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ハイブリッドカー最新カタログ

Lighthouse編集部

「水より安いガソリン」を背景に、大型SUVやミニバンがもてはやされたのも、今は昔。世界的な原油価格の高騰に、昨年のハリケーン・カトリーナによる石油精製施設の被害が追い打ちをかけ、ようやくアメリカ社会にも「省エネ」の意識が高まってきた。ここ南カリフォルニアでは、自動車は日常生活に欠かせない必需品。燃費が抜群で、大気汚染も軽減できる、ハイブリッドカーに関心が集まるのは当然。今回は、各メーカーから発売中もしくは発売予定の、注目ハイブリッドカーを紹介しよう。

(2006年2月1日号掲載)


ハイブリッドカーの特典

1人でもカープール使用可05年夏より許可開始
 ハイブリッドカーの人気に拍車をかけたのが、カリフォルニア州DMVにより2005年8月に発表された、1人でのカープールレーン(HOV: High Occupancy Vehicle lanes)の走行許可だろう。従来、カープールレーンは交通渋滞緩和を目的にドライバーの相乗りを奨励するため、運転手以外に1人以上が同乗していれば、1番左側のカープール専用車線を使用できることになっていた。
 昨年8月10日にブッシュ大統領が署名した新しい州法「H.R.3」は、DMVが定めた条件を満たすハイブリッドカーなら、運転手1人だけでもこのカープールレーンを使用してもよいというもの。かねてよりシュワルツェネッガー州知事が、大気汚染の緩和策の一環として取り組んできたプログラムが、ようやく実現したものだ。
 DMVの定める条件とは、ハイブリッドカーの中でも1ガロンあたり45マイル以上の高燃費であることで、06年1月現在、この条件を満たしているのは、トヨタ・プリウス、ホンダ・インサイト、そしてホンダ・シビック・ハイブリッドの3車種のみ。
 この特権を得るには、DMVより「Application for Clean Air Vehicle Sticker」の用紙を入手し、8ドル分のチェックと一緒に郵送して申し込む。この用紙は、DMVのウェブサイトからもダウンロードできる(www.dmv.ca.gov/forms/reg/reg1000.htm)。数週間後には、「ACCESS OK」と書かれた金色のステッカー4枚が説明書と共に送られてくるので、それを車の前後、後部左右の所定の位置に貼る。これで晴れて、1人でもカープールレーンを走れるようになるというわけだ。
 05年8月20日付けのサンフランシスコ・クロニクル紙によると、施行の発表より10日経った時点で、申し込みが1日あたり1千通以上と殺到しており、すでに1万2千枚のステッカーを発行したそうだ。DMVではカリフォルニア州のハイブリッドカーは、約6万5670台と見積っており、このステッカーを7万5千枚まで発行するとしている。また、カープールレーンが混み合うことを懸念して、DMVでは状況を見ながら5万枚発行の時点で、一時的に停止するそうだ。
 なお、ハイブリッドカーのカープールレーン使用許可は、州法が変わらない限り08年1月1日までの期間となっている。


上/大きめの2枚を後部左右に、
  小さめの2枚を前後に貼る
右/「ACCESS OK」と書かれた
  金色のステッカー

COLUMN
渋滞のストレスなく通勤
1時間セーブできる日も

(トーランス 匿名希望さん)
◯以前よりハイブリッドカーには興味があったのですが、最近のガソリン代高騰に加え、カープール使用許可が発表されたことがきっかけとなり、昨年8月にトヨタ・プリウスを購入しました。トーランスからダウンタウンに通勤しているのですが、カープールを使い始めてから、オフィスには15〜20分早く着けるようになりました。日中の移動も多いので、特に夕方、オフィスに向かう時は助かりますね。日によっては合計1時間セーブできることもあります。なにより渋滞によるストレスが解消されたのが1番うれしいですね。通勤ラッシュを横目で見ながらスイスイ走れるのは、非常に快適。非常に良い買い物をしたと実感しています。


06年に購入すれば最高
3400ドルのクレジット

 最近ではレクサスを筆頭に、大型SUVにもハイブリッドエンジンが導入され始めた。だが、元々燃費が悪いため、残念ながらカープールレーンを1人で使用できるのは、現在のところ、前述の3車種のみ。しかし、これだけでハイブリッドカーの購入を見送ったり、前述の3車種に絞るのは早計。燃費やカープールの単独使用以外にも、大きな特典がハイブリッドカーにはあるのだ。

 昨年8月に成立し、今年の1月1日から施行されたエネルギー法案では、06年1月1日以降にIRS(内国歳入庁)に認可されたハイブリッドカーを新車で購入した個人・企業に、「Alternative Motor Vehicle Credit」として、約ドルから3400ドル程度のタックスクレジットを与えるとしている。

 これまでにもハイブリッドカー購入に対して、「税控除(Tax Deduction)」の恩恵があったが、今回の法案は、税の控除ではなく、クレジットである点が大きい。年間3万ドルの収入がある人の税率が33%として、同額の税控除とクレジットを比較してみよう。

 2千ドルの税控除では、年収の3万ドルから2千ドルを引いた2万8千ドルに33%課税され、約9333ドル納税することになる。これに対し、2千ドルのクレジットでは、3万ドルの33%、約1万ドルの税額から2千ドルを引いた、8千ドルが納税額となる。つまり、控除よりクレジットの方が、一般的に税額を少なくできるということだ。

 このクレジットが適用されるためには、
。横娃娃暁に対象となるハイブリッドカーを購入する
購入したハイブリッドカーは新車であること
9愼は、本人の使用が目的であって、売却目的でないこと
という条件がある。

 ここで注意したいのは、たとえ06年型のハイブリッドカーといえども、05年中に購入し、使用を開始した場合は、このクレジットの対象とならないことだ。ただし、05年中に注文しても、実際に納車され、使用を開始したのが06年であれば対象となる。なお、リースについては、対象となるかまだ明確になっていない。また、06年に購入し、すぐに売却してしまった場合に、ペナルティーなどがあるかも定かになっていない。

 さらに気がかりなのは、このクレジットが2010年までの時限的処置であることだ。また、各メーカーにつき、対象となるハイブリッドカーの販売台数が6万台に達した時点で、クレジットの額が徐々に減っていくとのこと。専門家は、人気車・プリウスなどを販売するトヨタなどは、今年半ばまでにこの6万台に達してしまうのではないかと予想している。つまり、人気のハイブリッドカーを販売するメーカーのクルマほど、早めに購入しないとクレジットの恩恵にフルに与れないということだ。
 今回のこのタックスクレジットについては、まだまだ不明確かつ未定の部分が多々あり、税務の専門家の間でも論議を呼んでいる。購入前に、専門家やディーラーにかならず相談してみてほしい。

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*この表は、ACEEEが2005年8月時点で利用できるデータを元に算出した予想額です。実際のクレジット額とは異なる場合があります。詳細は税務の専門家におたずねください

ACEEE(American Council for an Energy-Efficient Economy)による
タックスクレジット予想額(一部抜粋)◎2005年8月現在