アメリカでの大学受験の失敗を成功に変える方法

昨年末にアメリカの大学を受験した12年生の多くは、3月末には合否の結果が出揃います。この時点で多くの合格通知を受け取っている場合は、合格した各大学を4月中に訪問して自分との相性を再度見極めて、ベストな大学を5月1日までに選んで進学先を決めることになります。
 
しかし、中には満足のいく結果が得られなかった方や、将来の進路で迷っている間にアプリケーションの時期を逃してしまった方もいると思います。今回は、受験で失敗してしまった時の対応の仕方をお話しします。

①今からアプライできるアメリカの大学を探す

きちんとアプリケーションを準備しても合格できなかったのなら、自分を高く評価してくれる大学をしっかり選んで受験できなかったことが原因だと思われます。それなら、選択肢を広げることで、自分に合った大学を見つけることが可能となります。すでにアプリケーションを締め切っている大学は多いですが、全米で探せば4月、5月になってもアプリケーションを受け付ける大学は相当数あります。その中から気に入る大学が見つかるかもしれません。
 
コモン・アプリケーションが仕上がっているのであれば、追加のアプリケーションの作成にそれほど手間はかからないでしょう。コモン・アプリケーションのウェブサイトで締切日を調べ、締切がまだ先の大学およびRolling Admissions(締切を定めていない)を採用している大学を一つずつ調べてみましょう。

②カナダの大学を受験する

カナダの大学のアプリケーションの締切は一般的にアメリカの大学よりも遅く、1月から4月頃に設定されている場合が多いので、アメリカの大学の締切を逃した後でもまだ間に合います。
 
アメリカの大学と比べると、カナダの大学のアプリケーションの準備は非常に簡単です。基本的には学力(高校の成績とテストスコア)のみで合否が決まるため、エッセイや推薦状の提出は不要です。アメリカの州立大学を受ける準備しかしなかった学生にとって、今からアメリカの私立大学を受けるのは難しいかもしれませんが、カナダの大学なら問題ありません。ただし、アメリカの大学の結果が出揃った後でもまだアプリケーションを受け付けている大学の数は限られているので、迅速な対応が必要です。

③大学進学時期を延ばして、計画を練り直す

近年は、高校卒業後すぐに大学に進学せず、ギャップイヤーをとる学生も増えてきました。高校卒業後すぐに大学に行くという選択は、必ずしも全ての学生にとって最善とは限りません。大学受験がうまくいかなかった理由が、将来の進路への迷いや学習意欲の低下に原因があるとしたら、学校生活から離れて自分自身を見つめ直す時間が必要かもしれません。
 
進学時期を延ばせば、選択肢は一気に広がります。例えば、入学時期を1学期遅らせて来年の1月入学に変更するだけでも、受験できるアメリカの大学の数は飛躍的に増えます。入学時期を一年延ばせば、自分の進路をゼロから新たに立て直すことが可能となります。 
ギャップイヤーは一見日本の受験浪人に似ていますが、目的は大きく異なります。自分の将来について深く考えたり、学生では経験できないような活動に参加して人間として成長することがギャップイヤーの主な目的であり、ギャップイヤーで有意義な時間を過ごすことができれば、結果として効果的な進学準備につながります。

長期的な視野で取り組む

希望する大学に進学できなかった際に、とりあえずコミュニティーカレッジでクラスを取り始めてしまう学生がいますが、必ずしもお勧めできる方法ではありません。コミュニティーカレッジでクラスを取ることにより、大学を受ける際に転入生(トランスファー)として扱われることで、新入生(フレッシュマン)として大学に進学する権利を失う場合があります。
 
転入生の受け入れは、大学にとって欠員補充であるため、特に教育の質の高い大学では欠員が少なく、結果的に転入で受け入れる学生の枠も小さくなります。また、メリットスカラーシップなどの奨学金の機会も、一般的に転入生には不利です。
長い人生の中では、大学進学前に少し遠回りすることなど取るに足らないことです。それよりも、慌てて誤った方向に進んでしまい、後に問題を大きくしてしまうことの方が問題です。今回の受験で失敗した原因を認識した上で、将来のキャリアプランを考えてみてください。そうすれば、失敗を成功に転じることができるはずです。
 
(2016年3月16日号掲載)

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