サンディエゴ観光ガイド
San Diego Guide

パシフィックビーチ / Pacific Beach


賑やかで派手な雰囲気のビーチシティー。昼は海で日光浴やウォータースポーツ、街でショッピングを楽しみ、夜になるとクラブやバーをはしごする若者が目立ちます。治安は悪くないので、夜でも家族連れで安心して楽しめます。
※本コンテンツの情報は2016年7月時点の情報です。

地元民に"PB"と呼ばれ愛されるビーチ

見事な夕日は一見の価値あり ©Joanne DiBona, SanDiego.org

スケートボードやサーフボードを持って闊歩する若者で溢れ、南カリフォルニアの若者文化を体験できるパシフィックビーチ。地元の人はその頭文字から"PB"と呼びます。昼は海で日光浴やサーフィンを、夜はバーやクラブをはしご、というのがPB流。Ingraham St. とMission Blvd. 間のGarnet Ave. 沿いに、バーやレストランが軒を連ねています。ビーチ沿いの遊歩道「Ocean Front Walk」(約5km)にも、海を眺めるカフェ、レストラン、バーが建ち並び、賑やかな音楽と若者の熱気で盛り上がっています。太平洋に沈む夕日は「Crystal Pier」から眺めたい。ここからの夕日は格別です。


ガヤガヤと活気のあるバーが多い ©Joanne DiBona

ビーチ周辺のGrand Ave.やOcean Blvd.には、この街にピッタリなカジュアル、かつセクシーな服やジュエリーが格安で手に入るショップが集中。この周辺に駐車すれば、ビーチもショッピングエリアも徒歩圏内で便利です。週末の路上駐車は少々困難。有料駐車場に停めるのが無難です。ちなみに、この街のドレスコードは"パーティーカジュアル"。昼も夜も、ドレスアップし過ぎないのがオススメ。



以下より、パシフィックビーチを満喫するためのオススメ情報を紹介します。


マメ知識

知らなかった一面が見えてくる?パシフィックビーチの歴史

パシフィックビーチ
Courtesy of John Fry
1979年のGarnet Ave.。クリスタルピアの方面から内陸に向けて撮ったカットです。左手に見えるのが、今も同じ場所にあるDenny'sの看板。わずか30数年の間にもだいぶ風景が変わったことが見てとれます

地元で暮らす人から観光でやって来る人まで、いつもたくさんの人でにぎわうパシフィックビーチ。その背景を知るとまた違う表情が見えてきます。これまでの歴史を簡単にまとめてみました。

パシフィックビーチの開発が始まったのは、アメリカが好景気に沸いていた1886~88年にかけてのこと。開発には、法律家、不動産家であり、後にサンディエゴ市長にもなったデビッド・C・リードなど5人のデベロッパーが関わりました。
街を盛り上げるためにまず建てられたのが、大学。そして、競馬場。その後、サンディエゴのダウンタウンとパシフィックビーチを結ぶ鉄道が完成。1902年には$350~700だった土地は、50年には平均$12,000になり、人口も3万人近くまで急増しました。
大学も競馬場も共に歴史の中でその姿を消してしまいましたが、大学は現在のショッピングモール、パシフィックビーチ・プラザⅡにあり、競馬場はRose Creekの辺りにあったと知って街を見るとこれまでとはまた感じるものが違ってきそうです。
ちなみに、この街のシンボルとも言えるクリスタルピアの建設は1927年。当時ピアの上にはダンスホールなどのアミューズメント施設がありました。紆余曲折を経て今のような宿泊施設になったのは36年。その後、繁栄と衰退を繰り返し、所有者も変わり、青い屋根と白い壁が印象的な現在の姿になったのは61年のことです。

パシフィックビーチ
Courtesy of John Fry

右上の写真と同じ年、1979年10月に撮影された、Garnet Ave.のDenny'sの外観。建物はリニューアルされ、現在は違う形になっていますが、波打っているような独特の屋根の形はそのまま。店の前に停まっている車がまた歴史を感じさせます

パシフィックビーチ
Courtesy of John Fry

今は閉店してしまったアイスクリーム店、Baskin Robbins Ice Creamの建物。1965年に撮影されたものです(撮影:バッチ・スキニー氏)。住所は、1890 Grand Ave.。現在の同じ場所がどうなっているか、改めて見比べてみると面白いです

パシフィックビーチ
Courtesy of John Fry

1954年、パシフィックビーチの南、ミッションビーチのBelmont Parkからパシフィックビーチおよびクレアモント方面を撮影した写真です。右上がクレアモントのエリア。ここにコミュニティーができ始めたのもちょうどこの頃だそうです

