早期締切の種類と活用方法

高校の12年生(シニア)になると、大学願書の提出が目前に迫ってきます。受験生にとって、締切までにきちんと願書を堤出することが不可欠なのは言うまでもありませんが、決して簡単なことではありません。出願締切は大学によって異なる上に、一つの大学が複数の締切を設けている場合があるからです。今回は、多くの大学が採用している早期締切の種類と活用方法を説明します。

一般締切と2種類の早期締切

願書提出の締切には、一般締切(Regular Deadline)と早期締切(Early Deadline)があり、前者のみを受け付ける大学と、両方を併用する大学があります。早期締切は私立大学で広く活用されていますが、ミシガン大学やジョージア工科大学など一部の難関州立大学でも採用されています。
 
一般締切日は年明けすぐに設定されている場合が多く、通常合否の結果は3月末までに得られます。カリフォルニア大学やワシントン大学など一部の州立大学では、私立大学よりも早めに一般締切日が設定されていますが、合否の通知時期は私立大学と同等です。
 
これに比べて早期締切の多くは11月初旬に設定されており、締切時期が早い分、合否の通知時期も早く、年内に結果がわかる場合が多くあります。同じ大学を両方の締切で出願することはできませんが、どちらにするかは受験生が自由に選択できます。
 
早期締切には、大きく2つに分けてEarly Decision(ED)とEarly Action(EA)があります。どちらも締切が早く、結果が早くわかるという点は同じですが、EDには「合格したら必ず進学する」という制約条件がつきます。従って、EDで出願できるのは1校のみです。
 
対して、EAに制約条件はないので、同時に複数校へ出願できます。実際に進学するかどうかの結論を出すのは、一般締切で受けた大学の結果が出そろった後で構いません。EA、EDのどちらか片方を採用する大学が多く、早期締切日を複数設定している大学もあります。

EA積極活用がポイントEDとREAは慎重に

早期締切の効果的な活用方法として最初に挙げられるのは、EAを積極的に活用することです。EAを採用する大学への出願を決めたら、迷わずEAで出願しましょう。EAで受験した方が多少なりとも入学審査で有利になる可能性が高く、少なくとも不利になることはありません。早期締切に間に合うように願書を準備するのは大変ですが、競争率は低いですし、早期提出の努力を大学が評価してくれるからです。
 
EAでは合格が見込める大学をなるべく多く受験することをおすすめします。見込みのある大学というのは、奨学金が狙える大学とも考えられます。クリスマス前に複数の合格通知と奨学金の提示が得られることは、本人にとっても、家族にとってもありがたいものです。
 
一方、EDで出願する最大の利点は、入学審査で確実に有利になる点です。EDで受ける学生は、合格通知を出せば必ず入学してくれるので、大学側が合格者の歩留まりを気にする必要がなくなるからです。合格したら迷わず進学したい大学にはED受験が効果的です。
 
ただし、EDで出願するかどうかについては、学費が払えるかどうかの見極めも大切です。一般締切やEAで出願した場合は、大学から提供される学費補助(Financial Aid)の条件を比較してから進学先を選ぶことができますが、EDの場合はそれができません。
 
また、EAは制約条件がないと前述しましたが、例外でRestrictive Early Action(REA)という特殊な早期締切を採用している大学もあります。これは、合格しても進学する義務がないのはEAと同じですが、REAで受験する場合は、ほかの私立大学に早期締切で出願できないという条件が付きます。ハーバード大学やイエール大学、スタンフォード大学など一部の超難関大学で採用されています。
 
REAの選択は、EDよりも難しいかもしれません。EDはED受験校が1校のみに絞られますが、EAなら何校受けても問題ありません。ところが、REAを採用する大学は、EAも含めて他の大学を早期締切で受験することを禁止しています。EDと同様に入学審査で有利になりますが、REAを使うと奨学金狙いでEAを活用する戦略が取れなくなるので、慎重な判断をおすすめします。早期締切の日は大学により異なるため、それぞれの大学の締切日をしっかり把握し、余裕を持った準備を心がけましょう。
 
(2014年09月16日号掲載)

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