ライトハウス
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ライトハウスの特集

アメリカでの教育・進学、ビザ・法律、市民権・永住権、観光・レジャー、求人・仕事、グルメ・レストランなど、現地情報誌「ライトハウス」の過去の特集をご紹介。

超人気レストランの舞台裏(2)

Lighthouse編集部

「アメリカ料理を変えた料理人」「アカデミー賞公式シェフ」との異名を持つウルフギャング・パックさん。彼がアメリカ料理に与えた影響は計り知れない。世界のさまざまな料理のテイストを取り入れた今までにない創造的なスタイルは、常に進化し続けており、とどまる所を知らない。


「Spago」「Chinois on Main」「CUT」オーナー
ウルフギャング・パックさん
Mr. Wolfgang Puck


ウルフギャング・パック■1949年、オーストリア生まれ。
フランスの三ツ星レストランでメインシェフとして経験を積
んだ後、73年に24歳で渡米。インディアナポリスを経て、
75年にLAへ移住。82年にウエストハリウッドに
「Ma Maison Spago」をオープン、一躍アメリカを代表する
スターシェフとなった。その後、サンタモニカの
「Chinois on Main」「Spago Beverly Hills」など、全米にファ
インダイニング12店、カジュアルダイニング51店を展開する

いつでも何か違うことをしてみたいし、
新しく画期的な風を吹かせたい。


新しい流行が進化を生む
レストランはファッション

 「私にとって、レストランはファッションのようなもの。常に進化する一方で、古いものは新しい流行となって生まれ変わるのです」。
 そのダイナミックな性格と優れた料理感覚で米国レストラン界を大きく変えたカリスマシェフ&オーナー、ウルフギャング・パックさんはそう語る。フランス料理にアジア料理やカリフォルニア料理のテイストを取り入れた、今までにない創造的なスタイルは、「Spago」や「Chinois on Main」などのファインダイニングに、「Wolfgang Puck Cafes」や「Wolfgang Puck Express」などのカジュアルダイニングを次々と生み、常に進化し続けている。そんなパックさんの料理哲学とは、「最高の食材を買い、それを台無しにしないために、訓練を積むこと」。


ビバリーヒルズは
アメリカで最高の都市


 今年、ビバリー・ウィルシャー・ホテル内に新感覚のステーキハウス「CUT」をオープンしたパックさん。「Spago」に続き、ビバリーヒルズに焦点を当てた理由について、こう語る。
 「ビバリーヒルズはアメリカで最高の都市。地元住人や旅行客にとって、もっと素晴らしい場所にしたいと思いました。モダンなステーキハウスは、この地で『Spago』と共存するレストランとして、完璧なチョイスだったでしょう」。それにしても、なぜ、今ステーキハウスなのか? 「私たちは、いつでも何か違う、何か新しいことをしてみたいと思っています。アメリカのステーキハウスはどれも同じ。新しく画期的な風を吹かせたかったのです」。
 「『CUT』の立地をビバリー・ウィルシャー・ホテルにした理由の1つは、『Spago』から近いということ。毎晩、2つのレストランを行ったり来たりできますからね」。ということは、「Spago」か「CUT」に足を運べば、50/50の確率でカリスマシェフの手から生み出される逸品にめぐり合えるのかもしれない。


エレガントなスパゴ店内

諸外国と肩を並べた
新アメリカ料理の先駆者

 サンタモニカの「Chinois on Main」では、コリアタウンやチャイナタウン、タイタウンなどから仕入れた食材とスパイスを使った多国籍料理を展開。ラスベガスでは、シーザーズ・パレス内に「Spago Las Vegas」と「Chinois Las Vegas」をオープンした後、ベネチアン、マンダレイ・ベイ、MGMの各ホテル内に次々とレストランをオープンし、ラスベガスのダイニングシーンをガラリと変えた。パックさんのレストランがアメリカ料理に与えた影響は計り知れない。
 「アメリカは、この30年間で、最高の料理とワイン、それを調理する厨房の才能の両面で、諸外国と肩を並べるほどになりました。『Spago』と『Chinois』は、アメリカ料理を新しい方向に進化させた先駆者と言えるかもしれません。『Chinois』はフュージョン、『Spago』は遊び心のあるファインダイニングとして」。
 今後、アメリカのファインダイニングはどのような道を辿るのだろうか? 「最近は、客層の多くが圧倒的に若年齢化してきていると思います。これからは、刺激的な環境で心躍る料理を楽しみたい若者たちが、レストランに通うようになるでしょう」。


故郷オーストリアの伝統料理、ウィンナー・
シュニッツェルは、パックさんが幼い頃から
親しんだというディッシュ。「オーストリア
産白ワインがよく合いますよ」(パックさん)

 カリフォルニアのファインダイニングには、必ずといっていいほどラインナップされている中華風チキンサラダ。これを定着させたのも、パックさんのパフォーマンスによるもの。
 「これは、私が『Chinois』をオープンして以来、人気メニューの王座に君臨しているディッシュです。ランチには主食として、ディナーには前菜として完璧。私のお気に入りはドレッシングですが、これさえマスターしておけば、どんなアジア料理にも合わせることができますよ。また、このサラダには日本酒がぴったり。おちょこに入れた冷酒や熱燗といただけば、最高の体験ができますよね」とパックさん。
 レシピに対するコメントにも、飾らず朗らかな人柄がにじみ出る。彼のウェブサイトには、細かいレシピが掲載されている。大切なレシピも惜しみなく大放出してしまう懐の深さは、美味しい料理を皆でシェアしたいとの想いと自信の表れなのだろう。


スパゴ/SPAGO
ウルフギャング・パック・ファインダイニング・グループの代表店。色鮮やかなガラス越しに見える厨房から繰り出されるキュイジーヌと、芸術的に装飾された店内や美しい庭のパティオで味わうサービスは、世界中のセレブを虜にする。
176 N. Canon Dr., Beverly Hills
☎310-385-0880
www.wolfgangpuck.com
Lunch Mon-Fri 11:30am-2:15pm
    Sat 12:00pm-2:30pm
Dinner Sun-Thu 5:30pm-10:30pm
    Fri&Sat 5:30pm-11:00pm
Open 7 Days


パックさん直伝
おうちdeシェフ飯デラックス