『Images of America: Pacific Beach』
Courtesy of John Fry

『Images of America: Pacific Beach』は、約240点におよぶ、パシフィックビーチの歴史的な写真が掲載された一冊です。ぱらぱらとめくって、解説を読むだけで、パシフィックビーチの歴史の流れが見えてきます。著者はパシフィックビーチ・ヒストリカル・ソサエティーの設立者でもあるジョン・フライ氏。価格は$26.53。詳細は、www.johnfry.comへ。



パシフィックビーチのサーフカルチャーを感じる、PBが舞台の小説『夜明けのパトロール』

Don Winslow, The Dawn Patrol, 2008
Don Winslow, The Dawn Patrol, 2008/中山宥訳、2011、1028円 (文庫)、角川書店

アメリカのミステリー作家、ドン・ウィンズロウの作品には、Dawn Patrol Seriesと呼ばれる、パシフィックビーチを舞台にした作品があります。Dawn Patrol(夜明けのパトロール)とは、サーフィン用語で、朝、太陽が昇る前にサーフィンをすること。そのタイトルから分かるように、同作品はサーファーの探偵が主人公。有能ながら、仕事よりサーフィンを優先させる姿や、サーフィン仲間とのやりとりなど、物語全体にパシフィックビーチのサーフカルチャー、サーフシーンが散りばめられていて、この街の空気感がよくわかる一冊です。

無料で街遊び

街の喧騒を離れてのんびりピクニック!パシフィックビーチのオススメの公園

パシフィックビーチエリアには、 海を望む眺望抜群の公園があります。街の喧噪を逃れて、海を眺めながらピクニックするというのもPB の楽しみ方の一つ。オススメの2 カ所をご紹介します。

ケイト・オー・セッションズ記念公園

ケイト・オー・セッションズ記念公園
目の前に広がるミッションベイのパノラマ。海からの風も心地良い

造園家であり、環境活動家としてサンディエゴ市内の緑化に取り組んだことで知られるケイト・オリビア・セッションズにちなんで名付けられた公園。丘の上にあり、ミッションベイを見下ろす眺望が爽快な気分にさせてくれます。場所により、晴れた日には遠くメキシコまで見えるそう。139エーカーの敷地内には芝生のエリアが広がり、ピクニックにぴったり。バーベキューピットもあります。遊具もあるので、子ども連れで楽しめます。

◎Kate O Sessions Memorial Park
5115 Soledad Rd., San Diego


クラウン・ポイント公園

クラウン・ポイント公園
ミッションベイを間近に感じてくつろげます

パシフィックビーチの南、ミッションベイに面した一画にある公園です。大きく、北側、中央、南側に分かれており、いずれも広々とした芝生のエリアがあります。ピクニックテーブルの数も充実。海に入れるスポットもあり。公園内には整備された遊歩道があり、サイクリングやジョギングをする人の姿もちらほら。大きな駐車場がCrown Point Dr.沿いにあります。

◎Crown Point Park
Crown Point Dr., San Diego


注目イベント

パシフィックビーチ・ファーマーズ・マーケット

パシフィックビーチ・ファーマーズ・マーケット
Courtesy of John Fry
1979年のGarnet Ave.。クリスタルピアの方面から内陸に向けて撮ったカットです。左手に見えるのが、今も同じ場所にある Denny'sの看板。わずか30数年の間にもだいぶ風景が変わったことが見てとれます

他ではあまり見かけない個性的な店もチェック

ファーマーズ・マーケットと言えば、週末の午前中に開催しているものが多い中で、パシフィックビーチのそれは平日、火曜日の午後というのがユニーク。終了は夜7時なので、仕事帰りに立ち寄ることも可能です。サンディエゴ界隈の農家や、スモールビジネス、アーティストの出店が連なる中で、特にパシフィックビーチ周辺を拠点に活動している、他のファーマーズ・マーケットではあまり見かけない店と出会えるのがここの楽しみ。さほど混雑していなくて、のどかな雰囲気であることもまた魅力です。開催場所であるGarnet Ave.はメインストリートの一つで、たくさんの店が並んでいるので、マーケットと合わせて買い物三昧を楽しむのもいいかも。

◎Pacific Beach Tuesday Farmers Market
901 Garnet Ave., San Diego
☎ 619-233-3901
▶ 営業:火2:00pm-7:00pm
http://sdweeklymarkets.com

アドジェイ・ファミリー・クリエーションズ

アドジェイ・ファミリー・クリエーションズ
かごのバッグは$56。ひとつひとつ表情が違うので選ぶのに迷ってしまいます

ハンドメイドのバスケット
天然の素材を使い、ガーナで全て手作りで編まれたバスケットをフェアトレードで販売。色鮮やかなバスケットには、バッグとして使えるものから、野菜やフルーツのかご、さらにはうちわまであります。毎週出店しているわけではないので、出会えたらラッキー!?

