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ちょっとの注意で身を守る年末年始の防犯対策(1)

Lighthouse編集部

楽しいイベントやショッピングが続くこの時期は、何事もなく愉快に過ごしたいもの。とは言え、ホリデーシーズンから年末年始に犯罪が増えるのは、日本もアメリカも同じこと。一見対策が難しく思える犯罪でも、実はちょっとした注意で防ぐことができるのだ。今回は、その対策を紹介しよう。


防犯アピールが重要

空き巣は英語で「Burglary」。家やアパート、部屋、オフィスビルなどに、物品を盗む目的で無断侵入する犯罪のことで、重罪(Felony)として扱われる。

空き巣の侵入を防ぐ方法はいくつかあるが、どれも100%防げるというわけではない。いくつかの方法を組み合わせ、被害に遭わない可能性を高めるしかないのだ。

彼らが狙うのは、金持ちの家ではなく「侵入しやすい家」。だから、庭に犬を飼ったり、セキュリティーシステムのサインを表示するなどすれば、侵入される可能性は一気に下がる。つまり、「うちは空き巣対策が万全」と、常日頃からアピールしておくことが大切なのだ。


空き巣を防ぐ有効法

デットボルトタイプの鍵の設置は、
安全上とても重要

空き巣は、長期間の留守宅だけを狙うわけではない。住人が近所の人と立ち話している間でさえ狙われることがある。だから、少しでも家を空ける時は、施錠することが防犯の大前提。

鍵は、鉄の棒がドア枠の穴に入り込むデッドボルト式のものをおすすめする。アパートなどでよく見る、ドアノブの回転にロックをかけるものだけでは安全性は低い。だから、これら2つの鍵を両方取り付けることが理想的だ。空き巣は、ドアを外から触っただけで鍵の種類を判別する。デッドボルト式の鍵は破りにくいため、空き巣の抑止力にもなる。
鍵を“秘密の場所”に隠して、家族で使い合うケースがある。玄関のマット下や植木の鉢の下などに隠すパターンが多いが、これは御法度。空き巣は、必ずそういう場所をチェックするからだ。

また一軒家などでは、裏庭に通じる裏口にスライド式の窓が設置されている場合が多いが、このタイプのものはとても外しやすいことから、空き巣が好んで侵入する場となる。だから、窓枠の上下を留め金で固定したり、窓枠に穴をあけピンなどを刺すことでスライド幅を小さくするなどして、セキュリティー性を高める。

さて、空き巣はまず、侵入しやすい家を外から物色する。その時に、家の中が良く見える状態だと、家の構造や住人の家族構成、年齢層などを把握しやすい。もしシニアだけの家だとわかると、後日その家が標的になる可能性が高まる。家の中が容易に見えないように気を付けることも大切なのだ。
また、家の周りには、長いハシゴや台などを置かないようにすること。それらは、空き巣の侵入を手助けする道具となるからだ。実際、家の脇に放置してあるハシゴを使って、2階の子供部屋から侵入した犯行例も多い。もしそこに子供がいたと考えただけで、背筋が凍る。

空き巣はどこにでも潜んでいると思った方がいい。隣家との境界として使われる樹木や垣根などは、空き巣の絶好の隠れ場。樹木や垣根の手入れは定期的に行い、その内部がきちんと見えるように手入れを怠ってはならない。


長期間外出時の注意

長期間家を留守にする時は新聞社や郵便局などに、郵送物の配達ストップを依頼すること。たまった郵送物は、その家が長期留守中であることを公言しているようなもの。幸い最近では、各社インターネットで簡単に依頼できる。

また、「特別パトロール依頼書」を提出することも有効な対策の1つ。この依頼書は、大体どこの警察署にも用意されており(警察署によるので、事前に確認が必要)、用紙に必要事項を書き込んで申請しておけば、留守期間中に特別パトロールをしてくれる。パトロールの優先順位は低いものの、すべてのパトロール車に依頼の情報が流されるので、大きな事件が発生していない限り、常に警察官は気にかけ、重点的にパトロールしてくれるのだ。

また、車はガレージに入れず、ドライブウェイに駐車する。2台所有している場合も、1台はガレージ、1台はドライブウェイと分けた方が良い。ドライブウェイに駐車することで家には誰かがいるというサインとなり、犯行の心理的抑止力となるのだ。

