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ライトハウスの特集

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ロサンゼルス・ドジャース 斎藤隆投手

Lighthouse編集部

36 歳でデビューした遅咲きの日本人メジャーリーガー・斎藤隆投手。横浜ベイスターズ退団後、ドジャースとマイナー契約を結んでいた斎藤投手は、開幕直後の4月7日にドジャースへ昇格。デビュー以来セットアッパーとして貴重な働きをし、5月15 日には初セーブも記録した。
6月22 日に行われる「ジャパニーズアメリカン・コミュニティーナイト」を前に、斎藤投手に話を聞いた。


斎藤さんは今回が2度目のメジャーリーグ挑戦だった訳ですが、その経緯について話していただけますか。

(斎藤投手・以下:斎)横浜ベイスターズ時代の2002年にフリーエージェントになった後、昨年までの3年間、少し思うように体が動かなかったり、ケガをしてしまったりとか、いろんなことがありました。現実に野球ができなくなることが、こうやって時間と共に来るんだな、ということを、少しずつ感じるようになってきました。それで、今が僕にとってはラストチャンスなのかなと思い始めたんです。どこか僕にチャンスをくれる球団はないだろうか、もしもあるならば、ぜひアメリカでやりたいということで、僕はアメリカに、挑戦するために来たんです。
ちょうどフロリダのスプリングキャンプ・オープン戦で汗を流している時に、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本が優勝しました。出場したすべての選手が、日本の野球のレベルの高さを実証してくれたことが、本当にうれしかったです。今回はそれを世界が認めた大会になったと思うんですけど、僕も与えられたチャンスを活かして、日本の野球のレベルを本場アメリカの皆さんに示したいですね。


時折、野球少年のような表情になる斎藤投手

開幕の時点ではメジャーに登録されず、残念ながらマイナーでのスタートになりましたね

斎:とにかく、何があっても1年間はアメリカにいて、たった1度でもメジャーのマウンドを踏むことを夢見て、とにかくひたむきに一所懸命頑張ろうという思いでここまで来たので、ショックではなかったです。
でもそれとは裏腹に、もしかしたら、このままドジャースに入りきれずに、マイナー選手のまま日本に帰る時が来るかもしれないな、という覚悟も、少し心の中にしましたね。

ところが開幕早々の4 月7 日に、ドジャースへ昇格。

斎:エリック・ガニエ(04年にサイ・ヤング賞を受賞したドジャースのリリーフエース)の代わりに昇格したので、プレッシャーを感じているかってよく言われるんですが、そういうプレッシャーはまったくないですね。彼やヤンツィー・ブラゾバン(故障で出場登録を抹消された若手リリーフ投手)の穴埋めを僕1人でなんていうのは、とうてい無理なことです。だから逆に、冷静に僕がやらなきゃいけないことを考えたんです。僕ができることっていうのは、僕が持っているものを、マウンドで出すことにつきます。それは、体の大きな選手に立ち向かっていくために、とにかく丁寧にボール集めるということだけだったんです。
セットアッパーという意識も特にないんですよ。ただ、特に8回、9回に投げるのは、とても難しい任務だと僕は思っています。イニング、点差、それからアウトカウントを冷静に計算します。僕が投げる場面は、もちろん重要なところだとわかっていますが、気負いのようなものを感じてマウンドに上がってもダメだと思います。良い結果が出るんなら、もちろんそういうものを感じていきますけど、決してそうではないと思うんです。何よりも僕はチャレンジするために、楽しむためにアメリカに来たので、その思いが皆さんに伝わればいいなと思っています。


10 歳以上も若いアンドレ・イーシア外野手( 左)、
フランケリス・オソーリア投手( 右) に囲まれて

横浜時代は、WBCで活躍した谷繁元信選手とバッテリーを組んでいました。メジャーでは、捕手が交代することも多いですが、キャッチャーとの相性はどうですか。

斎:特に心配ないですね。ディオーナー・ナバーロは若いですが、ベテランのサンディー・アロマー同様、ものすごくリードもしっかりしています。僕の場合、キャッチャーは誰と組んでも違和感はないですね。サインの交換も特に問題はないですが、ただ僕、ちょっと目が悪いんですよ。それで逆に僕の方にミスがあって、それさえなければ大丈夫なんですが。

ドジャースにもずいぶん溶け込んだと思うのですが、特に親しくしている選手は誰ですか。
斎:ピッチャー同士は特に仲がいいですけど、特に親しくしているのは、同じリリーフピッチャーのティム・ハムラック。遠征中もずっと同じ部屋なんですよ。ご飯でも行こうか、などと言っているうちに仲良くなりました。あとは、ブラッド・ペニーがよく僕をからかいに来ますね。ちなみに彼は僕より10歳くらい年下なんですけどね( 笑)。


9人目の打者としてバッティング練習
にも力が入る

ロサンゼルスでの生活はいかがですか。

斎:ロサンゼルスの街は、僕は好きですね。ダウンタウンもそうだし、少し離れた僕の住んでいるあたりもいいし、どこへ行っても嫌な感じはしないですね。ただちょっとこう、ガスがかっているというか、時々もやっとした感じがしますね。あれが少し残念ですけど。ドジャースタジアムもとても気に入っています。ここでは走っていてもあまり疲れないですね。
オフの日は、今は家具をそろえるなど、買い物に忙しいですね。家族は来てないんです。だから食事が大変です。ナイターが終わって夜遅くなってしまうと、場所がだいたい決まってしまうので。いいお店があったら紹介してください(笑

「ジャパニーズアメリカン・コミュニティーナイト」に向けて、南カリフォルニアの日本人のファンに何かメッセージをお願いします。

斎:皆さんの期待に応えるというのはマウンド上で、いいピッチングをして、1日でも長くドジャースのユニフォームを着て、ずっと皆さんに応援していただくことだと思います。 僕はここでは、生活の面でも野球の面でも、まだまだルーキーなので、ジャパニーズアメリカン・コミュニティーナイトで投げることになっても、とにかく一所懸命頑張りますので、どうぞ応援してください。


マウンドでの闘志を感じさせない、物腰の柔らかな語り口調が印象的な斎藤投手。日本人らしく感情を表に出さず、淡々と自分の役割をこなしているマウンドでの姿とダブって見えた。
シアトル・マリナーズを迎えて行われる「ジャパニーズアメリカン・コミュニティーナイト」。日本でもリーグが異なり、公式戦では斎藤投手と対戦がなかったイチロー、城島健司両選手との対戦はあるのか。野球ファンならずとも、楽しみな一戦だ。


Japanese American Community Night 開催決定
ドジャースvs マリナーズを観に行こう!
今年の対戦相手はシアトル・マリナーズ。ご存知の日本人コンビ、イチロー外野手と城島健司捕手がドジャースタジアム初見参。迎え撃つドジャースには斎藤隆投手。Japanese American Community Night にふさわしいカードだ。普段はリーグが違う両チーム。滅多に見られないこの顔合わせをお見逃しなく。
〔日時〕6/22(THU)・7:10pm
〔場所〕Dodger Stadium
1000 Elysian Park Ave.Los Angeles
www.dodgers.com/asianamerican

※試合開始前にスペシャルイベントがあります。