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秀作・大作目白押し
この夏期待の映画10選【 後編 】

Lighthouse編集部

メモリアルデーが過ぎて、本格的に夏到来! 夏休みに向けて、秀作、大作が続々と封切りされている。今回は、前回までカンヌ映画祭をレポートしてくれた映画ライター、石橋朋子さんに、オススメ作品10本を厳選してもらった。


新たなヒーローシリーズの幕開けか
G.I. Joe: The Rise of Cobra
監督 : スティーヴン・ソマーズ
主演 : デニス・クエイド、チャニング・テイタム、シエナ・ミラー、他

世界征服を狙う悪の集団コブラを駆遂するため、米軍は特殊部隊G.I.ジョーを結成。ハイテク機器を駆使して軍のエキスパートたちが世界を舞台に戦う。

G.I.チームには『Public Enemies』にも出演しているチャニング・テイタム、今最もG.I.姿が似合う男、デニス・クエイド、若手注目女優のレイチェル・ニコルスら。一方、コブラチームには、ウェイトトレーニングやボクシングで筋肉を5ポンド付けたシエナ・ミラー、頭脳派キャラが定着してきたジョゼフ・ゴードン=レヴィット、そしてハリウッド進出を図る韓流四天王の一人、イ・ビョンホンといった顔ぶれ。

公開前から最新のCG映像にも注目が集まる。また、ボンド映画の大ファン、ソマーズ監督が、多くの007作品にオマージュを捧げているシーンも隠されているので、人それぞれの楽しみ方ができるだろう。




ハリウッド映画史の金字塔、シリーズ第6弾
Harry Potter &The Half Blood Prince
監督 : デイヴィッド・イェーツ
主演 : ダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソン、ルパート・グリント、他

シリーズ第6作目の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』。魔法学校ホグワーツの6年生になったハリー(ラドクリフ)たちは魔法界の混乱に巻き込まれながらも、悪の魔法使いヴォルデモートらとの最終決戦に向けて、力を蓄えていく。 魔法使いとして成長するハリーを待っているものは、信頼する人との別れ、そしてさらなる謎だった。ハリーたちは、迷宮に足を踏み込むかの様な途方もない謎解きに直面し、どう立ち向かう?

3作目以降、どんどんダークになるストーリーと共に、いよいよ最終章『ハリー・ポッターと死の秘宝』に向け、その壮大な世界観に深みと重みが増す。これまでのシリーズ5作が全世界で打ち出した興行収入合計は、9億3800万ドル。前作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』は、なかでも1作目に続く第2位の成績をあげている。

その前作のヴィッド・イェーツ監督が今回も続投。主役の3人の成長ぶりや豪華俳優たちの共演も見どころの1つだ。ちなみに原作は7巻で終了済みだが、映画版は最終巻を2部作として製作し、シリーズ全8作で完結となる。最終章のパート1は2010年11月、パート2は2011年5月に公開予定。

ハリウッド映画史に残るハリー・ポッター・シリーズ。現代の『オズの魔法使い』とも言える名作に付いて行けてない人は、この辺で追い付いておこう。




自分発見の鍵は、フランス料理の中に
Julie and Julia
監督 : ノラ・エフロン
主演 : メリル・ストリープ、エイミー・アダムス、スタンリー・トゥッチ、他

ニューヨークに住む派遣社員ジュリー(アダムス)は、30歳を目前に控えたある日、1つの決意をする。それは1年間毎日フランス料理を作ることだった。これまでとは打って変わった生活の先にジュリーが発見したものは、情熱と勇気とバターさえあれば、何だってできるのだ、ということ。

60年代にアメリカで活躍したフランス料理研究家、ジュリア・チャイルド(ストリープ)の本に掲載されている524品すべてを1年間で作ろうと試みるジュリーがその経過をブログに記し『Julie& Julia: 365 Days, 524 Recipes, 1 Tiny Apartment Kitchen』。ジュリアがフランスで生活した日々を綴った『My Life in France』。この2冊の本を基に、異なる時代を生きる2人の女性が自分自身を発見していく様子を綴る。

昨年共演した『Doubt』で揃ってアカデミー賞にノミネートされたメリル・ストリープとエイミー・アダムス。この2人が、接点なきままに交錯し、意外な共通点でつながっていく女性たちを演じる。そこには、あらゆる世代の女性にもたらされる1つの答えが見える。人生に答えを求める女性必見の1本。







ファン待望の型破り戦争映画が到来!
Inglourious Basterds
監督 : クエンティン・タランティーノ
主演 : ブラッド・ピット、クリストフ・ワルツ、ダイアン・クルーガー、ダニエル・ブルール、他

第二次世界大戦中のフランスで、ナチ将校ランド(ワルツ)がユダヤ人狩りを進める中、家族を皆殺しにされ、1人生き延びた少女ショザンナは、ユダヤ人であることを隠し、復讐の機会を狙う。一方、アルド(ピット)らユダヤ系アメリカ人兵たちは、ナチに対抗する小隊「バスターズ」を結成し、イギリス人やドイツ人の反抗勢力と共にゲリラ作戦を開始。その頃、 若きドイツ人将校ゾラー(ブルール)がショザンナ(メレニー・ローレント)を見初めたことから、状況は一気に緊張感を持つことになる。

今年のカンヌ映画祭コンペ部門で、ランド役のドイツ人俳優クリストフ・ワルツが男優賞を受賞。ドイツ語、フランス語、イタリア語、英語など数カ国語を巧みに操るこの俳優は、タランティーノ曰く「言語の天才」。彼がオーディションに現れるまでは、この役を演じる俳優が見つからなければ、映画そのものを撮る気がなかったとか。

タランティーノが10年以上も温め続けた企画とのことで、彼らしい話術の妙があちこちに散りばめられ、重くなりがちなテーマは、ユーモアとウィットあふれる娯楽作品に。アメリカ人、ドイツ人、フランス人、イギリス人といった、国際的なアンサンブルキャストも見どころ。

言うなれば、タランティーノ版「マカロニ・ウエスタンのスパイスを加えた『七人の侍』」といった異色作。



(2009年7月16日号掲載)