ライトハウス
Magazine Information

ライトハウスの特集

アメリカでの教育・進学、ビザ・法律、市民権・永住権、観光・レジャー、求人・仕事、グルメ・レストランなど、現地情報誌「ライトハウス」の過去の特集をご紹介。

『就職・転職成功術』(2)

Lighthouse編集部

 日頃から多くの就職・転職希望者と企業の仲介を行っている人材のプロたち。その鋭い目から見た、企業から求められる人物像、そして最新の雇用状況と就職・転職戦線を乗り切るためのノウハウなどを伝授してもらった。
(2006年3月16日号掲載)


一般職では転居も辞さないフレキシビリティーも必要

「雇用主が目を通すレジュメは100枚は
あると想定して」(ワインバーグさん)

Los Angeles Office
700 S. Flower St. Suite 2460
Los Angeles
☎ 213-623-7475
www.terukoweinberg.com
www.twinc.com

テルコ・ワインバーグさん【テルコ・ワインバーグ・インク 代表】

 求人は増えていますが、全体的に英語力の強い人を希望する企業が多く、特に営業ではネイティブかそれに近い英語力が要求されます。営業でもコンピューターは、パワーポイントでプレゼンテーションができる程度のスキルを身につけておいた方が良いでしょう。

 日本では特殊な分野で留学生を採用する企業が増えており、例えばエンジニアリングで、シビルエンジニアなど、またエレクトロニクスやIT関連、メカニカルなども留学生を多く採用するようになっています。

 一般職でアメリカでの就職を希望する場合は、引っ越しをしてもいいというフレキシビリティーが必要です。南カリフォルニアは日本人が多いため、日本語能力よりも英語力がネイティブか、それに近い人材を求める企業が多く、反対に中西部の方が日本語を話せる人を求めていると言えるでしょう。また会計部門やマネージメント、ヒューマンリソースなどのプロフェッショナルの求人も増えています。

 レジュメは「Objective」の欄も、その会社に見合った内容をきちんと考えて書くべきです。些細なことでも、雇用主は1行1行読んでいます。細かいところまで注意を払ってチェックしないと、間違いがあれば「ケアレス」と見なされます。また、何ページにもわたって書けば良いというものではありません。肝心なことを簡潔にまとめて、読みやすいレジュメを書くことが必要です。スキルも忘れずに記入しましょう。

 雇用主は、あなたの他にもレジュメを100枚は目を通していると想定して書くことをおすすめします。こういった基本的なことが、実は1番大切なことでもあるのです。

【ここがポイント】
●日本人だからこそ、英語力が問われる
●営業職でも、パワーポイントは使いこなしたい
●引っ越しを厭わない、フレキシビリティー
●レジュメは簡潔に要点をまとめて、読みやすく
●人事担当者は、あなたの他にもレジュメを100通は目を通すと想定する


技術者も技術力プラスヒューマンスキルが必要

「技術者でもビジネスマインドが
要求されます」(高津さん)

1991 W. 190th St. Suite 203, Torrance
☎ 310-538-3900
www.twiit.com

高津 眞さん【TWI Info Tech コンサルタント】

 昨秋頃から求人は増えています。日本では少子化による労働力の減少と団塊の世代が退職を迎えたことが重なって、求人熱が高まり、優秀な人材を今のうちに確保しておこうという運が高く、一種の求人ブームになっていると言えるでしょう。

 日本の求人熱の影響で、アメリカでも日系企業は、本社の「積極的に採用を」という方針が強くなり、現地採用の動きが高まっているのが現状です。

 技術職で特に求人の多いのは日系の自動車関連で、シカゴ・ミシガン・オハイオ・テネー・ケンタッキーを中心とした中西部の製造および部品メーカーでは、プロダクションエンジニアやセールスエンジニアなどの技術者が足りない状態です。日本人には西海岸が人気ですが、技術を身につけたいという人は、場所よりもキャリアアップを最優先に考えてはどうでしょう。ロサンゼルス周辺の産業は、物流・販売が中心で製造工場は少ないのが特徴です。インターネット関連も盛んで、ネットワークの構築やビジネスアプリケーションなども職種は豊富です。ただカリフォルニアでもサンディエゴの国境近くになると、工場のエンジニアや生産管理のマネージャー職が多くなります。

 最近では技術者もお客さんときちんと対応できて、ビジネスマインドを持った人が求められています。今は自分が開発したモノを一方的に売る時代ではなく、お客さんのニーズを自分の技術力によってどう解決し、儲けてもらうか、ということを考えられる技術者が求められています。

