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アメリカ生活大事典

現地情報誌「ライトハウス」が提供するアメリカ生活大事典。アメリカへの移住や、現地生活に必要な自動車の購入・運転、出産・育児・子育て、教育・就職、住まい・住居、引っ越し、安全・安心な暮らし方などを徹底解説。

ライトハウス編集部
ライトハウス編集部

ゴミ収集作業員が開いた少年の心

周りからすれば、「どうしてソレを?」と思うような、特定のモノを好きになるのは誰にでもあること。それが特に顕著なのが自閉症特有の「こだわり」。自閉症は、他者とのコミュニケーションに困難を生じ、特定のものに「こだわり」を見せる傾向がある発達障害。カリフォルニア州ベンチュラに住む5 歳の自閉症児のダニエル・マリガン君の「こだわり」は、ゴミ収集車でした。
ゴミ収集車の作業を映した動画を繰り返し見るようになったダニエル君。夢中で画面を見つめる姿に、ダニエル君の母親は、本物の収集車を見せることにしました。以来、彼は毎週月曜日の朝にやって来るゴミ収集車を心待ちにするようになりました。普段は注目を浴びることのないゴミ収集作業員のマニュエル・サンチェスさんも、熱心に自分の仕事を見てくれる小さなファンの姿に喜びを感じていました。

小さなファンへの贈り物

ある日、いつものようにやってきたマニュエルさんの作業を見ながら手を振り続けていたダニエル君。しかし、この日はいつもと少し違いました。作業を終えたマニュエルさんは車を降り、ダニエル君の前にやってくると、袋を渡しました。訳が分からず戸惑うダニエル君でしたが、中身を見てびっくり。ゴミ収集車型のおもちゃが入っていたのです。ダニエル君が小さな声で「ありがとう」と言うと、マニュエルさんは笑顔でまた収集車へと戻って行きました。
ただ幼い少年に喜んでもらいたいという純粋な思いでプレゼントを用意したマニュエルさんと、そんな優しさに触れたダニエル君の、日常で生まれた慈愛に満ちた1コマ。2人のやり取りは2014 年2月18 日付の『New York Daily News』に取り上げられ、多くの人の感動を呼びました。


(2014年4月16日号)