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アメリカでの教育・進学、ビザ・法律、市民権・永住権、観光・レジャー、求人・仕事、グルメ・レストランなど、現地情報誌「ライトハウス」の過去の特集をご紹介。

永住権・市民権の基礎知識と最新事情

Lighthouse編集部

最後に、永住権と市民権取得の基礎知識と手続きに関する現状を解説する。


永住権[ Green Card ]

 移民ビザというカテゴリーに属し、グリーンカードとも呼ばれる永住権の取得には、アメリカ市民や永住権保持者との結婚など、家族をスポンサーにした方法と、雇用を通して雇用主をスポンサーとする方法の2つがある。それぞれに優先順位や年間発給数が定められており、それに応じて取得までにかかる待ち時間が異なってくる。

 雇用を通じての永住権取得の場合、EB-3については、パート1で解説した通り。また、EB-1、EB-2の場合、永住権取得には約1年かかっている。家族がスポンサーとなった場合、特にアメリカ市民との結婚による取得は、「アメリカ国内の場合は、期間は9カ月くらいです。書類の準備は、まず共同名義の銀行口座、車の保険、健康保険、それぞれの書類が必要となります」(瀧弁護士)。また、日本で申請する場合の方が、2、3カ月早い。ただし、日本の大使館に夫婦揃って出向かなければならず、申請者は永住権が下りるまで日本にとどまる必要があり、夫婦が別々に暮らすことになる。米国市民の子供に永住権をサポートしてもらうには、その子供が21歳以上になったら申請できる。

 また、永住権目的の偽装結婚を取り締まる目的で、結婚して2年間は、条件付き永住権(Conditional Green Card)として、2年間の有効期限が付いている。2年後にまた書類を提出し、10年間有効の永住権をもらうことになる。「切れる90日前に条件解除の手続きをしなければなりません(I-751の申請)」(瀧弁護士)。

 永住権保持者が1年以上、アメリカを離れる場合は再入国の申請が必要。これはWhite Passportとも呼ばれ、I-131というフォームを使って申請する。グリーンカードを紛失した場合は、I-90というフォームを申請する。どちらもネット上での手続きが可能。


市民権[ Citizenship ]

 市民権の申請資格は、18歳以上で、通常5年間アメリカに永住権保持者として合法的に滞在している者、アメリカ市民との結婚を通じて永住権を取得し、3年以上アメリカに滞在、現在もそのアメリカ人と結婚している者、あるいは、アメリカ市民の子供で永住権を持っており、アメリカに滞在している者、または認められたアメリカの軍役に服した経験のある者などである。「グリーンカードを取得してから4年9カ月、あるいは配偶者が市民の場合、2年9カ月で申請できます」(瀧弁護士)。該当する人は、弁護士に相談してみては。

 申請書類N-400を移民局に提出し、移民局からの通知で指紋採取を行い、書類提出から数カ月後にインタビューと筆記テストを受ける。インタビューでは、自分のビザ関連の資料について質問され、筆記テストでは英語の読み、書き、会話能力が試される。また、アメリカの歴史、政治に関する基礎知識を試すテストも行われる。このテストは08年に改正される予定だ。「用意された100問の問題の中から10問コンピューターが選んだ問題が出題され、6問正解すれば良いわけです。それほど難しくはないでしょう」(レビン弁護士)。合否の結果はその場で知らされ、合格者は宣誓式の通知を郵送で受け取り、指定された日に指定会場に出席する。そして、帰化証明書が発行されて、アメリカ市民となる。

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 ビザ取得のために申請者が費やす経済的、労力的な負担は増加の一方だ。レビン弁護士は、インターネットを活用し、移民法について調べることを提案している。米国での就職を考えている人は、前述の米国労働局のサイトなど、知っておくと便利だろう。弁護士に頼りっぱなしではなく、正しい知識と賢い選択をしながら生き抜く力が、アメリカ生活には必要なのだ。


◎この記事は2007年1月14日現在の情報です。掲載内容は、変更・改正される可能性があります。最新の情報は、専門の移民法弁護士にお問い合わせください。


■取材協力[本文紹介順]
Yoshiyuki Taki(瀧 恵之)
Rizio & Nelson Attoney at Law
1801 H. Parkcourt Pl., Santa Ana
☎714-953-9494

Kevin Levine
Law Office of Kevin Levine
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Stephen Ure
The Law Offices of Stephen Ure
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☎714-368-1656
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(2007年2月1日号掲載)