◎Adjei Family Creations
☎ 858-581-2664
www.adjeifamilycreations.com

パシフィックビーチ・オーガニック・カンパニー

パシフィックビーチ・オーガニック・カンパニー
日焼け止めの他に、オムツかぶれ用のクリームや、リップバームなどもあります

パシフィックビーチ発!オーガニックスキンケア
地球と体に良いものを、という思いから、オーナー、ジェシカさんが立ち上げたナチュラルスキンケアブランド。主力製品はシアバターやココナッツオイルなど自然の材料から開発した日焼け止め。水に強いタイプもあるので海遊びにも使えそう。

◎Pacific Beach Organic Company
☎ 612-598-3130
www.pacificbeachorganics.com

パシフィック・タイム

パシフィック・タイム
フレンチバゲットは$2.50。田舎パンは$5。他にサワードー、スコーンなども販売

地産地消にこだわるベーカリー
パシフィックビーチから5号線を南下したモレナと呼ばれるエリアにあるベーカリーの出店。イタリア製の石釜で焼かれたフレンチバゲットや田舎パンなど、どれも外はパリパリ、中はモチモチで、パン好きも大満足のおいしさです!

◎Pacific Time
☎ 619-260-8446
www.pacifictimesd.com

パシフィックビーチ・ピーナッツバター

パシフィックビーチ・ピーナッツバター
ピーナッツバター各種$6.99。次回、空き容器を持参すると割引されます

個人の情熱から生まれたローカルブランド
おいしいピーナッツバターを食べたいという、創設者、マシューさんの情熱からスタートしたパシフィックビーチ生まれのピーナッツバターブランド。ホワイトチョコレートなどのフレーバーがついたものや、オーガニックのピーナッツを使ったものなど数種を扱っています。

◎Pacific Beach Peanut Butter
www.wannaspoon.com


注目スポット

リトル・フリー・ライブラリー

リトル・フリー・ライブラリー
道路の一画にある、小さな箱が図書館。中を開けると本が入っていて、無料で借りていくことができます。また自分の本を提供することもできます

誰でも自由に無料で本を借りられる

2009年にウィスコンシン州から始まった無料の小さな私設図書館、Little Free Libraryがパシフィックビーチにもあります。場所は、La Jolla Blvd.からTourmaline St.を入ってすぐのところ(754 Tourmaline St., San Diego)。カメやヤシの木が描かれた、いかにもビーチシティーらしい箱がそれです。中に入っている本は、借りる冊数の上限はなく、返却期限もなく、誰でも自由に借りて読むことができます。来る度に本のラインナップは変わっていたりします。興味のある本が出ていないか、覗いてみて。


レストラン

ミスターすし

ミスターすし
イエローテールとシソの天ぷらを巻いて、スパイシーなソースを絡めたマグロを載せたロールは、同店の一番人気。メニュー名は「#18」($18)

地元で愛されて29年
子どもも楽しめるカジュアルなすし


パシフィックビーチに店を構えて29年。現オーナーである日本人料理人、トニーさんが店を引き継いでからは16年。握りや定番のロールずしに加えて、ここだけのオリジナルのロールも多く、古くから通い続けている人も多いすし屋です。カウンターの他にテーブル席もあり、幼い子ども連れでも快く対応してくれます。パシフィックビーチと言えばパーキングに困ることの多いエリアですが、ここは店の裏の駐車場に無料で停められるのもうれしい点です。

◎Mister Sushi
1535 Garnet Ave., San Diego
☎ 858-581-2664
▶ 営業:火~金11:30am-2:00pm・5:00pm-10:00pm、土日5:00pm-10:00pm
▶ 休:月
www.mistersushi.com


居酒屋パシフィックビーチ

居酒屋パシフィックビーチ
「Izakaya Chilled Ramen」($10)。スープと堅めの麺、チャーシュー、どれもが絶妙のバランス!メニュー表には載っていませんが、注文できます

この夏、試す価値あり!
冷たいラーメンが登場


世界的に知られる日本料理レストラン、Nobuのサンディエゴ店で腕を磨いたオーナーシェフが生み出す洗練された料理をカジュアルな雰囲気で食べられる居酒屋パシフィックビーチ。この夏のイチオシは、冷たいラーメン(写真)。豊かなダシの風味に、レモンとショウガがほんのり香るスープは思わず膝を打ちたくなるおいしさ!来店の際は、店の裏のパブリックパーキングを無料で利用できます。

