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テルコ・ゴルノーのきままなスクラップブック

生活に「手作り」をたくさん取り入れたブログでお馴染みの作者 テルコさんの「手作りの宝物」をご紹介します。

テルコ・ゴルノー
テルコ・ゴルノー

2003年よりLA在住。趣味は陶芸・編み物・水泳・サルサなど。旅行も好きで今まで訪れた国は62カ国。

Vol.45)百聞は一見にしかず

ここ数カ月、秋からの学校探しをしています。プリスクールの時は「空きがあれば入れる」だったけど、キンダーは学校区、抽選、説明会、面接など、より複雑。チャータースクール、教会付属の私立校、マグネットプログラムのある学校など、いくつも見学会に参加してみましたが、学校選びも「百聞は一見にしかず」です。実際に見て話を聞いているうちに、相性の良い悪いが感覚的にわかるものです。評判が良いからといって万人に向いているわけではないのですね。

今は申し込みが終わり、結果を待っているところです。将来どこに行けるのか見当もつきませんが、「どこかに縁があるはず」と思うのは日本的考えでしょうか。

学校が子供の成長に大きな影響を与えることはプリスクールで実感済みですが、昔、大変面白い少年に会ったことがあります。13年前にトンガに行った時に、港でクジラを見るツアーボートを待っていたのです。そこに11歳の少年が現れ「僕はKiwiでもあるし、Americanでもあるんだよ」と自己紹介してきました。アメリカ人の父、オランダ人の母を持ち、彼はニュージーランドで生まれた多国籍な子。生まれた直後からずっと、半分はアメリカであとの半分は家族で船に乗って世界中を旅行しているんだそう。人懐っこくて頭の回転が早く、大人相手に堂々とした会話ができる少年で、アメリカにいる間は学校に通い、あとは船で勉強をしているそう。ホームスクールならぬボートスクールですね。


日本で生まれ育った私には、学校にとらわれずにユニークに生きる術を世界旅行しながら学ぶ家族が、新鮮に映りました。Kiwi君みたいな物怖じしない冒険好きな子に会うのは初めてで、本当に印象的だったのです。彼こそ「百聞は一見にしかず」を地で生きていたからです。私と夫は生まれ育った場所も性格も全然違うけど、子育てについて話す時には、どちらもKiwi君みたいな子が憧れだったりします。学校生活はもちろんのこと、周りの環境や親の生活習慣も子供の性格形成に大きな影響を与えますよね。干渉し過ぎずに、程よく良い方向へ導いてあげたいものです。


実はこの子育てコラムは今回が最終回。次回からは身の回りの手作りの話が中心のコラムになります。現在、ソフィは4.5歳。ということは、私の母親歴も4.5年です。思い返してみれば、色々ありました。赤ん坊と一日中いるのが辛くて藁にもすがる想いでデイケアを探したこともあったし、鬱っぽくなり、夕方から1人でスクリュードライバーをがぶ飲みしていた時期もありました。ストローラーを押しながら、素敵なレストランで食事している人たちの前を通った時に、ふと「私の生活と程遠い」と思って落ち込んだり、あまりのダメ母ぶりに母性が欠けてるんじゃないかと悩んだことも多々あります。

そんな優等生から程遠い母親の話にお付き合いくださってありがとうございました。今後のコラムでも時々出るであろうソフィの話を読んで、成長を見守ってくださるとうれしいです。



現在、増築中の娘の部屋の外壁にクライミングウオールを作っています。家族三人の実物大のモザイクをしています。
子供用ハーネスを装着し、壁を登るソフィ。この怖いもの知らずなところ、ずっと失わないで欲しいです。
工事中のソフィの部屋。これから自分でペンキの色を選ぶんだと張り切っています。5歳の誕生日までには何とか出来上がるかな?
サンタモニカでおうむを腕に乗せてもらった時の写真。何しろ、鳥が大好きなのです。
プリスクールは知人の紹介で決めましたが、先生も環境もカリキュラムも素晴らしく、本当に恵まれていました。もうすぐ卒業なんて、時の経つのは早いものです。
最近、足し算に興味を持ち始めました。わからないことは何でもお父さんに聞くのです。


●テルコさんのホームページはこちら
 →「Sunny's Laboratory」


(2012年3月16日号掲載)


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