花園 直道(はなぞの なおみち) / 日本舞踊家

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“Jダンス”の七変化楽しんで

自らの踊りを“Jダンス”と名付け、正統派の日本舞踊をベースにポップスや歌謡曲を取り入れて日本舞踊会に新風を巻き起こしている花園直道さん。10月のロサンゼルス公演を前に、花園さんに日本舞踊についての思いや公演への意気込みを伺いました。

花園直道(はなぞの なおみち)◎1998年東京生まれ。幼い頃から日本舞踊(坂東流名取。坂東蔦之龍襲名)と津軽三味線を学び、18歳でエンターテインメント集団「華舞斗~KABUTO」を結成。2008年に『花園直道with華舞斗』でCDデビュー。12年の韓国麗水万博イベントに出演経験がある他、ラスベガスやパリ、ハワイでの公演経験もあり。日本大学芸術学部中退。趣味は釣り。

― 10代から日本舞踊を始められたそうですが、きっかけは何でしたか?

花園さん(以下 花園):母親が日本舞踊をたしなみ、自宅に扇子や傘などの道具やビデオがあった関係で、私にとって日本舞踊はずっと身近なものでした。中学生の頃、同級生はサッカーや野球に熱心でしたが、そうしたものに関心がなく、打ち込めるものを探していたところ、出会ったのが日本舞踊だったのです。

―その踊りにどうしてここまで夢中になられたのですか。

花園:12歳の時。「将来、何かに役に立てば」くらいの感覚で坂東流の教室に通い始めました。また、当時、吉田兄弟の三味線が注目されていた影響で、津軽三味線も習いだしたところ、2年ほどして、津軽三味線の舞台に踊りで立たせてもらうことになりました。そこで人前で踊る快感を知ったのです。もう楽しくてたまらず、18歳で、エンターテインメント集団「華舞斗~KABUTO」を立ち上げました。

―舞台は斬新で、独自の世界を作られています。どんな思いからでしょうか。

花園:今年2月に亡くなった師匠、坂東三津五郎先生は「このままでは日本舞踊は存続がままならない」と話していました。江戸時代、 日本舞踊は大衆向けに始まり、50年ほど前までは若い人が教室に通うのは一般的でしたが、今、若い人の姿はほとんど見かけません。日本舞踊は指先の微妙な動きや所作一つで、キツネにも鬼にも変身できる全身芸術です。その魅力が理解されなくなっていて、将来が心配なのです。こうした文化が廃れないように、自分の踊りによって、日本の若い人にも、日本人以外にも日本舞踊の魅力を伝えられれば、と思っています。

華麗な扇子さばきを見せる花園さん

―どんな踊りを目指していらっしゃいますか ?

花園:江戸時代の日本舞踊は世相を反映していたので、その原点に立ち返って時代を移す踊りを目指しています。マイケル・ジャクソンやレディ・ガガなどのダンスや曲を取り入れながら、歌あり踊りあり、着付けあり、と和風テイストを残しつつ、新感覚で斬新な舞台で、今では「男宝塚」と呼ばれることもあります。私はこの踊りを「Jダンス」と命名し、今後日本以外でも広めていきたいと思っています。ただ。こうした踊りもちゃんとした日本舞踊の土台があってのことだと思うので、毎週欠かさず教室に通っています。

―今回のロサンゼルス公演の見どころは何ですか?

花園:ロサンゼルスの単独公演は昨年に続いて2回目で、今回は会場が広くなったので、「操り三番叟(あやつり さんばんそう)」など伝統的な踊りに加え、マイケル・ジャクソンや美空ひばりさんなどの曲に乗せて、踊りや歌の七変化をご披露したいと思います。ロサンゼルスには叔母が住んでいて、小学生の頃から、時折遊びに来ており、親近感を感じています。より多くの方々に「Jダンス」の舞台をお楽しみいただけたらと思います。

『花園直道特別講演 in ロサンゼルス』

■主催:
トーアエンタテインメント
■会場:
Aratani Theatre: 日米劇場 244 S San Pedro St, Los Angeles
■公演日:
10月24日(月)4:00pm
 
 
(2015年9月16日号掲載)

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