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ゴルフ南加A(なんかエエ)コース!

ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」による、ロサンゼルスを含む南カリフォルニアのゴルフコース情報とゴルフ雑学エッセイ。

ヒデ・スギヤマ/平日はハリウッド映画業界を駆け回るビジネスマン、
週末はゴルフと執筆活動に励むゴルフライター。

ヒデ・スギヤマ

Vol. 36 Los Serranos Country Club
カリフォルニアで一番長いコース

サンバナディーノ

15656 Yorba Avenue,
Chino Hills, CA 91709
☎909-597-1711
http://www.losserranoscountryclub.com

ヒデ・スギヤマが綴るエッセイ
ゴルフ徒然草
Vol.35「プロゴルファーの広報戦略」はこちら


辛口スコアカード

1番ホール: プロショップの従業員の対応 (-1)
2番ホール:
ドライビングレンジ設備レベル (±0)
3番ホール:
カートと機器(GPS他)のレベル (±0)
4番ホール:
コース全体の景観 (-1)
5番ホール:
フェアウエイのコンディション (±0)
6番ホール:
グリーンのコンディション (+1)
7番ホール:
ホットドッグの味 (±0)
8番ホール:
バーのサービス内容 (±0)
9番ホール:
料金(注) (±0)
Total:
2アンダー (-2)
注:料金は「安ければ良い」という意味ではなく、内容に見合っていたかどうか


今回はLA東部に位置し、古くから人気の高いコースで有名な、Los Serranos Country Clubを訪れました。ここはノース・サウスの計36ホールあるのですが、特にサウスの18ホールはカリフォルニア州で最も距離が長いところが売り物のチャンピオンコースで、パーも74という迫力です。コースの東側には広大な山岳地帯がその雄大な姿を見せており、スコアカードの写真にも使用されているように、冬場は美しい雪化粧をまとった姿が眺められることでしょう。山には白い雪、でも平地は緑の芝が広がり半袖でプレーできる、この雰囲気が私の大好きなLAゴルフの真髄です。場所はFWYで言うと、60号線、71号線、91号線、57号線でできる四角形の真ん中ぐらい、ダウンタウンやウエストLA方面からは60番を東へ、サウスベイからは91番を同じく東へ、どこからもでもさほど遠くない便利なロケーションです、詳しくはhttp://www.losserranoscountryclub.comにて。


まずはプロショップの対応ですが、実は取材当日、FWY71号線を降りてすぐの道路が工事で閉鎖されており、全く道が分らずに困ってしまいました。携帯電話でプロショップの男性と話しながら、まさに手さぐり状態で運転したのですが、その対応が非常に親切だったのです。これまでも何度か書きましたが、プロショップのお兄さん方は(失礼ながら)、米国のサービス業にしては皆さんてきぱきと動き、またスポーツマンが多いせいかナイスガイが多いです。ただおしなべて愛想はあまりありませんが。その日も電話をホールドして運転する私に付き合ってくれて、何気なく世間話をしたら結構付盛り上がりました。アメリカ人気質のいいところですね。何かプチ友人になったような雰囲気で、もちろんそれは個人の性格によるものですが、「遅刻したらどうしよう」という不安を取り除いてくれた彼に感謝の気持ちで、バーディを差し上げます。

ドライビングレンジは、前述のようなトラブルがあったため練習をする時間は無かったのですが、きれいな設備がハウスやティーグラウンドに近い位置に設けられており距離もたっぷり。ただ右側のネットが低いので、1番ホールの左ラフに沢山レンジボールが飛び出しており、1番でティーショットを左に打った人は探すのに苦労しそう。何よりちょっと危ないかも。しかし設備は良さそうだったので全体的にはパーでしょう。カートも問題なく働いてくれました。設備は一般的なもので、GPSなどの距離表示小道具は特にありません。


次にコース全体の景観ですが、前述のとおり雄大な山岳地帯が眼に入り、カリフォルニアとは思えないような深みのある風景で、幾つかのティーグラウンドでは思わず息を飲むような清々しさを感じました。コースデザインそのものは一般的なものですが、適度なスロープや池などのハザードもプレーを楽しむための良質なインパクトになっており、合格点ではないでしょうか。それとこのコースは幾つかの楽しい仕掛けがあります。例えば世界の有名コースへの方向や距離を示すサインポールがあり(写真参照)、またコース途中のバンカーには欧州リンクス風のポットバンカーが作られていて、そこにネームボードも付けられて楽しさを演出していました。そのような雰囲気がコース全体に溢れており、長年ゴルファーから愛されている“暖かさ”が随所に感じられました。雄大な光景とその“暖かさ”を気に入ったので、ここはバーディです。

フェアウエイのコンディションは特に問題はありませんでした。パーです。グリーンはおおむね良かったのですが、2ホールほどグリーンが荒れており、特に10番のグリーンはかなり状態が悪かったですね。いつも書いていますように、グリーンは速いか遅いかよりも、各ホールにバラつきが無いかどうかが私は気になります。その意味でもここはボギーです。ホットドッグもまずまず。プレー後のバーはかなり広いレストランとバーがあり、アマの大会でも有ったのか、多くの学生ゴルファーで賑わっていました。地元のオヤジゴルファーもたくさん来場しており、いかにも地元に密着している印象です。パーですね。プレー費は週末のレギュラータイムで70ドル。リーズナブルだと思います。パーですね。

最初は“カリフォルニアで一番長い”と聞いていたので、さぞかしタフなプレーを強いられると覚悟して行ったのですが、それはトータルのパーが多いからであって、決してパー数に対してすごく距離が長いという印象は有りません。それよりも典型的な“地元ゴルファーに愛されているコース”という雰囲気が満載で、それは理想のゴルフコースの条件のひとつかもしれません。でもタフなコースであることも間違い有りません。あらゆるタイプのゴルファーが楽しめる、ナイスコースでしょう。






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