アドミッション・インタビューの受け方

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アメリカの大学の入学審査は書類選考で行われますが、アドミッション・インタビュー(面接)を行う大学があります。面接を義務付けている大学はほとんどありませんが、希望者に対して面接を実施する大学は数多くあります。今回は、面接の受け方についてお話しします。

面接で合否は決まらない

入学審査で面接を取り入れている大学の多くは私立大学で、公立で面接を行う大学は限られています。面接は入学審査の一部ではありますが、面接での受け答えが合否に与える影響はほとんどありません。では、何のために面接を行うのでしょうか。大学が面接を行う目的は大別して2つあります。それは、学生の「関心度」を見極めることと、学生に「自分との相性」を見極めてもらうことです。
 
大学は、進学を強く希望する学生、すなわち関心度の高い学生をアドミッションで優遇することは以前も書きましたが、その関心度を測る手段の一つとして面接が利用されます。また、面接を通じて大学についての理解を深め、自分に合う学校かどうか学生に判断してもらうことも面接の重要な目的です。

さまざまな面接の受け方

面接は、大学のアドミッション担当者が行う場合と、大学の卒業生が行う場合があります。どちらの場合でも基本的に一対一で行われます。面接時間は、20分から30分程度が一般的です。
 
大学のアドミッション担当者との面接は、オンキャンパス、オフキャンパス、オンラインの3通りの方法があります。オンキャンパスの面接は、自ら大学に出向いて受けます。面接を受けるためだけにキャンパスを訪問する学生は少数ですが、大学見学のついでに面接を受けることは可能です。オフキャンパスの面接は、アドミッション担当者が自分の住んでいる地域を訪問する際に受けます。アドミッション担当者は学生獲得のため各地を訪問するので、もし近所に来ることがあればぜひ利用したい方法です。オンラインの面接は、スカイプなどの通話サービスを利用して受けます。自宅で面接が受けられるので、便利な方法です。
 
アドミッションの面接で最も一般的なのは、大学の卒業生が面接を行う方法です。大学から紹介された、近所に住んでいる卒業生に連絡をとり、コーヒーショップなどで待ち合わせて会話をします。卒業生との面接は、大学職員の視点ではなく卒業生の視点で話が聞けるという点で学生にとって価値のある方法です。また、大学にとってもアドミッション担当者の時間を割かずに数多くの面接ができるため、広く活用されています。双方にメリットのある方法ですが、卒業生のボランティアが近所で見つからないと面接が受けられないのが難点です。

面接の準備の進め方

まずは、自分が志望する大学が面接を行っているかどうか確認します。大学によっては、アドミッションのウェブサイトに面接の有無やリクエストの方法について明示しているので、その場合はアドミッションの指示に従ってください。特に記載がない場合は、アドミッションに連絡をして、面接が受けられるかどうか聞いてみることをお勧めします。面接の予約は出願後に受け付ける大学もありますが、多くの大学では出願前から面接を受け付けているので、出願の意思が固まったら、早めに確認をすると良いでしょう。
 
面接を受ける際に、以下の3つの質問に対する答えを用意しておきましょう。
1.Tell me about yourself.
2.Why are you interested in our college?
3.What can I tell you about our college?
 
30分の面接に臨むのに、この3つだけでいいのかと思われるかもしれませんが、これで十分です。面接というと、相手の質問に答える場と考えがちですが、実はアドミッションの面接で最も重要なのは相手に質問をすることなのです。つまり、3番目の質問の答えを数多く用意しておくこと、これがポイントです。
30分の面接が、こちらからの質問だけで終わっても全く問題ありません。大学が面接をする目的は学生の関心度を見極めることと自分との相性を見極めてもらうことであり、その目的はすでに十分果たされているからです。
 
そして、最も大切なことは会話を楽しむことです。自分が進学する可能性のある大学について詳しい話が聞けるのはとても有意義なことです。質問をたくさん用意して臨めば、面接で失敗することはありません。積極的に面接を受けて、会話を楽しんでください。
 
(2015年10月16日号掲載)

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