゃいけない。そこに気付いてほしい。コツコツ努力を積み上げるっていうのは、なかなか難しい。よっぽど自己鍛錬しないとできないと思います。
 
まずは、僕のセミナーに参加していただいて、その日から前進型のなまけものに変わる、いいきっかけにしてもらえたらいいですね。そして、1日1個でもいいから、法則をクリアしてもらうってことが必要なんです。多分、皆さん、「始められない」「続かない」「だらだらしてしまう」を、改善するために、色んな努力をしていると思うんです。だけど、努力の向け所をちょっと変えるだけで、いくらでもそれは修正できるんです。
 
僕は究極の面倒くさがりであり、なまけものなんです。そんな僕でも色んな工夫をすることによって、本を書いたり、トライアスロンに出たり、色んなことができるようになってきています。要するにちょっとしたことなんです。そのコツさえ知っていれば、誰でもできることなので、10月のセミナーを何かいいきっかけにしてもらえたらいいなぁと思っています。

(2009年9月16日号掲載)

 

ライトハウス創刊20周年 記念イベント第16弾
勝間和代&本田直之 講演会レポート

2009年10月16日金曜日、ホリデーイン・トーランスにて、ビジネス書ベストセラー「レバレッジ」シリーズの著者として有名な本田直之さんと、経済評論家・公認会計士の勝間和代さんを招いて講演会を開催した。
会場は230人の観客で満席。本田さんの愛読者や、「カツマー」と呼ばれる勝間さんの熱狂的なファンが多数集まり、ビジネスセミナーでは異例の女性の来場者が目立った。当日の講演内容をダイジェストで紹介する。
 
勝間和代 

かつま・かずよ◎東京生まれ。経済評論家、公認会計士。早稲田大学ファイナンスMBA、慶応大学商学部卒業。19歳で会計士補の資格を取得し、大学在学中から監査法人に勤務。現在、株式会社「監査と分析」代表取締役、内閣府男女共同参画会議議員、中央大学ビジネススクール客員教授として活躍中。ウォール・ストリート・ジャーナル「世界の最も注目すべき女性50人」選出。少子化問題、若者の雇用問題、ITを活用した個人の生産性向上など、幅広い分野で発言をしている。www.katsumaweb.com

本田直之 

ほんだ・なおゆき◎明治大学商学部産業経営学科卒。サンダーバード国際経営大学院経営学修士(MBA)。外資系企業を経て、営業支援アウトソーシング業経営に参画、JASDAQ上場に導く。現在は、日米のベンチャー企業の取締役やアドバイザーとして、少ない労力で多くの成果を上げる“レバレッジマネジメント”のアドバイスを行う。また、海外で活躍する日本人起業家・ビジネスパーソンを応援する目的でJBN(在留邦人ビジネスネットワーク)を設立。東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活する。www.leverageconsulting.jp

本田直之さん講演

怠け者は才能です。自分が怠け者だと認めて、工夫をすれば、ストレスフリーで成長できます
「始められない」「続けられない」「ダラダラしてしまう」という怠け者のあなたが、どうすれば上手くいくかについて話そうと思います。 面倒くさがりやと怠け者の違いってわかりますか?僕が思う面倒くさがりやと怠け者の違いっていうのは、時間軸的な違いなんです。面倒くさいことっていうのは、すぐ結果に出ちゃう。家の片付けをしないとすぐ家が汚くなったり、旅行に行こうと思った時にホテルを予約しなかったら、いつの間にか満室になってしまったり。そして、面倒くさいことは、雪ダルマ式にどんどん大きくなってしまうのでわかりやすい。
 
一方、怠け者というのは、実はわかりにくいんです。時間軸が怠け者の方が長いんです。ダラダラ家で寝てしまうとか、なかなか食生活を変えないとか。けれど、すぐにお腹がたるんだりしません。何となくいいやと過ごしているうちに、取り返しのつかないことになるのが怠け者。だから意外に自分が怠け者だと気付かないのです。
じゃあ怠け者は悪いのかという話なんですが、実は怠け者っていうのは才能なんじゃないのかな。怠ける自分がわかっているから、効率的にやろうとか、自分1人でできないことを、何かアイデアを考えてやってみようって思い付くんです。
 
まず、なぜ始められないのかと言うと、行動の動機付けが外部からだからです。外から「これをやりなさい」と言われても、なかなかやる気が出ないことありますよね?でも、楽しいことなら、普段はなかなかできないことでも余裕でできます。これは、自分の内部からの動機付けができているから。
 
次に、始めた後に続けられないという場合。今度は内部からの強制力だとダメ。じゃあどうするのかと言うと、外部からの強制力を利用するんです。チームを作って、皆でしようと決めると、「止めよっかな」って思っても、「皆がいるから頑張らないと」という気になります。動機付けと強制力を間違った方でやると続かない。だけど、この順番を間違えなければ、意外とできちゃう。