◎Izakaya PB
4516 Mission Blvd. Suite E, San Diego
☎ 858-274-4272
▶ 営業:火~日4:00pm-10:00pm
▶ 休:月
www.izakayapb.com


ザ・フレンチ・グルメ

ザ・フレンチ・グルメ
骨付きのラムチョップ「Rack of Lamb」($27)。

ベーカリーも併設
オシャレなカジュアルフレンチ


黄色い壁と青い窓の可愛らしい佇まいで、そこに行くだけで気分を上げてくれるフレンチ・ビストロ。本格的なフレンチでありながら、ディナーでも一人$30くらいの予算で楽しめる価格が魅力です。朝食やランチメニューも充実しているので、女子会に、デートに、ぜひ日常的に活用したいところ。店内にはベーカリーがあり、焼き立てのパンやペイストリーを買いに行くだけの利用もOKです。

◎The French Gourmet
960 Turquoise St., San Diego
☎ 858-488-1725
▶ 営業:
レストラン: 月8:00am-3:00pm、火~日8:00am-3:00pm・4:00pm-9:00pm
ベーカリー: 月7:00am-6:00pm、火水日7:00am-8:00pm、木~土7:00am-9:00pm
▶ 休:なし
※メニューおよび料金は予告なく変更される場合があります
www.thefrenchgourmet.com


ショップ

レイラニズ・アティック

レイラニズ・アティック
アロハシャツは$39~。こちらは人気ブランド、Reyn Spoonerのもの($84.99)

サンディエゴではここだけの
ハワイアングッズもたくさん


アロハシャツやムームー、ウクレレ、美容や食品雑貨などハワイ産の商品が並ぶ店内に足を踏み入れると、まるでハワイ旅行に来たかのよう。サンディエゴ界隈ではここだけしか扱っていないハワイグッズが見つかるだけでなく、オーナーやスタッフを含めた店全体から漂う"アロハ"な雰囲気も魅力。何か新しい商品が入っていないか、ちょくちょく覗きに来たくなるような店です。隣にはカジュアルなハワイ料理店、 Leilani's CafxJ韻・△蠅泙后・br />

◎Leilani's Attic
5105 Cass St., San Diego
☎ 619-246-1496
▶ 営業:月~土9:00am-6:00pm、日9:00am-5:00pm
▶ 休:なし
www.leilanisattic.com


パンジーア・アウトポスト

パンジーア・アウトポスト

70を超えるショップが集合して1つの店を作っているというユニークなギフトショップがあり、他にはない土産物が見つかるでしょう。ビーチからは徒歩5分ほどで到着します。

◎Pangaea Outpost
909 Garnet Ave., San Diego
☎ 858-581-0555
▶ 営業:月~土10:00am-8:00pm、日11:00am-6:00pm
www.pangaeaoutpost.com


サウスコースト・ワヒネス

サウスコースト・ワヒネス

女性向けの商品に特化したサーフショップ。さまざまなサーフブランドの洋服や靴、水着、サングラス、バッグなどのファッションアイテムが揃っており、すぐにビーチで活躍しそうな物ばかりです。

◎South Coast Wahines
4500 Ocean Blvd., San Diego
☎ 858-273-7600
▶ 営業:月~土10:00am-7:00pm、日10:00am-6:00pm
www.southcoast.com


アクティビティ

バイク・レンタル

バイク・レンタル

ビーチ沿いの道をローカル住民のように自転車で颯爽と走るのは爽快!レンタルは1時間からできるので、手軽に試してみてはどうでしょう

◎Bike Rental
ピアの入り脇
▶ 営業:毎日9:00am-日没
▶ 料金:1時間$10、2時間$15、4時間$20、1日$25


クリスタルピア・ベイト&タックル

クリスタルピア・ベイト&タックル

桟橋からのんびり釣りを楽しむことができます。初心者にも一から教えてくれます。なお、通常はカリフォルニアでの釣りにはライセンスが必要ですが、ここでは不要です。

◎Crystal Pier Bait & Tackle
4500 Ocean Blvd., San Diego
☎ 858-568-3025
▶ 営業:月~金10:00am-4:30pm、土日8:30am-4:30pm
▶ 料金:1時間$7、2時間$12、3時間$15、1日$25
※料金には釣り竿とバケツのレンタル、餌が含まれます