エンターテイメント

今週のオススメシネマ

ジャンル アクション
オススメ度 ★★

強面だが愛嬌たっぷりの
スーパーヒーロー、再び参上!

Hellboy 2 : The Golden Army
Rating : PG-13
◎主演 | ロン・パールマン、セルマ・ブレア、ダグ・ジョーンズ、他
◎監督 | ギレルモ・デル・トロ

©Universal Pictures

(2008年8月1日号掲載)
『アイアンマン』『インクレディブル・ハルク』『ハンコック』、そして本作『ヘルボーイ2』と、この夏のスーパーヒーローものがひと通り出尽くしたが、興行成績は『アイアンマン』の圧倒的な1人勝ち。ストーリー、キャラクター設定等を見ても、ほかのヒーローものは『アイアンマン』を超えられなかったように思える。

その中にあって『ヘルボーイ2』は、特殊な造形美を前面に打ち出したビジュアルデザインでは1歩リードした感。前作に続き、監督を務めたギレルモ・デル・トロは、『ミミック』『パンズ・ラビリンス』で見せたクリーチャーデザインのセンスを本作でも発揮。一見妖精のような可憐な姿をしているが、一度歯をむき出して人間に襲いかかれば、あっと言う間に骨までしゃぶりつくすクリーチャーが、特に興味深い。

第二次世界大戦末期に、ナチス率いるドイツ軍と戦っていたアメリカ軍は、異空間からやって来た悪魔の赤ちゃんを発見。超常現象学者ブルーム教授はその子を「地獄から来た子供=ヘルボーイ」と名付け、我が子として育てる。成長したヘルボーイ(パールマン)は、教授が設立したNYにある超常現象捜査局のエージェントとして、この世にやって来る異次元の生き物を退治する極秘任務を担当する。

前作では、悪の手によって教授が殺され街が脅威にさらされるが、ヘルボーイは親友で水棲人のエイプ・サピエン(ジョーンズ)と、恋人で念力発火能力を持つ超能力者リズ(ブレア)と一緒に、見事敵を倒した。

本作では、次なる悪が現れる。人間との戦いに勝つために古代人が作り出した無敵の軍隊、ゴールデン・アーミーだ。ところが、あまりのパワーに使いこなすことができず、恐れをなした古代人は、ゴールデン・アーミーを休止状態にして眠りつかせる。その眠りを解く鍵である王冠は、3つのパーツに分けられ人間と古代人それぞれに与えられた。月日が経ち、成人した古代帝国のプリンス・ヌアダは、この力を使って人間を倒し、この世を支配しようという野望を抱く。双子の妹のプリンセス・ヌアラは、自分の持つ王冠の破片を兄に渡すまいと、人間の側に付く。果たして悪の手から守ることができるのか?

全身真っ赤な巨体と頭の角…。まるで日本の昔話に出てくる“赤鬼”そのものの外見だが、大の猫好きでTVとお菓子にも目がないお茶目なキャラクター。マイク・ミニョーラの人気コミックを映画化した『ヘルボーイ』は、姿は恐ろしいが心優しい、異質のスーパーヒーロー像を作り出した。

前作がヒーローの内面(ドラマ)部分に比重が置かれていたのに比べて、続編はややアクションエンターテインメント性の高い作品になっている。しかし、ストーリー展開の先が読めるというか、クリーチャーデザイン以外の点であまり特筆することがない。全体的に“まあまあ”と言った印象の出来で、特に『ヘルボーイ3』を見たいという気にはさせられなかった。

【 文:MAMIKO KAWAMOTO
【文:MAMIKO KAWAMOTO
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