怠け者の自分を認め何とかしたいと工夫する
僕は怠け者には3種類いると思っています。自分が怠け者だと認識していない人は、「堕落型」の怠け者になってしまう。消極的で、アンハッピーなのに前進しようとしない。一方、「自分は怠け者でいい」「成長しなくていい」「1日中ダラダラしてるのが好き」、そういう方は「幸福型」の怠け者です。そして最後に、自分が怠け者ってわかっていて、何とかしたいと工夫するのが「前進型」の怠け者です。
 今日は、僕の本『なまけもののあなたができる57の法則』から20個についてお話しましょう。まず、絶対やらなきゃならないこと、それは、①「怠け者である自分を認める」ことです。今日から、「自分は怠け者だ」ということを強く認め、「だから工夫しなくちゃ」という風に、まず第一歩を考えてもらいたい。また、努力するのは大事ですけど、②「努力と工夫を間違えない」ことです。努力することに一生懸命になってしまうと工夫を考えない。次に③「最初の10日間に力を入れる」。なぜかと言うと、やった効果が現れれば、やりたいとも思うし、続けられるから。さらに④「無能な働き者にはならない」。無能な働き者は、一生懸命なんだけど、工夫しないでやっちゃうので、なかなか成果が出ない。
 
その次が⑤「人を巻き込む」、⑥「ゲーム感覚を取り入れる」。自分だけでなく、仲間皆で楽しく成果を上げる。さらに⑦「自己否定をしない」、⑧「続けることに努力をしない」。怠け者は習慣化するために工夫しましょう。⑨「常習性のある浪費に手を出さない」。この浪費というのは、時間の浪費です。例えば、ゲームや連続ドラマ。自分が怠け者ってわかっていたら、最初から手を出さないこと。
 
それから⑩「3週間先まで予定を入れる」。先々まで計画することによって、「もう予定が入ってるから」と、やれるようになります。次に⑪「本で気分を盛り上げる」。朝読んでノリが良くなることによって、1日楽しく過ごせます。あと、⑫「家で勉強(仕事)しない」。家だと何の強制力もないので、ダラダラしてしまいます。⑬「他人を家に呼ぶ」。人を呼ぶ予定を決めて、それをきっかけに整理整頓するんです。
 
何となくではなくとことん怠ける日を作る
⑭「メールは夜チェックしない」。夜って睡眠時間を削れば、何時間でもメールやウェブができちゃう。だから僕は、時間制限が付く出社前の朝やるんです。そして、⑮「上司を利用する」。締め切りがなく、先延ばしにできることを予め上司に言っておくと、やらざるをえない状況を作り出せるんです。
 
それから、⑯「人に教える」。いい本を読んでもすぐに忘れちゃったりするじゃないですか。それを誰かに話したり、説明することによって、自分のものになります。相手にプラスになるような話であれば、なお良いことですし。⑰「人に教えてもらう」。言ったことを素直に受け止め、実行する人には、また教えたくなるものです。教えてもらいたければ、教えてもらいやすい状況を作ること。怠け者は素直になろう。
 
さらに⑱「通信教育に頼らない」。怠け者は自分でやって行く力がないから、絶対に向いていません。あとは⑲「楽なチームに入らない」。自分の能力以上のチームに入っておくと、周りに引っ張られて能力が向上したりするんです。「自分はまだ初心者だから楽な方に」って思っていると、逆に進歩しなかったりするんです。

最後に⑳「とことん怠ける日を作る」。僕が思っている怠け者っていうのは、工夫して前に進んで行く=ゆるく、楽しく、ストレスフリーで、というのをテーマにしてるんです。何となく怠けると、反省につながっちゃうんで、最初から今日はとことん怠ける日だと決めてください。

 

ということで、怠け者は才能なのです。自分が怠け者だと認めて、工夫をしてください。そうすることで、ストレスフリーで、かつ成長もしていけます。

 
 

■パネルディスカッション

Q:勝間さんのような女性になりたいと真似るのですが、
疲れて挫折してしまうという方に、何かアドバイスは?
勝間:
コンピューターに例えると、人によってハードディスクが大きい人、CPUが早い人など、構成が違うんです。だから、むやみに誰かのアプリケーションを真似ると、くたびれちゃう。その人がやっていることをOSレベルにまで落として考え、OSをコピーしてから自分のアプリケーションに上げる、というような習慣を付けると、無理がなくなるかな。そういう習慣は、身近なことからやってみるのが、一番わかりやすいと思います。
 
Q:ダラダラした生活は、やはりダメなんでしょうか?
本田:
その人にとってハッピーだったら、全然いいと思うんですね。他人と比べる必要はなくて、自分がどうしたいか。ただ、自分が本当にやりたいことは何なのかということを考えた上で、判断する必要があると思うんですけど。
勝間:それで本人が将来に不安を感じない、人生に不満足を感じていないのであれば、自由な人生です。逆に口ではそう言っていても、心の中では不安を感じていたり、努力の仕方がわからないから、努力しない人生を無理に自己肯定しているのであれば、それは不幸なことなので早めに対処するのがいいと思います。
 
Q:「無能な働き者」がいけない具体例を教えてください
本田:
スポーツでも、上達の理論やメソッド、テクニックを無視して、とにかく根性でやっても努力は報われません。基本の部分が足りない人には、レクチャーしてあげたり、本をすすめるようにしています。
勝間:無駄な努力は、努力しないよりたちが悪い。無駄な努力をしている間、他の努力をする機会、時間を失ってしまうからです。リターンを考えた努力をする癖を付けてください。
 
Q:会場の皆さんにひと言。
本田:
これだけ良い環境に住んでいるのですから、日本にいたら絶対できないことをやらないのは、とてももったいない。ぜひ、チャレンジしてみてください。
勝間:今後も皆さんと継続的なコミュニケーションを持てたらなと思います。私が発信するだけでなく、意見や感想、疑問などお寄せいただければ、できるだけのお答えをしたいと思います。
 
(2009年11月16日号掲載)

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