【ここがポイント】
●日本の求人熱の影響で、アメリカでも日系企業は現地採用の動き
●技術職で求人の多いのは、日系の自動車関連
●勤務地よりもキャリアアップを最優先に
● 技術者も顧客に対応でき、ビジネスマインドを持った人が求められる


エントリーレベルではパーソナリティー重視

「明るくきちんとした態度が
アグレッシブということ」(捧さん)

South Bay Office
1515 W. 190th St. Suite 506, Gardena
☎ 310-352-3335
www.usalphanet.com

捧 みよこさん【アルファネット・コンサルティンググループ 代表】

 求人は、特にエントリーレベルで増えていますので、新卒の人にとっては良い傾向と言えるでしょう。ただエントリーレベルの場合、ポジションは多くありますが、その分競争相手も多いということを知っておきましょう。

 エントリーレベルを募集する企業は、どこもトレーニングは必要なものだと考えているので、何ができるかどうかよりもパーソナリティーを重視する傾向があります。会社からすれば、頑固そうで「教えられるかな?」と不安を覚えるような人よりは、素直で協調性のありそうな明るい人を採用したいものです。積極的に「この会社で働きたい!」というやる気を見せることも重要です。

 エントリーレベルの人は、経験をどんどん積んでいかなくてはならないので、どんな仕事も勉強になると思ってトライしましょう。また、留学生でも、お辞儀や挨拶などの基本的な礼儀作法は、最低限身につけておくべき事柄です。

 アメリカではアグレッシブな態度が必要だと言われますが、明るくきちんとした態度で応じるのがアグレッシブということです。積極的に売り込めばいいと、必要以上に事実を誇大することではありません。そこを勘違いしていると、アメリカ企業からも日系企業からも受け入れられないことになります。

 転職の人はなぜ転職したいのか、どういうポジションにつきたいのかをはっきりさせた方が良いでしょう。タイミングさえ合えば、競争相手はエントリーレベルほどいないので、コンサルタントと相談しながら時間をかけて探せば、良い就職先が見つかると思います。

【ここがポイント】
●エントリーレベルのポジションは多いが、その分競争相手も多い
●エントリーレベルでは、何ができるかよりもパーソナリティーを重視
●素直で協調性のありそうな明るい人が求められる
●「この会社で働きたい!」というやる気を見せることも重要
●基本的な礼儀作法は必須
● 転職の人は「なぜ転職したい」「どういうポジションにつきたいか」をはっきりさせる


「アメリカがダメなら日本」という甘い考えは捨てる

「雇用のミスマッチ現象
も問題化しています」(菊池さん)

Los Angeles Office
400 Continental Blvd. Suite 600, El Segundo
☎ 310-643-4439
www.iiicareer.com

菊池正博さん【インテレッセ・インターナショナルインク・バイスプレジデント】

 昨年の春頃から、積極的に社員を雇用しようとする企業が増えています。一般的に見ると、労働市場は売り手市場になってきていますが、企業サイドからの求職者に対する要望は依然高く、即戦力が期待できる人、何事に対してもプラスの考え方を持つチャレンジ精神旺盛な人材が求められています。つまり景気の善し悪しに関わらず、企業から求められる人材は常に同じであることがわかります。

 インタビュー時に、どれだけ相手企業の人事担当者に、良い印象を持ってもらえるかが採用のカギです。ポジションによっては履歴書で、自分の強みを強調することも大切です。

 全米規模で金融・運輸・製造・食品、その他どの業界も雇用に対しては前向きですが、日本人が多くいる大都市地域よりは、中西部などのあまり日本人のいない地域の方が給与などの勤務条件が良く、物価も比較的安いことから生活しやすい傾向にあります。

 日本では来年に団塊世代の社員が大量退職することから、各企業はできるだけ早めに能力のある社員を確保しようと動いています。しかし、企業の求める人材の能力と、求職者の持つ能力にはかなりの差があり、雇用のミスマッチ現象が問題化しています。「アメリカでの就職がだめなら、日本がある」という考えは捨てないと、日本の就職活動でも厳しい現実を経験するでしょう。

 自分が人事採用担当者になったつもりで、どんな人材であれば採用したいか考えながら、事前にインタビューの練習をすると効果的かもしれません。あなたが採用担当者だったら自分を採用するかどうかを、厳しい目でチェックしてみましょう。

【ここがポイント】
●景気の善し悪しに関わらず、企業から求められる人材は常に同じ
●人事担当者に、良い印象を持ってもらえるかが採用のカギ
●ポジションによっては履歴書で、自分の強みを強調
● 企業の求める人材の能力と、求職者の持つ能力にはかなりの差(雇用のミスマッチ現象)
●自分が人事採用担当者になったつもりで、事前にインタビューの練習


つづきを読む