日頃から親しくしている隣人に家の監視を頼むのも得策。もちろん「互いに信用し合っている」ことが大前提で、日頃あまり話したこともないのに頼むのは、逆に危ない。

ちなみに長期間の外出ではないが、夜遅くに帰宅する予定のある場合は、門灯、ラジオ、テレビなどにあらかじめタイマーをセットし、暗くなったら作動するようにしておく。家に誰かがいるように見せかけることも有効なのだ。

隣人見張りプログラム 市民の安全を守る警察だが、いつも自分の家を優先的にパトロールしてくれるわけではない。では、常に見張ってくれる人は誰か。自分も含めた周辺の隣人だ。そこに目を付けたのが、「Neighborhood Watch Program」。これは、ロサンゼルス郡内のコミュニティーでここ20年間ほど増え続けているプログラムで、コミュニティー、ストリート、ブロックなど、大小さまざまな単位で結成され、住人同士で不審人物の徘徊などに注意を払おうというもの。もし不審人物や事件を目撃したら、即警察に連絡する。そうすることで、犯罪の被害を減らすことができるのだ。

このプログラムは、数軒単位の小さなエリアでの結成も可能だ。だから、このプログラムをまだ導入していないエリアに住んでいるのなら、最初は自分が発起人になって向かいや両隣などに声をかけ、小さなサイズで始めれば良い。

結成方法は、まずプログラムの導入に前向きな数軒を確保する。確保したら最寄りの警察に行き、学校で麻薬撲滅の授業をしたり、コミュニティーの治安維持をコーディネートする「コミュニティー・ポリスオフィサー」と呼ばれる警察官を訪ねる。そして彼らから、どのようにプログラムを遂行すればいいのかの具体的運営法の指示を仰ぐ。プログラムが始まると、警察官はアドバイザーとして地域コミュニティーと密接に接触。プログラムの参加者らで行う防犯ミーティングなどにも積極的に出席し、周辺の防犯対策を具体的に伝授してくれる。

このプログラムに入っていれば、例えば長期バケーションに出たとしても、近所が留守を見張ってくれる。配達された新聞や郵便物を破棄してくれたり、留守宅前に車を停めてくれたりと、そのコミュニティーのニーズに合った方法で防犯体制を築くことができるのだ。
またこのプログラムは、自ら犯人を検挙するのが目的ではなく、犯罪を発見する「目」となり「耳」となることが目的であるため、子供や女性、高齢者でも参加できる。


貴重品にはIDマーク

色んな対策を講じたにもかかわらず空き巣に入られ、不幸にも盗難に遭う場合もある。その後の処理を少しでもスムーズにするために、貴重品には、あらかじめIDマークを作り、目立たない所に貼っておくことをおすすめする。IDマークとは、‐ι別勝↓▲皀妊襦↓7曽・色、げ然福焚礎諭法↓ス愼日時(時期)、購入場所を記載した小さなシールのこと。そして、写真を個別に撮影し、IDマークの内容と共にコンピューターなどに記録・保存しておく。

空き巣に遭った時、警察の取り調べで思い出せることはそんなに多くない。あやふやな記憶で盗難品を申告するより、手元の記録と写真を提出すれば、情報の正確性は高まり、盗難手続きもスムーズになる。また警察署によっては、質屋やフリーマーケットなどを重点的に巡回し、盗難品を探す警察官が常駐している。記録と写真をそのまま渡しておけば、彼らも見つけやすいというわけだ。もちろん、保険会社へのクレームにも役立つ。


空き巣と遭遇!

空き巣は誰もいない家を狙うが、時に住人と犯人が遭遇する場合もある。その場合の最も重要な注意点を2つ紹介しよう。

帰宅した時、家の中に誰かがいる気配がある場合、絶対に家には入らないこと。犯人と接触することで、彼らが凶器などを使って身体に危害を加える可能性が高まるからだ。その場を速やかに離れ、安全な場所から警察に通報する。「家の中に誰かいる」ということは、「現在進行形で重犯罪が遂行されている可能性がある」ということ。これは捜査の優先順位が非常に高い。
夜寝ている間に侵入された場合は、犯人に絶対に逆らってはいけない。この場合も何かしらの凶器を持っていると考えるのが妥当で、犯人の欲している物を速やかに把握して満足させ、一刻も早く犯人を退散させるように努める。間違っても、自分で捕まえようと殴り合いをしたりしないように。